【MotoGP】バレンシアGPの午後3時開始は遅すぎる？ アレイシ・エスパルガロ、転倒続出に「大きなミス」と批判。F1とブッキング考慮し後ろ倒し

　アプリリアのアレイシ・エスパルガロは、先日行なわれた2023年のMotoGP最終戦バレンシアGPの決勝スタート時刻が遅すぎると不満をあらわにしている。

　MotoGPの2023年シーズン最終戦のバレンシアGPは、決勝レースが通常より1時間遅い現地時間午後3時に設定されていた。これは同日に行なわれていたF1アブダビGP決勝とスタート時刻がかぶることを避けるための措置だ。

　しかしエスパルガロは、この決定は間違いだったと批判する。エスパルガロは決勝レースでジャック・ミラー（KTM）、アレックス・リンス（LCRホンダ）、アウグスト・フェルナンデス（GASGAS）、エネア・バスティアニーニ（ドゥカティ）と転倒が多く発生したことは、開始時刻を繰り下げたことによる気温の低下が影響していると主張した。

「レースを午後3時からに設定したのは、大きなミスだったよ」

　エスパルガロはそう語る。

「ここに来る前にジャックと話したんだけど、彼が気の毒だった。『トップを1人で走っていた時にフロントタイヤが冷えてしまったのか？』と聞くと、ジャックはイエスと言っていた」

「だから、あれが彼のミスだったのはそうかもしれないが、僕でも同じミスをしていただろう」

「とても難しいね。ペッコ（フランチェスコ・バニャイヤ／ドゥカティ）は賢いよ。とても優れたライダーだ。今日は先頭をリードしないほうが良いと分かっていたんだ」

「ジャックは勇敢だったからそこに挑んだ。そして失敗したんだ。僕が彼の立場でも同じだっただろう」

「もう午後4時近くととても遅い時間で、かなり冷えていた。このフロントタイヤはとても（温度に）敏感なんだ」

　なおエスパルガロが例に挙げたミラーは、レースが進んでいくごとに気温が下がっていたことが感じられたと話している。ただクラッシュの原因とまでは言わなかった。

「午後は涼しくなっていったよね。ラップごとに冷えていったのを感じられたよ」とミラーは言う。

「午後3時にレースを開始したけど、周りはもう暗くなり始めていた」

「だけど11月末にバレンシアでレースをして、午後3時スタートならそうなることも予想できた」

「だから不満を言うつもりはない。誰にとってもコンディションは同じだったし、ペッコはうまくバイクを操ってレースを制してチャンピオンになったんだ」

　またバニャイヤは次の様に状況を説明している。

「最後の5周はバイクに乗っていて寒さを感じ始めたし、フロントタイヤはかなり固くなっていて怖かったよ」