現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > トヨタで”一番売れてる”「コンパクトミニバン」はなぜ人気? デビュー2年目も「シエンタ」絶好調の理由とは

ここから本文です

トヨタで”一番売れてる”「コンパクトミニバン」はなぜ人気? デビュー2年目も「シエンタ」絶好調の理由とは

掲載 更新 22
トヨタで”一番売れてる”「コンパクトミニバン」はなぜ人気? デビュー2年目も「シエンタ」絶好調の理由とは

■イマドキの「人気モデルの条件」をすべて満たす「シエンタ」のスゴさ

 トヨタのコンパクトミニバン「シエンタ」が売れまくっています。2022年夏にモデルチェンジして以降、月販約1万台をコンスタントにマークする売れ行きで、2023年には19万4364台のトヨタ「ヤリス」と15万4870台の「カローラ」に次ぐ13万2332台を販売し、4位の10万2508台の日産「ノート」を大きく引き離して堂々の3位となりました。
 
 そんなシエンンタ人気のヒケツについて、再検証してみました。

【画像】めちゃカッコいい! トヨタ「“人気あり過ぎ”ミニバン」を画像で見る(30枚以上)

 いまクルマの売れ行きを左右するのは、「価格」と「デザイン」と「サイズ」にかかっていると筆者(モータージャーナリスト 岡本 幸一郎)は思いますが、その点でいうとシエンタはどれも「大丈夫!」です。

 しかも乗り心地も走りもよくて燃費もいい。欠点らしい欠点も見当たりません。小さくても、車内は広々としています。

 乗り込むときに印象的なのは、フロアが低いことです。同じトヨタの「ヴォクシー/ノア」など、一般的なMクラス以上のミニバンとはそこがぜんぜん違って、サイドシルよりもずっと低い位置にフロアがあるので、より乗り降りしやすく、車内が広く感じられます。

 乗り込んでシートに座ると、適当に高めの目線により見晴らしが良いんです。

 ダッシュボードが低くフードの先端が高いので見切りが良くて車両感覚もつかみやすく、すべてのガラスウインドウが切り立っているから、狭さを感じることもありません。

 車内は色使いがフレンドリーで、ソファのような生地のシートや、目に入りやすい場所にファブリックが張られていたりと、雰囲気づくりも巧いなと感じます。

 そのうえ、本当に機能的に設計されていて感心させられます。

 運転席と助手席が仕切られていないので開放的で、左右にも前後にもウォークスルーできるほか、収納スペースがこれでもかというほど各部に用意されています。

 ドリンクホルダーやフックがいたるところに設けられていて、運転席と助手席のドアパネルには1リットルのペットボトルが入るスペースもあります。

 取り回しのよい小さなボディサイズながら、2列目は広々としていて、いざとなればさらに収納式の3列目シートが床下からひょっこり出現します。

「どうせオマケみたいなシートでしょ」というのは間違いで、乗り込んでしまえば意外とちゃんと座れる広さが確保されていることに驚きます。

 ふだんは夫婦と子供で乗って、たまにおじいちゃんとおばあちゃんを乗せてお出かけするような、一般的なヤングファミリーの使い方にもってこいなのです。

■狭い街中やショッピングモールの駐車場でもラクチン!

 このサイズ感も、もちろんシエンタの強みです。

 筆者が住んでいる東京都23区の郊外エリアでは、裏道に一歩入ると昔ながらの狭い路地がたくさんあります。

 そんな場所でも、シエンタなら大きさを気にすることなく走れます。

 またショッピングセンターの狭い駐車場で、Mクラス以上のミニバンだと何度も切り返さないと入れないようなスペースでも、シエンタなら一発で収めることができます。

 先進運転支援装備も充実していて、歩行者や自転車を検知する性能も高く、カメラが周囲をよく見てくれていて、もし人がいたら適宜警報を発してくれるので、より安心して走れます。

 メーカーオプションのカーナビなどインフォテイメント系も画面が大きくて見やすく、このクラスでこれ以上はないくらい機能が充実しています。USB端子もいたるところにあります。

 小柄でも、装備はもうぜんぜん上級機種に見劣りすることはありません。まさにいたれりつくせりな感じです。

 走りの完成度が高くて、本当に乗りやすくて快適に走れるのも高ポイントです。

 シエンタのハイブリッドはモーターが上手く機能していて、とても車速をコントロールしやすく、市街地はもちろん、狭い道をちょっと加速して減速するのを繰り返すような乗り方も大得意なのです。

