■快適でバランス感覚が優れた「エミーラ」
2021年7月6日(英国時間)にワールドプレミアされたロータス「エミーラ」。新設計された2シーターのプラットホームに、トヨタ製3.5リッターV型6気筒スーパーチャージャーを搭載したモデルと、AMG製2リッター4気筒ターボを搭載したモデルを用意する、ロータスとしては最後の内燃機関搭載スポーツモデルである。
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●「エミーラ」発表にバトン登場
このエミーラの発表会に、元F1ワールドチャンピオンである、ジェンソン・バトン氏が登場した。バトン氏は長年のロータスのファンであり、現在は130台限定で発売されたロータスの電動ハイパーカー「Evija(エヴァイヤ)」のオーナーでもある。
バトン氏はエミーラを、発表前にロータス本社に付属するテストコースで試乗をしたそうだ。
ロータスの本社は、イングランド北東部ノーフォークのヘセルにある。ロータスが、ここにかつて存在した米空軍飛行場跡地を利用して、1周約3.5kmのコースと工場を建設したのは1966年のこと。以来半世紀以上にわたって、数々のモデルがロータスに関わるF1パイロットたちの手によってテストされてきた経緯がある。
●バトンの「エミーラ」インプレッションは
そのヘセルのテストコースにおいて、バトン氏は30周以上、エミーラをドライブし、次のような感想をコメントした。
「低速コーナーではメカニカルなグリップがあり、高速コーナーではダウンフォースの強さがある。つまりどんな走り方をしても、バランスの感覚が素晴らしい。
シフトレバーやステアリングホイール、腰をしっかりホールドしてくれるシート、ペダル類のすべてがあるべき位置にあるため、最初から自信を持って運転ができた。これはプロだけではなく、すべてのドライバーにとって重要なことだ。
インテリアは高級感があり、シートも腰のサポートが充実しているので、長時間の移動でも快適に過ごせる。これは多くの人を驚かせるだろう」
バトン氏がさらに高く評価したのは、エミーラのプライスだった。
「エミーラのバリューある価格には、いい意味でのショックを受けている。これは多くの人がこのクルマを体験できる、ということを意味するものだ。
エミーラの車格はジュニアスーパーカーと呼ばれているが、その走りは多くのスーパーカーに引けを取らないばかりか、それらスーパーカーの大半よりも快適に走りを楽しむことができるクルマだ」
* * *
先日、イギリスのコーチビルダーであるラドフォード社から、ロータス「62」のレストモッドが発表されたが、バトン氏はこのラドフォード社の経営陣のひとりだ。
また、バトン氏が率いるエクストリームEレースチーム「JBXE」のテクニカルパートナーとして、ロータスの電動車開発部門であるロータス・エンジニアリングが加わっていて、JBXEの初表彰台獲得に貢献している。
今後本格化するであろう、ロータスの電動スポーツモデル開発においても、ロータスとバトン氏の協力体制は深まっていくのではないだろうか。
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