「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、ジープ グランドチェロキーだ。
ジープ グランドチェロキー(2011年:フルモデルチェンジ)
ジープのフラッグシップ、グランドチェロキーがフルモデルチェンジされて日本にやって来た。新開発のV6エンジンを搭載し、内外装ともクオリティは格段に向上。もちろん、ジープの伝統ともいえる悪路走破性に抜かりはないようだ。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
今でこそSUVの高級路線は定着したようだが、その先駆けとなったのが、じつは「グラチェロ」ことグランドチェロキーだ。初代が登場したのは1993年。その後、1999年と2004年にフルモデルチェンジされた。だが、台頭するプレミアム ブランド勢のSUVに押され気味となっていた状況は否定できない。
そんな状況を打破すべく、コマンダーが消滅した今(編集部註:2011年)、あらためてジープ ブランドの頂点に立ったグランドチェロキーが、4代目にフルモデルチェンジされたというわけだ。全長こそ先代と大差ないが、全幅は1900mmを超えた。ドライバーズシートに収まり周囲を見渡すと、その大きさを実感させられる。オーガニックな素材を多用し、クロームのアクセントを各所に配したインテリアの高級感も、従来より格段に向上している。
日本に導入されるのは右ハンドル仕様のみ。ただし、左足の置き場やアクセルペダルの位置などが、しっくりこないのが少々気になるところだ。一方、ホイールベースが先代比で135mmも拡大された恩恵は、後席の膝前の広さに如実に表れている。また、リアシートがリクライニング可能となったのも重宝しそうだ。
トップ of ジープにふさわしいクオリティだ
本国ではもっと大きなエンジンも用意されているが、今回、日本仕様として導入された車種は、新開発の3.6L V6のみ。性能面では可もなく不可もなく、5速ATの制御も含め、特筆すべきものもないが、アメリカ車によくあるドロドロという感じではなく、現代的な回転フィールであることが、かえって印象的だった。静粛性も極めて高く保たれている。
また、足まわりの大きな特徴として、ついに4輪独立サスペンションが採用されたことと、ジープ初のエアサスの導入が挙げられる。これには開発時期の関係で、メルセデス・ベンツ Mクラスとハードの共有化が図られたことが深く関与しているようだ。これにより乗り心地の快適性も向上し、俊敏というほどではないものの、走りの一体感が増すなど、クルマ自体の性格も、よりオンロード色が濃くなったように思えるのだが、フラッグシップとなったグランドチェロキーであれば、それでいいと思える。
それでいながら、副変速機や、路面状況に応じて5つのモードを選択できるトラクションコントロールシステム、105mmもの調整幅を持つ車高調整機構など、悪路走破性を高めるデバイスがふんだんに与えられているあたりも、さすがはジープの一員だ。
万能で本格的で、しかも高級。内容を知れば知るほど、新型グランドチェロキーのコストパフォーマンスの高さが魅力的に思えてくる。
ジープ グランドチェロキー リミテッド(エアサス仕様) 主要諸元
●全長×全幅×全高:4825×1935×1770mm
●ホイールベース:2915mm
●車両重量:2200kg
●エンジン種類:V6 DOHC
●排気量:3604cc
●最高出力:210kW<286ps>/6350rpm
●最大トルク:347Nm<35.4kgm>/4300rpm
●トランスミッション:5速AT
●駆動方式:フロント縦置き4WD
●JC08モード燃費:7.7km/L
●タイヤ:265/60R18
●当時の車両価格(税込):523万円
[ アルバム : ジープ グランドチェロキー はオリジナルサイトでご覧ください ]
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