新規ユーザーにうけているわけ
9月26日の発売以降、取材時点で100台を超える受注があったという『ジープ・アベンジャー』。そのユーザーの多くは、これまでジープ・ブランドを所有したことのない新規ユーザーだという。その理由を「小さくて乗りやすい、そして環境にも優しいクルマということが購入に繋がっています」と話すのは、ステランティス・ジャパンでジープのプロダクトジェネラルマネージャーを務める渡邊由紀さんだ。
【画像】環境に優しい小さなジープ!ブランド初のBEV『アベンジャー』の詳細 全149枚
「ジープというブランドは好きでも、未だに大きくて無骨で燃費もあまり良くないイメージがあるようです。しかしアベンジャーであれば乗りやすいし、環境にも優しいという点で新規ユーザーの購入に結びついています」と戦略が上手くいっていることを明かす。欧州にあるマイルドハイブリッドや内燃機関ではなくBEVのみの導入理由は、レネゲードなどとの差別化にもあったようだ。
気になるのは今後のラインナップ。きょうだい車ともいえるフィアット600eは既に2025年にマイルドハイブリッド導入を宣言。アベンジャーはどうかといえば、渡邊さんは率直に、「もちろん検討はしている」という。しかし、「600eのように具体的にいつとはまだ言えない、可能性を検討している段階」とのことだった。
共通のプラットフォームながら
そのアベンジャーに乗り込んでみよう。渡邊さんが話していたように、外観はもちろんシートに座ってもコンパクトに感じる。それは前方の見晴らしと見切りの良さから感じられるものだ。スタート&ストップボタンを押して電源を入れ、ゆっくりとアクセルペダルを踏み込むと、軽いモーター音とともにアベンジャーはスムーズに走り出した。
そこで気付いたのは大きくふたつ。ひとつはステアリングの軽さだ。大げさにいうと、軽すぎてどこまでもくるくると回るような気がしてしまう。もちろん速度域が高くなればしっかりとした重さは感じられるが、交差点などの右左折時に速度を落として曲がろうとすると、それまでの重さが嘘のように軽くなるので、その違和感は最後まで拭えなかった。
同時にハザードランプのスイッチがセンタースクリーン下で、ほかのスイッチとともに配されているのも気になった。とっさの時に迷って押せないのでは意味がないので、改善を望みたい部分だ。
もうひとつは600eと共通のプラットフォームに関連することで、これは旧PSAの『e-CMP2』と呼ばれるB/Cセグメント用をベースに電動化も踏まえたもの。アベンジャーでは60%以上が専用チューニングされ、それが非常に効果的に感じた。
具体的にはフロアまわりの剛性が高いのだ。例えば歩道を横切る際の段差を超えたり、あるいは、交差点を曲がるときでもいい。そういったシーンで、よりしっかりとした印象をドライバーに与えてくれる。もちろんジープだから剛性が高いのは当然といえば当然なのだが、ひとつのプラットフォームを使い分け、味付けを大きく変えてくるあたりはジープとしてのこだわりであろう。
自然なフィーリング
3500kmほど走行距離を重ねた広報車だったこともあり、かなり乗り心地はこなれていた。基本的には固めだが、しっかりとサスペンションが仕事をしてショックを的確に吸収。むやみな上下動は感じられない。また、アクセルペダルの反応や、ブレーキペダルのフィーリングも素直なもので、回生ブレーキが入ってもドライバーに違和感を覚えさせない、見事な味付けといえる。
高速道路でも、街中で得た印象から大きな変化はない。敢えて書くならば左右の動きが多少気になるくらいだろう。これは低重心であるがゆえに、かえって重心点が高くなり揺れが若干増幅されていると思われる。
ジープでは珍しく、シフトレバーではなくセンタークラスターにあるボタンでシフト操作する。決して使いにくいとは感じなかったが、ジープらしさとしてごついシフトレバーを採用してもよかったのではないか。コストの関係で600eとの共通化が図られているのはわかるが、この辺りはジープの個性を発揮してもらいたいと感じた。
FFではあるものの、ロードクリアランスやアプローチデパーチャーアングルは確保され、ヒルディセントコントロールも完備しているので、そこそこの悪路でも安心だ。しかもBEVなので、自然の中のキャンプ場などに行くときでも、排気ガスもなく静かにたどり着けるのはとても魅力だ。ジープとBEVはとても親和性が高いということに気付かせてくれたのが、このアベンジャーだった。
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