交通死亡事故での損傷部位1位は頭部なんですが、実は2位の胸部もかなり割合が高いんですよ。なので、バイクに乗るときには、ヘルメット同様に胸部プロテクターが超大事。
でも、「スーパーカブに乗るのにわざわざ胸部プロテクターをつけるのも恥ずかしい」って気持ちも超わかる。なので最新の事故データやスマートな胸部プロテクターについて考えてみたいと思います。
損傷部位としての割合は1位頭部、2位胸部が絶対的。
まずはこのデータを見てほしいんですよ。
これ、警視庁のサイト内にある「二輪車用ヘルメットのあごひも及び胸部プロテクターの着用状況調査結果」から引用させてもらったもの。
過去5年間での死亡事故における、主たる損傷部位の割合、ですね。
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[ 表が省略されました。オリジナルサイトでご覧ください ]
警視庁HP内「二輪車用ヘルメットのあごひも及び胸部プロテクターの着用状況調査結果(2020年9月25日更新)」より。
もちろん頭部は常に圧倒的。令和元年をのぞけばほぼ半数ですね。
で、胸部は常に3位以下に大差をつけての2位。その次が腹部、そして頸部。
見ての通り頭部と胸部は圧倒的で、この2つを足したら全体の7~8割になっちゃう。
もちろん死亡事故での話なので、後遺症とかの話になると背部とかの要素も大きくなるとは思いますが、まずは死亡事故を避けたい。
と、いうわけでここ数年、警視庁や各県警が行っている胸部プロテクターの推進は実に意味があるな、と。
ボクはコレで胸部プロテクターを知りました。
あ、そうそう警視庁や各県警が行っている胸部プロテクター推進ってのはこういうのね。
ずいぶん前に、東京モーターサイクルショーの警視庁ブースでもらってきた『ばくおん!!』ポスター。最高です。
こんな感じで、警視庁や各県警、二輪団体などで胸部プロテクターの啓蒙活動を行ってるようです。過去には、プロレスラーの蝶野正洋選手や女優の比嘉愛未さん、レーサーの岡崎静夏選手など、さまざまな方を起用してきた実績アリ。
装着率は割と低い。
さて、命は大事なので胸部プロテクターを装着したいとこなんですが、損傷部位の割合から比較すると、着用率がそこまで高くないんですよね。
死亡事故の約3割が胸部損傷なのに、着用率が1割行かないのはちょっと低い気がする。
なんでだろう、と思ったらそれもちゃんと警視庁のサイトにのってましたよ。
なるほどねー。ちなみに若林の場合は「カブなのにプロテクターなんかつけてるの?(笑)」とか言われるのが恥ずかしいので、あんまり装着してない。
いや、実際にいわれたわけじゃないですよ、想像なんだけど。
逆に中型バイクとか乗るときはプロテクターつけてますよ。安いやつだけど。
で、色々調べたら胸部プロテクターにもいろんな種類があって、良い感じのジャンルをみつけちゃったんですよ。インナータイプっていうのかな、ミドルレイヤーみたいな感じで肌着の上くらいに着るタイプ。
これなら、中に着ててもまず気づかれないし、服にも響かない気がするんですよ。
つまり、人目を気にせず、さりげなく安全を手に入れることができるってわけ。
しかもこの手のものって、たいてい発汗性能とか通気性とかの付加機能があるので、夏場でも冬場で快適性を向上させてくれるって寸法ですよ。
脱着は面倒だけど、脱がなきゃいいじゃん。というわけで、各社のアイテムをチェック。
スマートかつ安全な胸部プロテクターはこれだ!
ザンドナ/NETCUBEベスト
イタリアの誇る高性能プロテクター。プロテクター部分はNET3テクノロジーというもので、ソフトで追従性が高いのに、プロテクション性能はCEレベル2。凄い。薄いくせにモトクロスやスーパーモトでの規則にも準拠してて、さらにJMCAの推奨プロテクターでもある。ちょっと高いけど、性能は最高級。さらに外に汗を蒸散させる3D繊維のおかげで、ベースレイヤーとしても優秀。
あと、身長と胸囲にあわせて細かく選ぶことが出来るのもポイントが高い。
アルパインスターズ/シークエンスチェストプロテクター
人気のアルパインスターからは、こちらもソフトタイプだけど、ハードタイプ同様のプロテクション効果を誇るシークエンスチェストプロテクター。3D構造で通気性もばっちり。ネックブレースの装着も可能だぞ。
HYOD/DYNAMIC PRO D3O® PROTECT VEST
HYODといえばD3O。柔らかいけど衝撃で硬くなる衝撃吸収材によりCE規格をクリア。さらにウレタンフォームパッドを併用することで、さらなるプロテクション性能を実現している。
上記はどれも最新テクノロジーを使用して、ソフトタイプなのに高いプロテクション性能を誇る、良いとこどりの逸品揃い。
ちなみにプラスチックシェルも色々あるので、代表としてコミネを。
コミネ SK-828 エアスルーCE レベル2ボディアーマーフィット
こちらはプラスチックシェルを採用したもの(CEレベル2)。安心感だけでなく、通気孔を多数設けることで通気性も確保。サイズはフリーサイズ。
その他の気になるタイプ
で、上記以外にも気になるアイテムを2点ほど。
DFG シールドレイヤー
元々は前を走るバイクからの飛び石によるダメージを軽減するもの。用途が違うので、上のザンドナとかに比べるとプロテクション性能は低めだけど、装着したときのスマートさは捨てがたい。実測で約220gと、めちゃめちゃ軽い。
FOXレーシング レース サブフレーム
こちらはインナー用途でコンパクトに設計されたプロテクター。プロテクション性能と通気性の良さ、あと軽さ(実測約500グラム)のバランスがとてもよろしい。参考までにアルパインスターのシークエンスチェストは約1080グラム(実測)。
そのほかのプロテクター関連記事はこちら
今回は胸部プロテクター、しかもインナーにできそうなものを紹介しましたが、他にももちろん色々あるよ!
そのへん詳しい記事もあるので、ぜひ見てみてね。
スーパー・カブカブ・ダイアリーズの過去記事・動画
若林浩志/プロフィール
愛知の地方カメラマン。1973年生まれ。撮影は、バイクと料理とブツ撮りが好き。
所有バイクは、ホンダ・スーパーカブ90とヤマハ・TDR250。平成終盤にキャンプに目覚め、ネットで用品を買いまくる毎日。
趣味はamazonレビュワーランキング上げ。最近はメルカリにハマっています。
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みんなのコメント
代車で50ccのスクーターに乗る時も着ていました。
コミネのジャケットは殆どが胸部プロテクター付きです。
他メーカーのジャケットで胸部プロテクターが付いていないものには、コミネの胸部プロテクターを縫い付けました。
いつも着用していると、胸部プロテクターが付いてないと怖くて乗れなくなるのです。
事故の程度によっては気休め程度かもしれませんが、それでも無いよりはマシだと思います。