ホンダのスペシャリティクーペは健在
バブル時代のデートカーとして、大ヒットを記録したホンダ「プレリュード」(3代目)。その後、バブル崩壊やスポーツカー人気の衰退と共に、4代目、5代目の人気も急落。結果的に2001年を持って「プレリュード」の系譜が消滅してしまいました。しかし、2023年11月3日(金)に開催された「ネオクラシックホンダファンミーティング2023」には、4代目、5代目を所有するオーナーさんが来場されていたのです。その中で、5代目のオーナー江嵜 誠さんに、愛車への思いを聞いてみました。
バブル時代のホンダは面白い! 個性的すぎる80~90年代の名車が集まった「ネオクラシックホンダファンミーティング」とは
免許取得後の初愛車が、3代目「プレリュード」
「21歳頃に免許を取得したのですが、最初はクルマには興味がなかったのです。そんな時に父親から貰ったクルマが、3代目のプレリュードでした」
こう切り出してくれた江嵜さんの父親は、当時中古車販売店に勤めていたそうだ。そのため、いろいろな車両に乗る機会があり、当時下取り車で入庫してきた3代目「プレリュード」を自身の通勤用として入手した。
「免許を取ったことだし、乗りたいのならば好きに乗っていいよ」
という何気ないきっかけで、江嵜さんの愛車となった。
「最初は特に思い入れもなく乗っていたのですが、あの頃に頭文字Dやワイルドスピードの影響からか、スポーツカーが流行り出したんです。周りの友達が、スカイラインとか180SXに乗り始めていました。僕が乗っていたプレリュードは、スポーツカーではないけど、2ドアでカッコイイクルマなんだなと、少しずつ自覚していたところだったのです」
ところが、その後に不幸がやって来る。自損事故により愛車が廃車に。理由は、江嵜さん自身のわき見運転によるものだった。どうしてもクルマ必要なため、新たに車両を手に入れなければならない。そして選んだ車両が、この5代目「プレリュード」だったのだ。
クルマに無関心だったことが、古いクルマへの先入観を無くした!?
「当時、3代目プレリュードは不人気で値段も安かったので、また同じクルマに乗ろうかとも考えました。しかし、せっかく買い替えるのに、同じというのもどうかと。ホンダは好き。でも、人と同じクルマはイヤ。そこで知らないなりにいろいろと調べた結果、この5代目がお買い得だと気付いたのです。しかも、3代目よりは年式が新しいなと(笑)」
1981年生まれで現在42歳になる江嵜さんが、この5代目を入手したのは24歳の頃。愛車は1996年式だったため、購入当時で約10年落ちの個体だった。しかし、その前に所有していた3代目と比べたら、「最新のクルマ」。それも、これを購入する大きな理由のひとつだったそうだ。
「元々クルマに興味が無いまま3代目プレリュードに乗っていたため、古いクルマは壊れるという先入観が無かったのです。でも、5代目を手に入れてからこの17~8年の間に、エンジンからのオイル漏れなどのトラブルはありました。でも、乗り換えたくなかったので、それもしっかりと修理して、こうして元気に走らせています」
酷い時には、500km走行ごとに、1Lのオイルを継ぎ足したこともあったという。乗る前にオイル量を確認。減っていたら継ぎ足す。こんな生活をしばらくは繰り返していて、
「僕がクルマを停めた所は、オイル染みができるのですぐに分かりました(笑)」
という状態だったのだとか。また、外装もクリアが剥げるなどしたため、部分的に鈑金修理をしている。
「このプレリュードも古くなってしまい、今後も大切にしたいので、日常の足グルマとして軽自動車を手に入れました。でも、一生手放すことはないです!」
クルマに興味が無かった男子が、いつの間にか、立派なクルマ好きへと変化していった。あの時、3代目「プレリュード」を譲った江嵜さんの父親は、今のご子息の姿を見て、ニンマリとほほ笑んでいるのかもしれない。
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みんなのコメント
エンジンで他を引き離すくらい優れた技術がありながらそのエンジンを捨てモーターにするとは創設者、本田宗一郎さんは何と言うか?
サムライが刀を捨てたも同然の行為でしたのでホンダは降ります。
気持ちは分かるし自分も車には愛着持つ方なんだけど、実際に買い変えて比べると日進月歩、最新の車の方が良いんだよな。