現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「買ったクルマすらこないのになんで新車を出すんだ」の市場の声! 深刻な納期遅延下でもメーカーが新型車を発表するワケ

ここから本文です

「買ったクルマすらこないのになんで新車を出すんだ」の市場の声! 深刻な納期遅延下でもメーカーが新型車を発表するワケ

掲載 25
「買ったクルマすらこないのになんで新車を出すんだ」の市場の声! 深刻な納期遅延下でもメーカーが新型車を発表するワケ

 この記事をまとめると

■いま半導体などの不足により、新車の納期遅延が深刻だ

長すぎる納車待ちの間に別の新型車がデビュー! 注文を変更することは可能なのか?

■なぜこのような状況下でもメーカーはモデルチェンジや新型車を発表をするのだろうか?

■簡単には予定を変更できない事情があるという

 新型車の発売スケジュールの延期が目立つ

 最近は新車の納期が延びている。通常は在庫車でなくても、注文して1カ月から2カ月で納車できるが、今は6カ月から1年を要する車種も多い。新型コロナウイルスとロシアのウクライナ侵攻により、半導体を始めとするさまざまな品目の供給が滞り、クルマの納期を遅らせた。

 この影響で新型車の発売スケジュールも延期が目立つ。たとえば新型日産セレナなど、本来なら2022年の8月から9月頃にデビューしていたはずだが、発表されたのは11月28日だ。納車を伴う発売はその後で、ノーマルエンジン車が12月下旬、e-POWERは2023年の春になるという。

 ほかの新型車についても、発表や納車を伴う発売は、多かれ少なかれ遅れている。クラウンクロスオーバーでは、「アドバンスト」の名称が付くグレードは先に生産を開始して、それ以外は2023年だ。CX-60なども含めて、パワーユニットやグレードに応じて、生産の開始に時間差を設ける車種が増えた。

 この点について開発者は、以下のように説明した。「全グレードの生産を同時に開始すると、生産速度が下がり、納期が全般的に遅れてしまう。特定のグレードや仕様を早めることで、納車を迅速に開始できる。納期を重視するお客様には、生産開始の早いグレードを選んでいただく。逆に納車を待てるお客様には、ご自分にピッタリな仕様を選んでいただける」。

 簡単には予定を変更できない事情も

 販売店からは次のような話も聞かれた。「通常であれば、売れ行きを増やすためにも、フルモデルチェンジや改良が必要だ。しかし今は納期が遅れてお客様を待たせている。このタイミングでモデルチェンジを行うと、受注を止める期間がさらに長引くから、納期がますます遅れてしまう。今はモデルチェンジを抑えて、とにかく可能な限り生産を優先させ、納車できる台数を増やして欲しい」。

 確かに今は、納期の遅延を食い止めることが大切だ。仮に納期を遅らせて改良を実施しても、通常とは違って販売台数を大幅に増やすのは難しい。納車を待つユーザーに配慮して、CM放映などの宣伝も控えるから、売れ行きはさらに増やしにくくなる。

 それでも実際にはモデルチェンジが行われる。一番の理由は商品力の進化だ。今のクルマでは、安全性、運転支援機能、環境性能の向上が著しい。この分野では競争も行われているから、モデルチェンジを実施しないと、ライバル車から遅れて販売にも悪影響を与えてしまう。

 法規や規制への対応もある。改良を実施しないと、売れ行きが下がるだけでなく、生産や販売が不可能になる場合もある。

 そして軽自動車や一部の小型/普通車を除くと、今は大半の日本車が海外でも販売される。海外市場の都合に基づいて、改良を受ける場合もある。以上のような事情に基づいて、クルマの開発は複雑に行われている。商品計画として綿密な予定が組まれているから、簡単には変えられない事情もある。

