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宇宙と地球の境界を示す神秘的な仮想線「カーマンライン」がモチーフ! ロールス・ロイス「ブラックバッジ・カリナン・ブルーシャドー」を発表

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宇宙と地球の境界を示す神秘的な仮想線「カーマンライン」がモチーフ! ロールス・ロイス「ブラックバッジ・カリナン・ブルーシャドー」を発表

 この記事をまとめると

■ロールス・ロイスが限定車「ブラックバッジ・カリナン・ブルーシャドー」を発表

なんとロールス・ロイスには「公認運転手」制度があった! ドラテクだけじゃない驚きの「プログラム」の中身

■海抜高度62マイルに引かれた宇宙と地球の境界線「カーマンライン」がテーマだ

■全世界62台限定のモデルですでに全台数完売とのこと

 神秘的なブルーが美しい世界限定62台のスペシャリティSUVが登場

 ロールス・ロイスといえば、クルマ好きでない人たちからも「超高級車」と認知されているほど、その存在感は圧倒的だ。多くの高級車メーカーとは違い、ロールス・ロイスのクルマたちは基本的にショーファーカーという、専属の運転手がつくことを前提に作られているので、後席の環境にとくに力を入れられている。

 そんなロールス・ロイスは、いままでセダンやクーペといったモデルを手がけていたのだが、世の中のSUV需要の追い風を受け、2018年にブランド史上初となるSUV「カリナン」を発表。これが世界的に大ヒットし、一躍看板車種の一角を担うほどになった。

 今回紹介するのは、そんなカリナンの限定車である「ブラックバッジ・カリナン・ブルーシャドー」だ。

 同社は、ロールス・ロイスのスペシャルモデルである「ブラックバッジ」シリーズをベースとしており、そこにさらに追加要素を与えたのが今回のモデル。

 テーマは、海抜高度62マイルに引かれた宇宙と地球の境界を示す神秘的な仮想ラインである「カーマンライン」。そこからのインスピレーションを受けたモノで、エクステリアを彩るブルーのエクステリアからは「スターダストブルー」というカラーで、至高のきらめきを放つ新しいビスポークのエクステリアペイントとロールス・ロイスは謳っている。

 ちなみにこの特徴的な色は、地球の大気圏上層の深い青色を捉えたものとのこと。サテン調のグリルサラウンドとエアロバンパーインサートセットには、地球に帰還するスペースシャトルを大気圏突入時の高温から守るために使われたサーマルタイルの仕上げを再現しており、地球と宇宙をテーマとしたモデルになっている。

 また、ロールス・ロイスの顔とも言える、ボンネットマスコット「スピリット・オブ・エクスタシー」は、宇宙船に使われる素材からインスピレーションを得て、プリント技術でチタンに青い色合いのラッカーを薄く塗布し、チタンのグレインテスチャーにパールのような光沢が加えられているのが特徴だ。

 なお、「スピリット・オブ・エクスタシー」のベースには、ブラックバッジのインフィニティロゴとプライベートコレクションの名である「ブルーシャドー」がチャールズブルーで刻まれている特別仕立て。

 幻想的な宇宙をテーマにしたインテリアは圧巻

 インテリアももちろんこのモデルだけの特別仕立てだ。

 テーマとなっているカーマンラインでは、地球の大気圏の端が幻想的な青い光輪のように見えるという。

 この雰囲気を再現するためにロールス・ロイスでは、独自のペイントを施したブルーシャドーのフェイシアとドアパネルに表現。 種類の青と深い黒と組み合わせた層のペイントを重ね、立体的な美しさを生み出しているという。そして、より深みのある美しい色に仕上げるために、青と透明なガラス粒子を配合したクリアコートで、深みと光沢を加えているのが特徴だ。その比率は数パーセント単位で正確にコントロールされている。さらに、ライトブルーのアノダイズド加工と「ブルーシャドー」のエングレービングが施されたプライベートコレクション独自のビスポークのクロックによりフェイシアは仕上げられる。

 そしてこのモデルは、ロールス・ロイスが誇るスターライトヘッドライナーをさらに改良し、数多の星々が囲む繊細な月の刺繍を表現。まるで宇宙に行ったかのような演出となるよう仕上げられている。

 多数のクレーターがある月面を立体的に表現したこの刺繍は、それぞれに異なる技法で独特な質感を生み出しているという。刺繍には25万ものステッチを施し、丸2日かけて完成されるという代物だ。

 車内をほのかな輝きと感嘆の念で満たすスターライトヘッドライナーには、合計1183個の星のようなライトが配されており、そのうち799個がホワイト、384個がブルーだ。それぞれの位置はなんと手作業で決められ、レザーのキャンバスにパンチングされた穴を通して配置されるという。

 そのほか、ロールス・ロイス初の試みとして、フロントシートとリヤシートには、宇宙から見た地球をイメージして独自のパーフォレーテッドアートワークを施している。これは、レザーに施された無数の小さな穴からなるパターンによって、大陸や海の上に渦巻く、有機的で絶えず変化する雲を想起させる狙いがあるとのこと。それぞれのシートには7万5000個余りの穴があり、これもルーフ同様にすべてひとつずつ配置されている。製作には2週間を要し、 5回の試行を経ているとのこと。

 ちなみにこのシートのパーフォレーションパターンは、カリナンではお馴染みの装備であるピクニックテーブルの背もたれにも施されいるとのことだ。

 最後に紹介するのはオプションだ。ロールス・ロイスといえばピクニック用のお皿やナイフのセットやワイングラス、傘などの独創的なオプション(しかも超高級品)でもお馴染みのメーカーだが、今回のブラックバッジ・カリナン・ブルーシャドーに向けた専用の特別アイテムも用意されている。例えば、専用のインドアカーカバーにはシートと同じパターンを再現し、統一感を得ているほか、ドライバーと同乗者の冒険の旅のお供に最適な、プライベートコレクションのカラーリングを踏襲したユニークなラゲージセットが用意される。

 レプリカモデルカーの製作依頼することもできるほか、完全に機能するエクステリアとインテリアのライト、開閉可能なコーチドア、ビスポークのイルミネーテッドコレクショントレッドプレートを含むコレクションのディテールがすべて再現されたインテリアも備えている。

 特別感とこだわり満載のカリナンは、海抜高度62マイルに引かれたカーマンラインと同じ数である全世界62台の限定車ということだが、すでに全台数完売しているそうだ。もし、日本で見る機会があったら、その美しいエクステリアカラーだけでも必見だ。

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