 それほどエコランを意識しなくても、燃費は平気で20km/Lを超えてくるあたりも、さすがトヨタのハイブリッド車というほかありません。

 こういうかわいらしいカタチのクルマなので、もたついたりぐらついたりするかと思いきや、そんなこともありません。

 ドライブフィールにぜんぜんミニバンっぽさはなく、コンパクトカーの延長上の感覚で走れるので、運転がおっくうになりません。

■秀逸なデザインは「シエンタ」最大の魅力

 そしてシエンタは、なによりデザインがイイ。シエンタが受けている最大の要因だと思います。

 ガンガン使い倒せそうな道具感と、パイクカー的な要素を兼ね備えたデザインは、見た目にも印象的でありながら、かわいいけれどかわいすぎない絶妙なデザインだと思います。

 そう考えると、過去2世代のシエンタはもう少し個性(クセ)の強いデザインでした。

 もちろんあれがいいという人も大勢いた半面、最初から眼中に入らないという人も少なくなかったはず。

 その点、現行型は老若男女とわず誰でも普通に選べるようになりました。筆者のような昭和世代のオジサンだって、気恥ずかしい思いをすることなく乗れます。

 最後に価格について触れておきます。

 車両価格(消費税込み)が195万円から310万8000円ということで、乗り出し価格が200万円台半ばから後半になると、当初はコンパクトミニバンとしては高い印象を受けたものです。

 しかし最近では、軽スーパーハイトワゴンでもそれぐらいかかるケースは珍しくありません。

 むしろシエンタの高いバリューに対してこの価格は、良心的に感じられるようになってきました。

 クルマ自体の質も高く、ぜんぜん安っぽい感じがしません。

※ ※ ※

 とっつきやすくてそつがなく、なんらストレスを感じることなく便利に使える万能性と、絶妙なキャラクターの持ち主であるところが、シエンタの人気のヒケツだと思います。

 そのことをあらためて確認することができました。

【キャンペーン】マイカー・車検月の登録でガソリン・軽油7円/L引きクーポンが全員貰える!

