現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 唯一無二のオフロードカー、スズキ「ジムニー」が長く愛され続ける理由

ここから本文です

唯一無二のオフロードカー、スズキ「ジムニー」が長く愛され続ける理由

掲載 94
唯一無二のオフロードカー、スズキ「ジムニー」が長く愛され続ける理由

■石川真禧照のK-CAR徹底解剖

 日本で唯一、というか世界を見渡しても排気量0.658ℓで、小さなボディーのオフロードカーは、このクルマしかない。
 スズキ「ジムニー」は、スズキが1970年に発売したスモールオフロードカー。初代は1970年から1981年、2代目は1998年まで、3代目は2018年までそれぞれ生産されていた。現行モデルは実に20年ぶりにフルモデルチェンジした4代目。1970年デビューで今年まで53年間で3回目のニューモデル。1モデルが平均17年間も生産、販売されているというクルマなのだ。もちろんその間に細かな進化は遂げている。

歴代モデルで振り返るOPELを象徴するスペシャリティクーペ「CALIBRA」の魅力

5速MT車にもアイドリングストップが追加され、インパネスイッチのレイアウトを変更

 実際に2018年に登場した4代目も2021年にはオートライトシステムを全車に搭載、4速AT車にアイドリングストップが追加されている。直近は2022年6月に5速MT車にもアイドリングストップが追加され、インパネスイッチのレイアウトを変更している。今回は、最新モデルの5速MT車に試乗した。ジムニーは初代からマニュアルミッション仕様が用意されている。



 シートポジションを合わせる。クラッチペダルはやや重めの踏力で、反発力は渋滞路での連続走行でも耐えられる重さを保っている。シフトレバーのストロークは前後、左右方向ともやや長めだが、リバースへの入れずらさはなかった。ハンドルはロックからロックまで4.0回転と多い。



 シートポジションはレバーでスライド。背もたれはシート横のダイヤルを回して、好みの位置を決める。ハンドルは高さを調整できるが、前後方向は固定式だ。やや高めの着座位置にセットする。頭上のスペースは全高が1725mmあるので、十分に広い。さらにフロントウインドウの角度がAピラーを立たせたことと、ドアウインドも立たせたことで、空間が広くなった。圧迫感はない。

 今回のマイナーチェンジで、5速MT車にもアイドリングストップが搭載された。その作動は、ブレーキを踏み、クラッチを切ってギアをニュートラルにして、停止すると、アイドルストップするという仕組み。再びクラッチペダルを踏みこむと、エンジンが再始動する。この採用で、WLTC燃費は16.2km/Lから16.6km/Lに向上したという。

ハンドル保持にはある程度の腕力が要るクルマ

 1速にシフトし、クラッチをミートさせてスタート。ハンドルの向こう側にあるエンジン回転計は9000回転スケールで、7000回転からレッドゾーンに設定されている。3気筒DOHCエンジンは3000回転をオーバーしたあたりから音が大きくなり始める。5000回転をポイントに各ギアで加速を試す。1速25km/h、2速40km/h、3速60km/h、4速で95km/hに達する。エンジン回転の上昇スピードが早く、ドライバーは忙しくクラッチとシフトを操らなければならない。100km/h巡航は5速3700回転、4速では5200回転になる。この速度でのロングドライブはタフでなければつらいかもしれない。

 一方で、低回転での動きだが、トルクは1800回転あたりからアクセルレスポンスがある。60km/hが5速2200回転なので、街中でも5速ギアは十分に使える。エンジン音は3000回転あたりから大きめになるが、マニュアルミッションのギアノイズは2000回転あたりから高まってくる。

 ハンドリングと乗り心地だが、操舵力は直進性が強く、低速域では切り込む時に抵抗がある。カーブでも切り込むと、戻しが強く、重めだ。全体にハンドル保持に力を必要とする。ある程度の腕力が要るクルマだ。

 乗り心地も低速では硬さや上下動のキツさは少ない。中・高速では上下動が発生するが進路を乱されるほどの動きではなく、これなら長時間のドライブも耐えられそうだ。タイヤはBSの「デューラーH/L」175/80R16を装着していた。

