トヨタが目指すクルマの「マルチパスウェイ」は、電動化を核とするパワートレーンの多様化だけではなかった。ジャパンモビリティショーでは、トヨタ流の「遊び心の多様化」につながりそうな、さまざまな提案を公開中。使い倒す愉しさを追求したコンセプトモデルは、カヨイバコだけではなさそうだ。
サイズはほぼほぼ現行ノア/ヴォクシーと同等
EVだけじゃないトヨタの近未来を見たい!と思ったら、ぜひ立ち寄って欲しいのがトヨタ車体のブース。通路から見て真っ先に目に入るのが、大径タイヤにスクエアなフォルムが力強い「X-VAN GEAR(クロスバン ギア)<NEXT GENERATION CW>」だ。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
「CW」は「Cab Wagon」の略で、端的に言えばスペース重視のミニバンと同義になる。X-VANはその自由で開放感にあふれた空間を生かして、家族や仲間と楽しい時間を過ごすためのさまざまな新機軸を提案している。もっと言えば、「これからのノア/ヴォクシー」をイメージしたスタディ的デルに他ならない。
BEVではなくハイブリッド搭載を前提としたボディは、全長・全幅が現行ノア/ヴォクシーと同等で、全幅のみ少しワイド化されている。助手席側は前後ドアともにスライド式で、観音開き。しかもBピラーレスの開口部は恐ろしく広く乗り降りがしやすい。助手席は180度後方に回転させることが可能になっている。
ライフスタイルで使い分けたいギア/コア/ツールの3態
「ギア」というサブネームどおり、タフさを強調するエクステリアアレンジと19インチタイヤによって高められた最低地上高が特徴で、いわゆるスタンダードなミニバンとは一線を画した濃厚な存在感を放つ。
ちなみに実車の展示はなかったけれど、このクロスバンには他に2タイプの車型が想定されているという。ひとつはよりすっきりとしたフォルムにクリーンな印象が強い「CORE(コア)」モデルで、もうひとつは趣味性を高めた「TOOL(ツール)」と呼ばれている。
ノアとヴォクシーは、見た目と質感で差別化が図られていたけれど、これからのファミリーミニバンには、さらなる「使い方の多様化」に適応した、多彩な個性が求められることになるのかもしれない。
トヨタ車体ではほかにも、本邦初公開となる「グローバル ハイエース」がはたらくBEVの新機軸を見せていた。もともとは海外ICE仕様をEV化したものだが、ニーズに応じてバッテリー増し増しや荷室増し増しといった使いやすさのバリエーションを選ぶことができるという。デジタライズされたインターフェイスやバイワイヤのシフトなど、細部で未来感を感じさせるところも魅力だろう。
キャンプよりもっと気軽にマイルームをコーディネイト
東展示棟8ホールを丸っとキャンピングカーが占拠している「JAPAN MOBILITY SHOW 2023 Camping Car Area by JRVA」では、トヨタ社内で事業化が検討されているレジャー系カスタマイズの提案が一見の価値あり。
ハイエースをベースとしたモデルたちも面白いのだが、とくに気になったのがシエンタを気軽にマイルーム化することができる「JUNO」というカスタムブランドだった。
「居心地をデザインするあたらしいモビリティ」を謳うJUNO流アレンジは、ベースとなるシエンタの後席をとっぱらって2シーター化(4ナンバーに要変更)するところから始まる。そこに車内の形状にフィットするようにデザインされたアタッチメントボードを取り付ける。
そのうえで、お好みの「マイルームパーツ」を選び、コーディネイトしていくのが楽しい。アタッチメントパーツにソファとかクッションとかテーブルとかサイドボードとかを組み合わせていくうちに、いかにも居心地のよさそうなくつろぎの空間ができあがる。
リビングだけでなく、リモートワーク的セレクトなど、コーディネイトはお好み次第。パーツの着け外しが気軽にできるので、本当にその日の気分や行先での過ごし方に合わせて、ちょちょいとアレンジすることができるという。
水素を身近に感じさせてくれる「おいしい」デモ
JUNOは、事業化そのものが2024年からを予定していることから、今回の展示はあくまでお披露目なのだとか。とはいえ、シエンタのような比較的小ぶりなミニバンでもそのスペースを生かしたマイルームが自在に作り出せるというアイデアには、ちょっとときめいてしまった。
EVではない新事業の「芽」という目線では、東ホール裏手に水素ガスを使ったオーブンを設置、調理した野菜焼きやピザをふるまう「試食体験ブース」にも驚かされた。実はこれ、2022年10月に発表されたトヨタとリンナイとの共同開発による、水素を燃焼させて行う調理(以下、水素調理)のデモ。将来的にはWoben Cityなどでも予定されている実証の一環だという。
燃焼時にCO2を排出しない水素ガスのメリットを「新たな食の体験」として提供し、カーボンニュートラルの貢献を目指す事業だが、単にエコなだけではないメリットが水素調理にはあった。スチーム効果によって素材の良さを引き出すことができる=シンプルな味付けでも十分美味しい、ということが実証されたのだ。
お世辞抜きに地産地消に持ってこいな取り組みだと感じたが、今後はスーパー耐久シリーズなどでも出店を検討しているとのこと。今どきはクルマだけでなく食でもサスティナビリティが大命題となりつつあることを、初めて実感した。
環境に優しくしかもおいしい水素調理には、今はちょっと遠い存在に感じられる水素という資源を、身近で役立つ存在として実感させてくれる効果が期待できる。ちなみにこのブース、ピザではないけれどクロワッサンを焼いて提供するスポットとして一般公開日にも登場するというから、JMSに訪れたおりにはぜひご賞味あれ。
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