ポルシェAGは2019年10月15日、電動スポーツカー、タイカンの3番目のバリエーションとなる「タイカン4S」を発表した。「タイカン」のワールドプレミアから1ヶ月後に追加されたこのニューモデルは、530ps用のバッテリーと571ps用の超高出力な「パフォーマンスバッテリー・プラス」の2サイズのバッテリーが設定されている。
タイカンのエントリーモデル
タイカン・ターボSとタイカン・ターボに続く、バリエーションの中で新しいエントリーモデルと位置づけられる「タイカン4S」は、総容量79.2kWhのバッテリーが標準装備され、タイカン・ターボSとタイカン・ターボに搭載される総容量93.4kWh の「パフォーマンスバッテリー・プラス」はオプションとして設定されている。
タイカン4Sは、最高530psのオーバーブースト出力を発生し、より大容量の「パフォーマンスバッテリー・プラス」を搭載すると最高出力は571psとなる。どちらのバッテリーでも、タイカン4Sは0-100km/h加速は4.0秒で、最高速度は250km/h。航続距離は、標準バッテリーで最大407km、「パフォーマンスバッテリー・プラス」では最大463km(どちらもWLTPモード)となり、タイカンの現行ラインアップ中、最長の航続距離となる。最大充電性能(ピーク)は、225kW(標準バッテリー)、270kW(パフォーマンスバッテリー・プラス)だ。
強力な加速、大トルク、そして継続的に使用できる卓越したパワー など、タイカン4Sは、上位モデルと同じくポルシェのフル電動スポーツカーとしての長所を備えている。リヤアクススルに搭載される永久磁石同期モーターシステムの長さは130mm。タイカン・ターボSとタイカン・ターボのコンポーネントよりも80mm短縮されている。またタイカン4Sのフロントアクスル用モーターに搭載される制御インバーターは最大300Aで作動し、リヤアクスルのインバーターは最大600Aで作動する。前後アクスル上の2基の永久磁石同期モーター、つまり4輪駆動とリヤアクスルに2速トランスミッションを備えたドライブシステムは、タイカン・ターボS、ターボと共通だ。
ポルシェらしさと高次元の空力性能を両立
タイカンのデザインはポルシェの新しい時代の始まりを告げると同時に、紛れもないポルシェ・デザインのDNAを継承している。正面から見たシルエットはワイドかつフラットで、ルーフは後方に向かって下向きに傾斜するスポーティなラインによって形成されている。
流線形のキャビン、リヤへと連続するCピラー、フェンダーの力強いショルダーなどによって、ポルシェならではのリヤ・ビューが強調される。リヤはライトバーに統合されたガラスのようなポルシェ・ロゴが配置されている。またタイカンの空力性能はcd値0.22という高いレベルにある。
インテリアは、ワイドディスプレイを備えた新しいデザインを採用。湾曲したインストルメントクラスターはダッシュボードのもっとも高い位置にあり、中央の10.9インチ・インフォテインメント・ディスプレイとオプションのパッセンジャーディスプレイは、ブラックパネルルックで統合されたガラスパネルに覆われている。
タイカンはシャシーに集中ネットワーク化されたコントロールシステムを採用している。統合されたポルシェ4Dシャシーコントロールは、全てのシャシーの状態をリアルタイムで分析、同期する。またタイカン4Sは、PASM(ポルシェ・アクティブサスペンション・マネジメント)電子制御ダンパーコントロールを備えた3チャンバー式アダプティブ・エアサスペンションを標準装備している。
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