普通二輪免許で乗れるBMW Motorradのスクーター、「C400」シリーズは、クロスオーバー的な「X」と、スポーツツアラー仕立ての「GT」の2台が用意されています。今回、the「燃費」研究班が連れ出したのはその後者「C400GT」です。
日本のマーケットでガチンコのライバルと言えば、スズキ「バーグマン400」でしょう。ビッグスクーターと呼ばれるジャンルのトラッドなスタイルを体現し、シート下に大きなラゲッジスペースを持ち、流れるようなボディ、ライダーとパッセンジャーがリラックスして乗れる空間が用意されています。
BMWで一番ちいさなバイク 普通二輪免許で乗れる「G 310 R」の存在感
対する輸入車の「C400GT」は、ラゲッジルームの考えが方が少し異なります。「flexcase(フレックスケース)」という停車時のみ拡張可能なルームを持ち、ヘルメット2個を収納可能としています。走行時はヘルメットを被るからスペース要らない、という考えです。その分、スタイルは後部もスリムになります。
車体サイズは「バーグマン400」より全長が35mm短く、幅は15mm広く、全高は10mm高いというもので、厳密に並べて比較しない限り、だいたい同じサイズと言えるでしょう。
唯一異なるのはエンジンの排気量です。「バーグマン400」が399ccなのに対し、「C400GT」は349ccと一回り小ぶり。しかしスペックでは最高出力が25kW(34PS)/7500rpm、最大トルクは35N.m/6000rpmとなり、これは「バーグマン400」のそれより4kWパワーがあり、最大トルクはまったく同じ。「ダウンサイジング400」と呼びたい存在です。車重は、容量12.8リットルのガソリンタンク(ハイオク指定)を満タンにして220kgとなっています。
「C400GT」はシートヒーター、グリップヒーター、ETC2.0車載器を標準装備して価格(消費税10%込み)は93万円から(カラーによって最大+2万円 ※2022年1月取材時)、「バーグマン400」は84万7000円と、装備分を考えると車体価格はほぼイーブンなのです。
で、一番気になる燃費性能は、カタログではWMTCモード値が28.57km/l(クラス3、サブクラスは未表記)と、「バーグマン400」の25.1km/l(クラス3、サブクラス3-1)を上回っています。
とはいえ、WMTCの燃費値だって実験室から得たもので実走ではありません。リアルワールドではいったい、どんな実力を見せるのでしょうか。
the「燃費」では市街地、高速道路、快走路(ツーリング路)を実走して燃費データを記録しています。走行ペースは周囲の交通にあわせたもので、好燃費記録を狙ったものではありません。記事に表記される距離は車両のトリップメーター、燃費データは車載の平均燃費計を使っています。また、the「燃費」では過去記事との比較を容易にするため、毎度同じルートで燃費を計測を行なっています。
the「燃費」の市街地計測は、都内外苑周辺をスタートします。青山1丁目交差点から国道246号で赤坂、皇居方向へと走り、桜田門前を直進して銀座方向へ。有楽町手前で大手町のオフィス街をひと周りして再び銀座、築地、晴海、豊洲を越えて行きます。最終的に首都高湾岸線沿いを走る国道357号沿いの東雲付近までを走ります。
ルートの大半は片側3車線以上の大通り。交差点の信号は直進と右折が分離されているほか、歩行者、車両分離信号のケースもあり、赤信号での停止時間は長い傾向にあります。
「C400GT」は市街地で車体の重さを感じさせないスムーズな発進と、不快さのない振動で快適な走りを見せてくれます。ブレーキのタッチ、曲がり方の性能も含めしっかり造られているのが解ります。
結果は12kmのテストルートで24.3km/lとなりました。過去、同区間で「バーグマン400」は22.4km/lを記録しています。
the「燃費」の高速道路での燃費計測は、千葉県房総半島のアクアライン連絡道と館山道を、南下と北上という往復2パターンの区間で計測しています。
南下ルートは、アクアライン連絡道「袖ケ浦IC」から館山道の終点「富浦IC」までの55.3km。北上ルートは館山道「富津中央IC」から北上し、アクアライン連絡道「木更津金田IC」までの24.7kmです。アクアライン連絡道は80km/h制限、館山道は南下ルートでは100km/hから80km/h、70km/hへと低下。北上ルートでは100km/h制限区間のみを走ります。
この日、北上ルートでは強い向かい風となり、燃費データにも影響があった可能性があります。結果を見ると、南下ルートでで30.3km/l、北上ルートで26.3km/lと差が出ました。
アップダウンが連続する館山道の計測区間では、向かい風ともなると100km/hをキープするのにアクセル開度が大きくなったのも事実。合計80kmの距離を走り、平均は28.3km/lとなりました。
「バーグマン400」もそうでしたが、250ccクラスのスクーターとは、やはり余裕が違います。制限速度さえ許せば120km/hクルーズもゆとりでしょう。ウインドプロテクションの良さ、シートヒーター、グリップヒーターの装備が、早春には有り難い「C400GT」なのです。
同区間で「バーグマン400」の記録は、南下ルートでで29.5km/l、北上ルートで31.5km/l、平均30.5km/lとなっています。
the「燃費」の快走路(ツーリング路)燃費は、変化に富む3区間で計測しています。
区間1は「富浦IC」直近のコンビニエンスストアから房総半島中央を南下する「安房グリーンライン」を経由して半島南端エリアまでの22km。区間2は半島南端エリアから海岸線を鴨川方向に進み、国道410号、県道34号などを経て「大山千枚田」までの38.1km。区間3は、「大山千枚田」から県道34号、県道182号「もみじロード」などを経由して館山道「富津中央IC」までの25.2kmです。合計84.8kmを実走計測しています。平坦路とアップダウン、ワインディングが含まれるツーリング路になります。
高い山こそないものの、房総半島の中央部はアップダウンが多く点在します。区間1の「安房グリーンライン」、区間2の国道410号の一部、そして区間3では「大山千枚田」からほとんどがアップダウンルートになります。
こんな道を「C400GT」は、スクーターと言うよりバイクらしい走りを披露します。キャラクターが立っている、と言う印象を感じながら走りました。
燃費記録は次の通りです。・区間1(21.5km):33.3km/l・区間2(38.1km):32.3km/l・区間3(25.2km):34.4km/l・3区間平均:33.3km/l
「バーグマン400」ではそれぞれ30.3km/l、31.1km/l、31.4km/lで平均が30.9km/lと、全体的に「C400GT」が上回る結果となりました。
何シーシーだから、というシバリがなく、走りと全体の上質感が魅力的な「C400GT」でした。すべての燃費結果は次のとおり、WMTCのテスト値を超えてきました。とくにツーリング燃費を伸ばしたのが印象的でした。
■BMW Motorrad「C 400 GT」燃費結果総合評価:☆☆☆☆☆(ホシ5つ)総走行距離:176.8km市街地:24.3km/l高速道路平均:28.3km/l快走路平均:33.3km/l総平均燃費:30.1km/l
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みんなのコメント
メーカーが違うとバラつく気がします。