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【F1オランダGP予選の要点】アルボンが4番グリッド獲得。垣間見えたウイリアムズ復活の予兆と信頼関係

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【F1オランダGP予選の要点】アルボンが4番グリッド獲得。垣間見えたウイリアムズ復活の予兆と信頼関係

 路面が徐々に乾いていく難しいコンディションだった2023年F1第14戦オランダGPの予選で、ウイリアムズの2台が驚きの速さを見せた。まずQ1では、アレクサンダー・アルボンがマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を0.026秒抑えて堂々のトップタイム。続くQ2でも3番手タイムをマークし、今季5回目のQ3進出を果たした。

 一方、チームメイトのローガン・サージェントは、Q1は15番手、Q2も10番手と、いずれもギリギリの成績ながら何とかノックアウトを回避。今季全戦出場しているドライバーのなかで唯一Q3に進めていなかったが、デビュー13戦目にしてついに不名誉な記録との訣別に成功した。

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 しかし初めて臨んだQ3では、アルボンに次ぐ暫定2番手タイムを出した直後に、タイヤバリアにクラッシュ。ソフトタイヤでのアタックだったが、わずかに残ったウエットパッチに乗って挙動を乱してしまった。

 対照的にアルボンは、Q3も上位勢と遜色のない速さを披露し続けた。最後のアタックではフェルスタッペン、ランド・ノリス(マクラーレン)に次ぐ3番手タイムを叩き出す。最終的にジョージ・ラッセル(メルセデス)にその座を奪われたが、4番グリッドはレッドブル在籍時以来となる自己ベストタイ。ウイリアムズでは最高位グリッドだ。そしてチームにとっても2列目グリッド獲得は、2021年9月のロシアGPでのラッセルによる3番手以来となる。

 この週末のアルボンはFP1で5番手、FP2は3番手と、ドライ路面での初日フリー走行から群を抜く速さを見せていた。その勢いは翌日のウエット路面でのFP3でも衰えず、フェラーリ、マクラーレン勢を抑えて6番手と、その速さは路面コンディションの違いにも左右されなかった。

 アルボン本人の卓越したマシンコントロール能力が、ザントフォールトのようなミスを起こしやすいサーキットでいっそうの強みを発揮したことは確かだ。一方でウイリアムズの的確なサポートも無視できない。

 土曜日がウエットになることはウイリアムズもライバルチーム同様に予想し、前夜に対策を施していた。しかし実際にFP3を走ってみると、マシンバランスの問題が判明。そこから細かくセッティングを見直したとのことだ。

 予選ではQ1から的確なタイミングで、2セット目のインターミディエイト(浅溝タイヤ)を投入。これがトップタイム達成に繋がった。さらにQ3では、路面がほぼ乾いていたとはいえ、まだあちこちに水溜りもあるコンディションながら、アルボンを信じて真っ先にソフトを履かせて送り出した。

 この辺りの両者の信頼関係と連携の良さが、今季最高位グリッド獲得に繋がったと言えるだろう。ウイリアムズの復活はまだ道半ばだが、メルセデスの戦略責任者からチーム代表に転身したジェームズ・ボウルズの指揮の下、着実に成果を上げているように見える。

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