現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「走って良し、燃費も良し、価格も良し!」の三拍子揃ったハッチバック!──新型ルノー・ルーテシアE-TECHハイブリッド試乗記

ここから本文です

「走って良し、燃費も良し、価格も良し!」の三拍子揃ったハッチバック!──新型ルノー・ルーテシアE-TECHハイブリッド試乗記

掲載 4
「走って良し、燃費も良し、価格も良し!」の三拍子揃ったハッチバック!──新型ルノー・ルーテシアE-TECHハイブリッド試乗記

ルノーのコンパクト・ハッチバック「ルーテシア」に追加された「E-TECHハイブリッド」に小川フミオが試乗した。

E-TECHハイブリッドの特徴

21歳、俳優・喜内優心が語る日産フーガへの“愛”!

走りが楽しくて、燃費がビックリするぐらい良い……そんな理想的なハッチバックが、ルーテシアE-TECH(イーテック)ハイブリッドだ。2022年6月30日に日本でも発売された。

「日本製のハイブリッド・カーは、低速域が良くても、高速域ではツラい」という欧州人の不満に応えるのが、ルノーのE-TECHハイブリッドだ。

すでにルーテシアはガソリンモデルを販売しており、流麗なスタイリングによって人気を集めている。たしかにハッチバックボディながら、側面からの眺めはすっと流れるような曲線が目を引く。実用性は(とりわけ欧州では)なにより大事だろうが、同時に、エモーショナルなデザインを実現しているのだ。

新たに追加したE-TECHハイブリッドは、発進時や加速時などにはモーターを積極的に使うのが特徴だ。エンジンはノンターボの1.6リッター直列4気筒ガソリン。これに独自の変速機を組み合わせることによって、走る楽しさと、燃費効率の良さを追求している。

2022年5月に上陸したクロスオーバーSUV「アルカナ」で、E-TECHハイブリッドは導入済みだ。ハッチバックのルーテシアはコンパクトなボディで、アルカナより160kgも軽量。そのため、乗るとあきらかにフットワークの軽快さが際立つ。

このドライブトレインにおける要の技術のひとつが、「電子制御ドッグクラッチマルチモードAT」と呼ぶ独自の変速機だ。日本製のハイブリッド車は、変速機をもたないケースが多いが、ルノーでは、それをデメリットととらえ、あえて変速機を採用したという。モータースポーツで使われるドッグクラッチの利点を、ルノーではずっと研究していたそうだ。

電子制御ドッグクラッチマルチモードATは、クラッチやシンクロナイザーをもたない。普通だと、よほど手練れのプロのドライバーでないと“ガツン!”と、大きなショックをともないそうだ。けれども高度な電子制御技術により、スムーズな変速を可能にした。

はたして、12通りの変速比を実現。「モーターとエンジン、それぞれから動力を切れ目なく効率よく引き出すことに成功している」と、輸入元のルノー・ジャポンではしている。

アルカナよりもスポーティ

じっさいに、スムーズな加速がスムーズで、ハンドリングも素直なルーテシアE-TECHハイブリッドは、運転がとても楽しい。エンジンの最大トルクは144Nmで、そこにモーターの205Nmが積み増しされる。動きは軽快で、アクセルペダルを軽く踏み込めば、車両はすかさず加速する。

電子制御ドッグクラッチマルチモードATは、トルコン式オートマチック変速機ほどなめらかではないような気がする。ギアをぽんぽんっと上に上げていくというより、しっかりとエンジントルクを引き出して、パワフルに走らさせてくれる印象が強い。

したがってシフトアップしたいときは、アクセルペダルに載せている足の力を少しゆるめてやればよい。そうするとシフトアップがうながされて、ポンっとごくごく軽いショックとともにギアが1段上に入ったのがわかる。

カーブではノーズがスッと内側に向く。車体のロールは抑えめだ。ステアリング・フィールにはダイレクト感がしっかりある。ナチュラルなコーナリング感覚は、すばらしい。おなじパワーユニットを搭載したアルカナより、スポーティさを強く感じた。

