新型EV発表は2021年前半か
text:James Attwood(ジェームズ・アトウッド)
【画像】XC40リチャージP8、ポールスター、Lynk & Coゼロ【ボルボとジーリーのEVを写真で見る】 全134枚
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)
ボルボはXC40リチャージと同じプラットフォームを使用する2台目のEVを年内に発表する。生産はベルギー工場で行われる。
この新型EVは、ボルボと親会社のジーリー(吉利)が共同開発したCMA(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)プラットフォームをベースにしている。CMAは現在、XC40やポールスター2のほか、ジーリーとその傘下のLynk & Coの様々なモデルに採用されている。
CMAプラットフォームはガソリン、プラグイン・ハイブリッド、完全EVに対応しており、これを採用するボルボ車は現在ベルギー・ゲント工場で生産されている。
ボルボは現在、ゲント工場のEV生産能力を3倍(60%)にすることを目指している。また、2025年までに世界全体の販売台数の半分をEVとし、残りはハイブリッド車にすると宣言している。
新型EVは今年初めに発表される予定で、ゲント工場でXC40リチャージと並んで生産される。モデルの詳細はまだ明らかになっていないが、40シリーズのラインナップを拡大したものになる可能性が高い。
昨年、ボルボのトップであるホーカン・サムエルソンはAUTOCARに対し、欧州に焦点を当てて「新たな小型のプレミアムカーの必要性に気付いた」とし、「ファミリーのモデルを増やす計画がある」と述べた。
ボルボは最近、ハッチバックのV40の生産を中止したが、新型EVはクーペスタイルのクロスオーバーとなり、XC40よりもスポーティなスタイリングを採用する可能性が高い。サムエルソンは以前、ボルボは収益性の高い高級SUVに集中しているため、V40を復活させないと述べていた。
さらにコンパクトなEVも計画中
XC40よりコンパクトな「XC20」と呼ばれるEVの開発も進められているが、これはボルボとジーリーが開発している新しいEV専用のSEA(サスティナブル・エクスペリエンス・アーキテクチャー)プラットフォームを採用する。
このSEAプラットフォームは、先日テストを開始したばかりの新型Lynk & Coゼロに最初に採用される。
また、新型の大型SUV、XC90のEVバージョンも、SPA2プラットフォームをベースに2022年に発売される予定だ。
ボルボはゲント工場だけでなく、他の工場でもEV生産量の拡大を計画している。また、スウェーデンのスコフデにあるパワートレイン工場でも、電気モーターの組立を開始する予定だ。
Volvoの販売台数は2020年下半期に増加
ボルボは、中国と米国市場での需要増加に後押しされ、2020年の下半期に過去最多売上を記録し、新型コロナウイルスの影響から立ち直ったと述べている。
販売台数は上半期に21%減少したが、下半期に販売した39万1751台は、電動モデルの好調と中国市場の急速な回復により、2019年に比べて7.4%増となった。
2020年のボルボ全体の販売台数は、前年比6.2%減の66万1713台となった。中国では前年比7.5%増、欧州では15.5%減(28万7902台)を記録している。
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