現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > かつてないくらいピュアな走りで魅了するランボルギーニ!「ウラカンEVO RWDスパイダー」【野口 優のスーパースポーツ一刀両断!】

ここから本文です

かつてないくらいピュアな走りで魅了するランボルギーニ!「ウラカンEVO RWDスパイダー」【野口 優のスーパースポーツ一刀両断!】

掲載 更新 3
かつてないくらいピュアな走りで魅了するランボルギーニ!「ウラカンEVO RWDスパイダー」【野口 優のスーパースポーツ一刀両断!】

昨今におけるランボルギーニの成功は、ウラカンによって導かれたのは間違いない。前作のガヤルドからはじまったV10ミッドシリーズ戦略は、多くの競合をもつ市場において着実な進化と戦術によって今やランボルギーニの屋台骨を支えるに至った。

そんなウラカンも気づけばモデル末期。2024年までにはすべてのモデルをハイブリッド化するなど次世代の計画も発表済みだから事実上、今回紹介するウラカンEVOシリーズがベーシックグレードの最終形となる。

連載【桃田健史の突撃! キャンパーライフ~コンちゃんと一緒】第11回 ~25年間ありがとう「ツインリンクもてぎ」への旅~

と、まぁここまでは最近よくあるパターンだ。シリーズ最終章に相応しいネーミングで、ちょっとだけパワーアップを図ったり、装備を豪華にしたりと、わりと予想の範囲に収まる程度のスペシャル感というのが実情だったが、このウラカンEVOシリーズは本質的に違う。特にここで取り上げるウラカンEVO RWDという後輪駆動モデルは前作の出来とは桁違い。まさにエボリューション=進化の真髄を見せつけられた気がする。

というのも、元来ウラカンはAWD(4WD)を基本に開発され、高次元のパフォーマンスをダイナミックかつ安定的に楽しませるというのが真の狙い。ポルシェで例えるならカレラよりもカレラ4、911ターボもAWDのみというように、膨大なパワー&トルクを使うにも安心感をもって接することができるようにしたスーパースポーツだ。

無論、ガヤルド時代を前後してスポーツカー市場はAWDが好まれる傾向にあったから当然のように思っていたのだが、デビューから約2年を経過した2016年に突然リア駆動モデルを追加、ウラカンLP580-2というネーミングでラインアップに加えた(後にウラカンRWDに車名変更)。

しかし、実際に試乗してみると、どうにも納得できない印象で、すべてにおいて未完成のように感じられた。当時、完成度が高かったAWDのLP610-4と比較すると、その差は歴然。正直「何故こんなモデルを造ったんだろうか?」と疑問にまで思ってしまった。

シャシー性能は中途半端に感じられるし、ハンドリングもダイレクト感に欠け、いまひとつ。旋回中も希薄な印象で、さらに直進安定性もとても褒められるレベルになかった。このときから筆者の中では“買ってはいけないスーパーカー”の1台に名を連ねることとなった。

ところが、だ。このウラカンEVO RWDは、そんな過去を消し去るかのような進化を見せたのだから目からウロコ状態に陥ってしまった。何しろ、シャシー性能の進化は著しく、ほぼ別物という印象。思わず「やればできるじゃん!」と上から目線でつぶやいてしまった。




技術的な注目点は、専用に開発されたP-TCS(パフォーマンス・トラクション・コントロール・システム)の効果だ。ドライビングモードに連動するこのシステムの特長を記すと、ストラーダ(いわゆるノーマルモード)では、後輪のグリップを路面状況に応じて制御し、グリップが低い路面ではP-TCSが先を予測してトルクを管理するなど常に安全方向に抑えるのが基本。一方のスポーツモードでは、ドリフト走行を楽しめるようダイナミックな方向に制御しつつも、オーバーステアが急激に大きくなるとシステムが検知しトルクを制御するなど、コントロール性を重視した設定となる。




そしてコルサモード(サーキットモード)では、後輪のスリップを調整することによりコーナー出口で最適なトラクションを可能にし、最大限のパフォーマンスを引き出すというものだ。筆者の印象が悪かった前作のウラカンRWDと比較すると、30%もスムーズに作動し、コーナー出口でのトラクションは20%向上、オーバーステアは30%も向上しているというが、体感的にはこの数字以上に感じられたのは事実である。