高速域での速度の伸びもよい。頭打ち感がなく、グングンと加速していく感覚は、ガソリン・エンジン車と変わらない。

ターボチャージャーをもたないけれど、鋭い加速感は、大径ターボのような気持ちよさすらあった。

競争力の高い1台

驚きは、燃費だ。リッターあたり25.2kmという。「輸入車でナンバーワン」とルノー・ジャポンは謳う。

これならピュアEVをいま無理して買わなくても、環境適合性がそれなりに高いではないか?と、私には思える。

ルーテシアE-TECHハイブリッドの価格は329万円(レザーパックは344万円)。新しさでいうと、2022年6月に発売されたばかりの「ポロTSI R-Line」(329万9000円)とちょうどぶつかる。燃費で近いライバルはBMWミニの「ミニクーパーD5ドア」(リッターあたり23.6kmで、373万円)だろう。ただし、価格は40万円ほど高い。

輸入車のコンパクト・ハッチバック市場には、なかなか魅力的な競合が多い。そこにあって、ルーテシアE-TECHハイブリッドは、比較的リーズナブルな価格で、燃費が驚異的によく、40km/hまではEVモードも積極的に使えるなど、多くの点でほかにない価値をもつ。

文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)

こんな記事も読まれています

「トイレに行きたいのですが…駐めちゃダメ?」 高速にある「謎のバス停」 SNSでは「一般車が進入していた」の声も どんなルールなの?
「トイレに行きたいのですが…駐めちゃダメ?」 高速にある「謎のバス停」 SNSでは「一般車が進入していた」の声も どんなルールなの?
くるまのニュース
運賃交渉すれば“村八分”にされる? 荷主を過剰に気遣う中小運送の社長たち、本当に守るべきは誰なのか?
運賃交渉すれば“村八分”にされる? 荷主を過剰に気遣う中小運送の社長たち、本当に守るべきは誰なのか?
Merkmal
ホンダ「ADV160」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
ホンダ「ADV160」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
webオートバイ
いやこれは凄いわ……[EV]の歴史に残る一台が韓国から出ている件
いやこれは凄いわ……[EV]の歴史に残る一台が韓国から出ている件
ベストカーWeb
軽自動車ってのが凄すぎる…! 世界に誇れる自動車と言えば[スズキ ジムニー]でしょ! 
軽自動車ってのが凄すぎる…! 世界に誇れる自動車と言えば[スズキ ジムニー]でしょ! 
ベストカーWeb
レッドブル&HRC密着:突貫工事でリヤウイングを修正。マシン性能を出し切っての予選5番手にフェルスタッペンも満足
レッドブル&HRC密着:突貫工事でリヤウイングを修正。マシン性能を出し切っての予選5番手にフェルスタッペンも満足
AUTOSPORT web
ポールのラッセル「壁に接触、望みが消えたかと思った」マシンの速さについては「理由が分からない」/F1第22戦
ポールのラッセル「壁に接触、望みが消えたかと思った」マシンの速さについては「理由が分からない」/F1第22戦
AUTOSPORT web
次期デリカD5はこうなってほしい!! 唯一無二の価値を持つSUVミニバンへの期待
次期デリカD5はこうなってほしい!! 唯一無二の価値を持つSUVミニバンへの期待
ベストカーWeb
フェルスタッペン予選5番手「ベガス用リヤウイングを作らないという方針がハンデに」タイトルには有利な位置を確保
フェルスタッペン予選5番手「ベガス用リヤウイングを作らないという方針がハンデに」タイトルには有利な位置を確保
AUTOSPORT web
佐藤万璃音、2025年もユナイテッド・オートスポーツからWEC世界耐久選手権にフル参戦
佐藤万璃音、2025年もユナイテッド・オートスポーツからWEC世界耐久選手権にフル参戦
AUTOSPORT web
やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
ベストカーWeb
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
AUTOSPORT web
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
AUTOSPORT web
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
AUTOCAR JAPAN
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
AUTOSPORT web
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
ベストカーWeb
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
Auto Messe Web
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
AUTOSPORT web

みんなのコメント

4件
  • これは良さげな感じ。
    日本のCセグメント車もウカウカしてられないね。
  • システム合計出力140hpというから快速なのかと思いきや0-100が9秒から10秒弱となんか期待外れ。
    ライバルと比べてもはっきり言って遅いレベル。
    加速フィールは良さそうだけど。
    あと日本で出すなら1500で出さないと旨味がない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

299.0384.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

28.0339.9万円

中古車を検索
ルーテシアの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

299.0384.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

28.0339.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村