こんな記事も読まれています

200万円級のトヨタ「コンパクトSUV」何がいい? 「ちょうど良すぎる」のが魅力!? 大人気の「カローラクロス」支持される理由は?
200万円級のトヨタ「コンパクトSUV」何がいい? 「ちょうど良すぎる」のが魅力!? 大人気の「カローラクロス」支持される理由は?
くるまのニュース
ホンダの「コスパ最強SUV」やっぱり爆売れ! “209万円”の新型「WR-V」が凄かった! 人気「グレード」や「ボディ色」は? どんな人が買ってるの?
ホンダの「コスパ最強SUV」やっぱり爆売れ! “209万円”の新型「WR-V」が凄かった! 人気「グレード」や「ボディ色」は? どんな人が買ってるの?
くるまのニュース
トヨタ「プリウス」なぜ人気復活? 飽和状態のハイブリッド市場で“先駆者”が再び注目を集めるワケ
トヨタ「プリウス」なぜ人気復活? 飽和状態のハイブリッド市場で“先駆者”が再び注目を集めるワケ
くるまのニュース
高性能「巨大ベッド」搭載!? 日産「新型“車中泊”カー」寝心地はどう? 実際に「泊ってみた」印象とは
高性能「巨大ベッド」搭載!? 日産「新型“車中泊”カー」寝心地はどう? 実際に「泊ってみた」印象とは
くるまのニュース
15年ぶりに全面刷新! トヨタ新型「ランクル250」発売、520万円から!  従来プラドから何が変わった?
15年ぶりに全面刷新! トヨタ新型「ランクル250」発売、520万円から! 従来プラドから何が変わった?
くるまのニュース
パカッと開く「ルーフテント」何が"良い"? ミニバンに装着で「最高に丁度いい」!? "本格キャンピングカー"以上に好まれる「理由」とは
パカッと開く「ルーフテント」何が"良い"? ミニバンに装着で「最高に丁度いい」!? "本格キャンピングカー"以上に好まれる「理由」とは
くるまのニュース
トヨタの大きなカクカク「最新SUV」発売! ゴツさ満点&快適車中泊な仕様も登場!? 新250のアイテムとは
トヨタの大きなカクカク「最新SUV」発売! ゴツさ満点&快適車中泊な仕様も登場!? 新250のアイテムとは
くるまのニュース
4人乗れる「軽トラ」!? 今も“新車”で買える斬新「商用車」が存在! 仕事から趣味、ファミリー用でも使える「超個性派モデル」に注目あり!
4人乗れる「軽トラ」!? 今も“新車”で買える斬新「商用車」が存在! 仕事から趣味、ファミリー用でも使える「超個性派モデル」に注目あり!
くるまのニュース
「最強ランクル」はどれ? 「プラド」じゃない「250」すごかった!? 300・250・70は何が違う?  トヨタの「生きて帰って来られる」クルマとは
「最強ランクル」はどれ? 「プラド」じゃない「250」すごかった!? 300・250・70は何が違う? トヨタの「生きて帰って来られる」クルマとは
くるまのニュース
日産新「4人乗り高級ミニバン」4月発売! “VIP”向けの豪華仕様は何がスゴい? 最上級837万円、特徴は?
日産新「4人乗り高級ミニバン」4月発売! “VIP”向けの豪華仕様は何がスゴい? 最上級837万円、特徴は?
くるまのニュース
アンダー150万円!? スズキ「軽バン」が凄い! 完全「爆睡仕様」に驚きの声…!? どんな人が買う? 見た目はド派手グリル採用の「スペーシア」とは
アンダー150万円!? スズキ「軽バン」が凄い! 完全「爆睡仕様」に驚きの声…!? どんな人が買う? 見た目はド派手グリル採用の「スペーシア」とは
くるまのニュース
トヨタ“新”「カローラ」発表! めちゃ精悍エアロに「上質内装」採用! 「スポーティな走り」の新「ACTIVE SPORT」 ベースモデルとの違いとは
トヨタ“新”「カローラ」発表! めちゃ精悍エアロに「上質内装」採用! 「スポーティな走り」の新「ACTIVE SPORT」 ベースモデルとの違いとは
くるまのニュース
ホンダ・WR-V vs ライバル ~ヤリス クロス/CX-3/クロスビー etc.~
ホンダ・WR-V vs ライバル ~ヤリス クロス/CX-3/クロスビー etc.~
グーネット
ホンダが新型「軽バン」発売!“ 柱無い”斬新モデル、反響は? 6速MT&CVTの「N-VAN」136万円から
ホンダが新型「軽バン」発売!“ 柱無い”斬新モデル、反響は? 6速MT&CVTの「N-VAN」136万円から
くるまのニュース
トヨタの「次期型エスティマ」!? 結構ビッグな斬新「タマゴ型ミニバン」! ぐるぐる回る「シート」搭載の「FCR」とは
トヨタの「次期型エスティマ」!? 結構ビッグな斬新「タマゴ型ミニバン」! ぐるぐる回る「シート」搭載の「FCR」とは
くるまのニュース
GW明けに新車を狙うなら、このお買い得な人気モデルは、絶対に外せない!【2024春商戦・トヨタ注目モデル4選】(プリウス/ハリアー/カローラクロス/アクア)
GW明けに新車を狙うなら、このお買い得な人気モデルは、絶対に外せない!【2024春商戦・トヨタ注目モデル4選】(プリウス/ハリアー/カローラクロス/アクア)
月刊自家用車WEB
“メルセデス・ベンツの大定番”はどう進化? 新型「Eクラスステーションワゴン」公道での印象は? “人気低迷中のワゴン”でも人気が衰えない秘密とは
“メルセデス・ベンツの大定番”はどう進化? 新型「Eクラスステーションワゴン」公道での印象は? “人気低迷中のワゴン”でも人気が衰えない秘密とは
VAGUE
目標の4倍以上も!? マジで爆売れ中の[WR-V]!! 1カ月に1.3万台以上も! 主役Zグレードはオプション要らずの凄いヤツ!!
目標の4倍以上も!? マジで爆売れ中の[WR-V]!! 1カ月に1.3万台以上も! 主役Zグレードはオプション要らずの凄いヤツ!!
ベストカーWeb

みんなのコメント

22件
  • あるふぁ
    どの車も高くなったからってのが大きい。
    一昔前ならノア・ヴォクを買う層でも、安いシエンタにしてる人も沢山いるはず。
  • mat********
    主に妻が乗る用途で、妻の好みで先代を購入しましたが、この車の使い勝手は本当にすばらしい。
    価格もさることながら、車体のサイズ感と人やモノの積載能力のバランスが絶妙。
    1500ccだからパワーはないけど、乗り味も高ポイント。
    ガソリン車でも燃費は充分に良いし、タイヤも小さいから維持費の面でもメリットが大きい。
    個人的には当初全く眼中にない車だったけど、もうすぐやってくる買い替えタイミングでは現行シエンタの予定。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

195.0310.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

10.0387.9万円

中古車を検索
シエンタの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

195.0310.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

10.0387.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村