特にトラクション性能の向上には眼を見張るものがあり、コルサモードではとにかく俊敏! 右足と連動するかのように敏感にV10エンジンも反応し、瞬時に変速する7速DCT(これもプログラムを見直しているように思えるが)と相まって思いのままに楽しませてくれる。

しかも、それだけではない。電気機械式パワーステアリングのセッティングを改良しているところも効果は大きく、直進安定性は抜群! コーナーにアプローチする際も秀逸なライントレース性を見せるだけでなく、旋回中もインフォメーション性に優れているから実にコントロールしやすい。もちろん、前後サスペンションも文句なしの動きで魅了するとあって、何から何まで好印象。全体的に動きが良いこともあり、一体感だけでなく軽快感まで得られてしまう。以前ならこうはいかなかったから本当に驚きの連続だった!

自然吸気式V10エンジンもそのサウンドが見直されたらしく、以前にも増して快音を奏でるのも特筆すべき点。特に今回の試乗車がスパイダーだから尚さらだ。アルミニウムとカーボンを使用するハイブリッドシャシーも好印象で、剛性はすこぶる高く、例えオープンボディでも弱点を見いだせないレベルにまで達している。パワー&トルク値は、610ps&560Nmと30ps&40NmほどAWDモデルよりも抑えられているが、ウラカンEVO RWDはダイナミックかつピュアな走行性がウリであることを思えば、何ら気にすることはないし、これで十分以上だ。




これだけ進化しているからまさにEVO! と最後に言いたいところだが、筆者からすれば、実は“KAI”という印象。つまり、改善のKAIである。勝手にネーミングしては失礼にあたるが、ひと言で表するなら、これに尽きる。

それに今まではウラカン買うなら絶対にAWDモデルと答えていたが、今は自信をもってEVO RWDとお勧めしたい。いや、これに限るとまで付け加えたいほどだ。かつてないくらい、ピュアな走りで魅了するランボルギーニだと今回思い知らされた次第だ。

最後に、ランボルギーニ・ジャパンさんにひと言申し上げたい。今回のウラカンEVO RWDスパイダーに乗って思うのは、これだけ出来が良く、ピュアな仕上がりなのに、この広報車の仕様はちょっといただけません。すごく誤解を招くカラーリングです。これだけで逃してしまうカスタマーもいるかもしれません。イメージは極めて重要。筆者なら、ありきたりかもしれませんが、純粋なホワイトにしたいところです。本当にそんなイメージです。どうか今後の参考にして頂けることを願っております。あしからず。

【Specification】ランボルギーニ ウラカンEVO RWDスパイダー
■全長×全幅×全高=4520×1933×1180mm
■トレッド(前/後)=1688/1620mm
■ホイールベース=2620mm
■車両重量=1509kg
■エンジン種類/排気量=V10DOHC16V/5204cc
■最高出力=610ps/8000rpm
■最大トルク=560Nm/6500rpm
■トランスミッション=7速DCT
■サスペンション=前:Wウイッシュボーン、後:Wウイッシュボーン
■ブレーキ=前:Vディスク、後:ディスク
■タイヤサイズ=前:245/35ZR19、後:305/35ZR19
■車両本体価格(税込)=26,539,635円
公式ページ https://www.lamborghini.com/jp-en/%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB/huracan/huracan-evo-rwd-spyder


