■「軽」なのに「セダン」 どんなクルマ?
クルマのボディ形状にはセダンやステーションワゴン、ミニバンなどさまざまなタイプがあります。
そのなかでも「軽セダン」というものが存在しますが、一体どのようなクルマを指すのでしょうか。
【画像】超カッコイイ! これが「軽セダン」です! 画像で見る(53枚)
クルマのボディ形状は多様で、近年ではクロスオーバーSUVやミニバン、スーパーハイトワゴンが人気となっているのはご存知の通りでしょう。
これらとは逆に不人気となりつつあるのがセダンであり、現在は輸入車や上級モデルにわずかに残るだけとなり、コンパクトサイズからミドルクラスまでのセダンはほぼ絶滅状態となっています。
そもそも、セダンとはエンジンルーム、乗員スペース、トランクスペースに明確な隔壁を持ち、いわゆる3ボックスタイプの構成となった車種を指します。
もっとも知られているのはトヨタ「カローラ セダン」のように、独立トランクを持つ“凸”のような形状を持つもの。
一方で「ミニ」(ローバー「ミニ」などのいわゆる“クラシックミニ”)やホンダ「シビック」(初代)の初期モデルなど、独立したトランクはないものの、ハッチバックではなく、独立したトランクスペースを持つ車体もセダンの一種となっています。
そんなセダンですが、実は軽自動車のカテゴリに「軽セダン」というものがあるのです。
具体的に軽セダンとはどのような車種を指すのかというと、現行モデルではスズキ「アルト/ラパン」やダイハツ「ミライース」が該当。
とはいえ、これらのモデルは独立したトランクは持たず、一般的なハッチバックタイプとなっているにも“セダン”と呼ばれているのです。
これは全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が軽乗用車の分類を、全高1550mm以下を「セダンタイプ」、1550mm以上を「ミニバンタイプ」としていることが影響していると言えるでしょう(それ以外には「キャブワゴン」、「スポーツカー」、「オフロードタイプ」が存在)。
また現在はスズキ「ワゴンR」のようなトールワゴンや、ホンダ「N-BOX」のようなスーパーハイトワゴンが軽自動車の主流となっていることから、全高の低いエントリーモデルをベーシックなクルマの基本形に照らし合わせ、セダンと称しているということもあるかもしれません。
ただ、過去には実際に独立したトランクルームを持つ軽自動車も存在しており、360cc時代に存在していたダイハツ「フェローMAX」やホンダ「トゥデイ」(2代目・前期型)などがそれに該当します。
さらに1998年には、短いながらもしっかりとしたトランクスペースを持つダイハツ「オプティ」(2代目)が登場。
ボディサイズの限られる軽自動車でありながら、独立したトランクルームを持つオプティは意欲的なモデルであり、ドアサッシを持たないハードトップスタイルでもあったことから、今のところ軽自動車としては唯一のノッチバックスタイルの4ドアハードトップセダンとなっています。
現在は軽自動車もスペース効率を求められる時代となっているため、今後本当の軽セダンの新型車が登場する可能性は低いかもしれませんが、1車種くらいはこんな個性を持ったモデルがあっても面白いのではないでしょうか。
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みんなのコメント
「全高1550mm以下を「セダンタイプ」、1550mm以上を「ミニバンタイプ」としている」
とありますが、それでは1550mmちょうどは両方に属してしまうことになります。