完成度や総合的な質の高いモデルも存在!
近年はコンパクトカーでもハイブリッドは重要な柱となっており、現在はトヨタ・アクア、ヤリス、日産ノートe-POWER、ホンダ・フィット、スズキ・スイフト フルハイブリッドが五強を構成している。ここでは5台のマルとバツを挙げ、「今買うならどれがベストか?」を考えてみよう。
あれ? 思ったほど伸びない……ハイブリッドなのに驚くほど燃費が良くない国産車6選
1)トヨタ・アクア
燃費は20~25km/Lの間と十分いいが、コンパクトカーのハイブリッドのなかではとくにいいわけでもないなど、登場から9年目となっているのもあり仕方ない面もあるが、大きなマルは浮かばない。強いて挙げれば普通に乗っていれば軽快さを感じるハンドリングくらいだ。
デメリットとしては前後シートとも乗降性が悪く、後席も狭い。またインテリアや乗り心地といった静的、動的な質感も低い。
2)トヨタ・ヤリス
ボディ剛性の高さを土台に、ハンドリングなど動的な質感が非常に高く、電動車らしいパワフルな動力性能と25km/L以上は確実な燃費というハイブリッドの完成度も素晴らしい。また自動ブレーキ&運転支援システムの性能も高く、総合的な質という観点でハイブリッドのコンパクトカーを選ぶなら最有力候補だ。
デメリットはアクアと同様に前後シートとも乗降性が悪く、後席も狭いことが挙げられる。また先行者追従型のアダプティブクルーズコントロールが停止まで対応しないのは「パーキングブレーキが電動タイプでないクルマは停止まで対応しない」というトヨタの方針なので仕方ないが、同様のノートは停止まで対応するのを見ると見劣りするのは事実だ。
実用車は短期的に購入を検討するケースが多いが比較検討も重要だ
3)日産ノートe-POWER
e-POWERはエンジンを発電専用に使い、駆動はモーターのみというシリーズハイブリッドのためフィーリングは電気自動車に近く、電気自動車のようにレスポンスよくパワフルに加速する点やワンペダルドライブも面白い。加えていまだに日産の国内販売のエース的存在だけに、安くはないもののオーテックやNISMOなど選択肢が広い点も評価でき、大きなボディを生かしキャビンとラゲッジスペースもハイブリッドのコンパクトカーでは広い部類だ。
デメリットはインテリアや乗り心地といった質感がアクアとそう変わらないレベルで低いこと。またワンペダルドライブはオンにして気を抜いて運転すると減速Gが急激に起き、オフにすると回生制動によるバッテリーへの電気の戻りが減少するため、とくに街乗りだと燃費が悪化するという極端な選択になるのが惜しい。
4)ホンダ・フィットハイブリッド
初代モデルから続くフィットのDNAであるキャビンとラゲッジスペースの圧倒的な広さと、自動ブレーキ&運転支援システムの性能の高さが大きな武器で、実用車と考えれば日本車最強の1台だ。
普通にクルマを使う人ならまったく問題ないが、クルマに趣味性を求める人だと全体的に楽しさや面白さは薄い。
5)スズキ・スイフト フルハイブリッド
スズキとしてはまだスタートしたばかりの本格的なハイブリッドということもあり、目立つ魅力はない。強いて挙げればシフトアップの際に失速感を覚えることが多いMTを自動化した5速AGSを使いながら、モーターのアシストによりスムースに加速できることと、ハイブリッドのコンパクトカーでは車重が1トンを切り、最軽量な点。
デメリットは燃費がコンパクトカーのハイブリッドではそれほど良くないこと。またエアコンがバッテリー駆動の電動タイプでないのも実用燃費という意味で辛い。
結論としては、キャビンとラゲッジスペースの広さを重視しないというならヤリス、そこを重視するならフィットで、この2台はイーブンだ。残りの3台はヤリスとフィットを基本線に考えながら、価格も含め何らかの魅力を感じたならアリといったところだ。
またハイブリッドのコンパクトカーは実用車だけに「必要だから買う」という短期的に購入を検討するケースが多いと思うが、アクアとノートはここ1年以内にフルモデルチェンジすると予想されるので、可能ならしばらく待つという選択もあるかもしれない。
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みんなのコメント
ヤリスやフィット、更にはライズの登場で
ノートの販売台数が激減しちゃった。
かつてノートのポジションはフィットに奪われ、
更にライズと比較したら半分の台数にまで落ちた。
ベストカーやくるまのニュースは
次期ノートはこうなるとかスライドドア説を
持ち出してまで話題作りをしているけど、
もう想像だけでユーザー離れは止まらなくなって
いるよ。それこそキックスの販売台数を足して
ようやく去年のノートの販売台数くらいにまで
届くかどうかまで落ちているのに。