こんな記事も読まれています

アンダー350万円! 新型「既視感ありまくりSUV」公開! 5速MT&4.3m級のコンパクトボディ採用! 3列7人乗りの「グルカ“5ドア”」印に登場
アンダー350万円! 新型「既視感ありまくりSUV」公開! 5速MT&4.3m級のコンパクトボディ採用! 3列7人乗りの「グルカ“5ドア”」印に登場
くるまのニュース
【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第5回】好発進から一転。“少し感情的になった”ケビンと今後のアプローチを話し合い
【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第5回】好発進から一転。“少し感情的になった”ケビンと今後のアプローチを話し合い
AUTOSPORT web
「話が来たのは先週の日曜」急きょ参戦のバーニコートがIMPULに合流。気になる第3戦以降のドライバーは?
「話が来たのは先週の日曜」急きょ参戦のバーニコートがIMPULに合流。気になる第3戦以降のドライバーは?
AUTOSPORT web
テスラより安い中国最新EV オンボ「L60」 航続距離は最長1000km
テスラより安い中国最新EV オンボ「L60」 航続距離は最長1000km
AUTOCAR JAPAN
ホンダ「N-ONEカップ」に青木拓磨選手が参戦!「HDRS」からレースへのステップアップを自らが実証します。2024年初のHDRSは袖ヶ浦から
ホンダ「N-ONEカップ」に青木拓磨選手が参戦!「HDRS」からレースへのステップアップを自らが実証します。2024年初のHDRSは袖ヶ浦から
Auto Messe Web
スズキ「ジムニー」自衛隊車両に!? ファンの夢を形にした「新型」佐賀地本が公開
スズキ「ジムニー」自衛隊車両に!? ファンの夢を形にした「新型」佐賀地本が公開
乗りものニュース
豪州からの刺客が続々。キャメロン・ウォーターズにRSC首位ウィル・ブラウンがNASCARカップ参戦へ
豪州からの刺客が続々。キャメロン・ウォーターズにRSC首位ウィル・ブラウンがNASCARカップ参戦へ
AUTOSPORT web
イモラでグラベルトラップが拡張。トラックリミット違反への対策で/F1エミリア・ロマーニャGP
イモラでグラベルトラップが拡張。トラックリミット違反への対策で/F1エミリア・ロマーニャGP
AUTOSPORT web
「勢いを保てればチャンピオンになれる」選手権首位キャシディが語る4年目のFE。ダ・コスタはWEC復帰を望む
「勢いを保てればチャンピオンになれる」選手権首位キャシディが語る4年目のFE。ダ・コスタはWEC復帰を望む
AUTOSPORT web
MT装備! 丸目レトロな「和製スーパーカー」登場! ミッドシップ&軽量でめちゃ楽しそうな「トミーカイラ ZZ」米で落札
MT装備! 丸目レトロな「和製スーパーカー」登場! ミッドシップ&軽量でめちゃ楽しそうな「トミーカイラ ZZ」米で落札
くるまのニュース
赤旗2度の波乱、ピアストリがFP3トップ。角田裕毅、アタックできず消化不良の13番手|F1エミリア・ロマーニャGP
赤旗2度の波乱、ピアストリがFP3トップ。角田裕毅、アタックできず消化不良の13番手|F1エミリア・ロマーニャGP
motorsport.com 日本版
オートポリスは不思議なことが起こる。Q1 B組だけタイム悪化の怪……原因は“風”か?|スーパーフォーミュラ第2戦
オートポリスは不思議なことが起こる。Q1 B組だけタイム悪化の怪……原因は“風”か?|スーパーフォーミュラ第2戦
motorsport.com 日本版
「特定」「一般」に「通運」「航空」なんてのもある! トラックで見かける表記はどんな意味?
「特定」「一般」に「通運」「航空」なんてのもある! トラックで見かける表記はどんな意味?
WEB CARTOP
F1エミリア・ロマーニャFP3速報|マクラーレンがワンツー。赤旗中断の影響もありRB角田裕毅は13番手
F1エミリア・ロマーニャFP3速報|マクラーレンがワンツー。赤旗中断の影響もありRB角田裕毅は13番手
motorsport.com 日本版
自宅でのEV充電ってどうしてる?教えて!みんなの充電器事情 #1
自宅でのEV充電ってどうしてる?教えて!みんなの充電器事情 #1
グーネット
ハミルトン、メルセデスにアントネッリの起用を促す。「僕なら、おそらくキミを迎え入れるだろう」
ハミルトン、メルセデスにアントネッリの起用を促す。「僕なら、おそらくキミを迎え入れるだろう」
AUTOSPORT web
FIA F3に参戦するダンとステンスホーンがマクラーレンの若手ドライバー育成プログラムに加入
FIA F3に参戦するダンとステンスホーンがマクラーレンの若手ドライバー育成プログラムに加入
AUTOSPORT web
めちゃ「オシャレ」! しかも「ChatGPT機能」搭載! 高級感アップの特別仕様車「DS 7 RIVOLI E-TENSE 4x4」発売
めちゃ「オシャレ」! しかも「ChatGPT機能」搭載! 高級感アップの特別仕様車「DS 7 RIVOLI E-TENSE 4x4」発売
くるまのニュース

みんなのコメント

3件
  • 紫も良かったんだけどSVJで選べるカメムシ色紫が選べなくて
    バルーンホワイトにしたんだよね。
    結構いい色だよ。
  • 個人的な感想だけの無意味な作文。何の情報も得られない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2654.04150.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

2200.06500.0万円

中古車を検索
ウラカン (クーペ)の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2654.04150.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

2200.06500.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村