クラシックカーからスーパーカーまでが集結
栃木県宇都宮市「ろまんちっく村」でマロニエ・オートストーリー・フォーラムが主催する「マロニエ・オートストーリー『秋』ミーティング」が2017年10月1日に行われた。同イベントは9回目の開催となり、53台の名車が集まり、道行くギャラリーの注目の的となった。
1932年式のMG 2J ミジェットから2016年式スマートまでと幅広い車種が参加することが出来るマロニエ・オートストーリー『秋』ミーティング」は年々参加台数が増えている。展示はもちろんのこと、クルマは走ってこそ価値があるということから栃木市内を約80km走るパレードランがある。
名車が連なって走ることは滅多になく、独特のサウンド、デザインなどで通りすがりに見かけた方はラッキーとも言えよう。今回はシークレットステージも用意され、竹林の美しい若山農場を使い、プロカメラマンによる愛車撮影も行われた。その景色とクルマの見事なコラボレーションには、参加者でさえも目を奪われるほどだ。
撮影が終了し、再び「ろまんちっく村」に戻り車両を展示し終了となる。会場は3つのエリアに分かれる施設を構えるファームパーク。場所柄、多くの一般来場者が訪れ、クルマを身近に見られるため、親子で楽しめるイベントとなっている。柵なしでレアな車両を展示しているイベントは、現代では非常に稀少と言える。
四季を感じながら自動車文化を感じられる「マロニエ・オートストーリー『秋』ミーティング」は来年も開催されるため、ぜひとも足を運んで頂きたい。新しい出会いと発見があるかもしれない。
会場で見かけた「不思議な」クルマ
1991年式のスズキ・カプチーノを所有する、こでらねさん。アルファ・ロメオとザガートをオマージュしているが、とくにそこにこだわりはなく、理想を求めていたらこうなってしまったという。フロントはアルファロメオTZ2、リアはアルファロメオTZ3を意識したカスタマイズだ。
アルファ・ロメオ仕様になる前はサーキットを走るためのモディファイが施されており、奥さんが乗ってくれなかったそうだ。そこで、奥さんも乗ってくれるクルマを作ったというのだから、じつに愛妻家だ。
「ここまで作り上げるのに、1年半かかりました。チルトするカウルは段ボールで型を起こして作りました。仕事が終わったあとと週末にコツコツと製作していきました。ちょうど2016年10月ぐらいに仕上がり、FMMというオフ会に参加したら脚光を浴びました。妻もこれなら乗ってくれますね」と語る。
エンジンは基本ノーマル、内装も今のところオリジナルのままだが「今はダブルバブルルーフ(ふたこぶ状の屋根)を製作中です。まだまだ先になりそうですが、コツコツ、これからも仕上げていきたいですね。欲を言うと、内装も一通りやりたいです」とまさに男の1/1スケールのおもちゃ。
それにしても前後にガバっと開くスタイルはレーシングカーそのもの。こう見えてもノーマルにいつでも戻せる状態だと言うから驚きである。カラーリングは偶然、ウレタン塗装の白、黒、緑の三色が手元に残っており、混ぜたところユーコングレーになったという。「なんていうか、偶然の産物ですね」と言う。
また、こでらねさんは通勤往復120kmの道のりにも使っており、何度かすれ違った友人からは「本当に普段の足で乗っている!」と驚かれたそうだ。
エンブレムは仕事を活かして、鋳造で製作を行い、著作権の関係で一部自己流にしている。「フロントのエンブレムは2~3日ぐらいで簡単に作れますね」というこでらねさんの発言に、友人から「ちょっと待った、普通の人は簡単に作れないし1週間から10日はかかる!」と突っ込まれていた会話が印象的だ。
1年後の再開を待ちわびて来年の進化具合に注目をしたい。
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