こんな記事も読まれています

マツダのフラッグシップといえば『センティア』があった【懐かしのカーカタログ】
マツダのフラッグシップといえば『センティア』があった【懐かしのカーカタログ】
レスポンス
ついに首都高八重洲線10年間の通行止めに! 2025年4月上旬から。KK線ともお別れ。【道路のニュース】
ついに首都高八重洲線10年間の通行止めに! 2025年4月上旬から。KK線ともお別れ。【道路のニュース】
くるくら
トヨタが「大逆転ワールドチャンピオン」に! 最後の最後でドラマがあった!? トヨタ会長「感動という共感が生まれる」 WRCで「マニュファクチャラーズ」獲得、ラリージャパンもトヨタ優勝
トヨタが「大逆転ワールドチャンピオン」に! 最後の最後でドラマがあった!? トヨタ会長「感動という共感が生まれる」 WRCで「マニュファクチャラーズ」獲得、ラリージャパンもトヨタ優勝
くるまのニュース
市川團十郎×佐藤琢磨、同い年のふたりが歌舞伎とレースに共通点見出す。白熱するトークの裏で11歳の新之助が大物ぶりを発揮!?
市川團十郎×佐藤琢磨、同い年のふたりが歌舞伎とレースに共通点見出す。白熱するトークの裏で11歳の新之助が大物ぶりを発揮!?
motorsport.com 日本版
日産が新型「車中泊ミニバン」発売! 巨大ベッド&高性能四駆を搭載した「4人乗りセレナ」がスゴい! 車高アップで走破性高めた新モデルとは?
日産が新型「車中泊ミニバン」発売! 巨大ベッド&高性能四駆を搭載した「4人乗りセレナ」がスゴい! 車高アップで走破性高めた新モデルとは?
くるまのニュース
ポルシェの超レアな限定車「911ダカール」がついに生産終了!最後の1台は斬新なカラーリングで驚愕
ポルシェの超レアな限定車「911ダカール」がついに生産終了!最後の1台は斬新なカラーリングで驚愕
VAGUE
バッグ・コンテナ・テーブルの3WAY! ロゴスの「LOGOS キャンプツールリュック(テーブル付き)」がクラファンにて先行販売を開始
バッグ・コンテナ・テーブルの3WAY! ロゴスの「LOGOS キャンプツールリュック(テーブル付き)」がクラファンにて先行販売を開始
バイクブロス
総長のビュイックで練習し、運転免許を取得!?|長山先生の「危険予知」よもやま話 第30回
総長のビュイックで練習し、運転免許を取得!?|長山先生の「危険予知」よもやま話 第30回
くるくら
コンパクトバッテリーで小型軽量化!「18V XR ブラシレス・インパクトドライバー」がデウォルトから12月上旬発売
コンパクトバッテリーで小型軽量化!「18V XR ブラシレス・インパクトドライバー」がデウォルトから12月上旬発売
バイクブロス
2024年新型イプシロン登場で高らかに復活したランチア!! 10年前は消滅の噂が絶えない大ピンチだった[復刻・2013年の話題]
2024年新型イプシロン登場で高らかに復活したランチア!! 10年前は消滅の噂が絶えない大ピンチだった[復刻・2013年の話題]
ベストカーWeb
ポルシェがサーキットで最高のパフォーマンスを発揮する、モータースポーツテクノロジー
ポルシェがサーキットで最高のパフォーマンスを発揮する、モータースポーツテクノロジー
LE VOLANT CARSMEET WEB
ドゥカティ スクランブラー・アイコン試乗「初めての大型車にもアリ!? 軽い車体に元気なエンジン、日常的な速度域が楽しい」
ドゥカティ スクランブラー・アイコン試乗「初めての大型車にもアリ!? 軽い車体に元気なエンジン、日常的な速度域が楽しい」
モーサイ
トリッキーなステージに苦戦の声「どれも本当に過酷」「ハードでもオーバーヒート」/ラリージャパン デイ3コメント
トリッキーなステージに苦戦の声「どれも本当に過酷」「ハードでもオーバーヒート」/ラリージャパン デイ3コメント
AUTOSPORT web
斬新なのは顔だけじゃない! キアの3列シートSUV最強『EV9 GT』発表…ロサンゼルスモーターショー2024
斬新なのは顔だけじゃない! キアの3列シートSUV最強『EV9 GT』発表…ロサンゼルスモーターショー2024
レスポンス
EUROCARBODY 欧州のエンジニアが選んだ1位はホンダN-VANe
EUROCARBODY 欧州のエンジニアが選んだ1位はホンダN-VANe
Auto Prove
「個人的な想いは捨ててきた」と勝田。ラリージャパン最終日で、タイトル防衛のための葛藤を明かす
「個人的な想いは捨ててきた」と勝田。ラリージャパン最終日で、タイトル防衛のための葛藤を明かす
AUTOSPORT web
メルセデス・ベンツ CLEカブリオレにボディを拡大したAMG53 4MATIC を追加
メルセデス・ベンツ CLEカブリオレにボディを拡大したAMG53 4MATIC を追加
Auto Prove
「永遠に有料…?」 とっくに無料化されている“はず”の道路たち なぜまだお金とるの?
「永遠に有料…?」 とっくに無料化されている“はず”の道路たち なぜまだお金とるの?
乗りものニュース

みんなのコメント

25件
  • それはそれ。これはこれ。基本的に自動車メーカーは常に新車を受注、製造、販売していかないと利益が上がらないからでしょう。
  • アメリカの新車平均価格が今のレートで約640万。海外を優先しているのがよく批判されるが、限られた半導体を安い国内の車に優先するわけない。要は買い負けているんだよ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

271.9503.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1.0488.8万円

中古車を検索
セレナの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

271.9503.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1.0488.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村