 リアシートはフロントドアから乗り込む。着座位置はやや高め。ヘッドスペースは身長170cmクラスがギリギリ。足元はツマ先がフロントシート下に入るが、広くはない。背もたれはリクライニングする。前に倒せば床面とほぼフラットになる。



 右ヒンジのリアゲートは開けても荷物スペースはほとんどない。2分の1ずつ倒せる後席スペースが荷室だ。試乗して、AT車との比較だが、街乗りが中心ならAT車。MT車はマニアックな「ジムニー」ファンのためのホビーカーというのが印象だ。

■関連情報
https://www.suzuki.co.jp/car/jimny/

文/石川真禧照 撮影/萩原文博

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

タナク総合首位。勝田貴元はステージ優勝2回で総合3番手まで0.1秒差|WRCラリージャパンDAY2午後
タナク総合首位。勝田貴元はステージ優勝2回で総合3番手まで0.1秒差|WRCラリージャパンDAY2午後
motorsport.com 日本版
<新連載>[失敗しない初めてのスピーカー交換]ツイーターだけを“追加 or 交換”するのは、アリ!?
<新連載>[失敗しない初めてのスピーカー交換]ツイーターだけを“追加 or 交換”するのは、アリ!?
レスポンス
レッドブル、リヤウイングのスペック選定でミス?「空気抵抗が大きすぎる上に、この1スペックしかない」
レッドブル、リヤウイングのスペック選定でミス?「空気抵抗が大きすぎる上に、この1スペックしかない」
motorsport.com 日本版
約270万円! ホンダ新型「“4.8m級”セダン」登場に反響多数! 斬新「光るボンネット」採用の「“迫力”顔マシン」に「近未来的」の声! 天井はほぼガラスな“超開放感”内装もスゴイ「L」中国で発売し話題に
約270万円! ホンダ新型「“4.8m級”セダン」登場に反響多数! 斬新「光るボンネット」採用の「“迫力”顔マシン」に「近未来的」の声! 天井はほぼガラスな“超開放感”内装もスゴイ「L」中国で発売し話題に
くるまのニュース
ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
AUTOSPORT web
全長5m超えのレクサス高級「“3列シート”SUV」に反響多数! 堂々「カクカク」デザインに「憧れる」「カッコイイ」と熱視線集まる! 広々内装も魅力的な新型「TX」に「日本でも欲しい」の声も
全長5m超えのレクサス高級「“3列シート”SUV」に反響多数! 堂々「カクカク」デザインに「憧れる」「カッコイイ」と熱視線集まる! 広々内装も魅力的な新型「TX」に「日本でも欲しい」の声も
くるまのニュース
ポップで個性的なモンスター達が作り出す世界観! SHOEIが「Z-8」にNEWグラフィック「YAGYO」を追加
ポップで個性的なモンスター達が作り出す世界観! SHOEIが「Z-8」にNEWグラフィック「YAGYO」を追加
バイクのニュース
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
レスポンス
グリーンがアクセントの爽やかコスが素敵! SUPER GTのGreen Braveは2人の「埼玉GreenBraveサポーターズ」が応援します
グリーンがアクセントの爽やかコスが素敵! SUPER GTのGreen Braveは2人の「埼玉GreenBraveサポーターズ」が応援します
Auto Messe Web
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
WEB CARTOP
ベントレー マリナーの技が冴える「エクスプレッション オブ テクスチャー」。感性を刺激する「コンチネンタルGTスピード コンバーチブル」ベースの特注モデル
ベントレー マリナーの技が冴える「エクスプレッション オブ テクスチャー」。感性を刺激する「コンチネンタルGTスピード コンバーチブル」ベースの特注モデル
Webモーターマガジン
角田裕毅、F1ラスベガスGP初日は10番手「FP1は苦労したけど、改善できました。ポジティブな兆候です!」
角田裕毅、F1ラスベガスGP初日は10番手「FP1は苦労したけど、改善できました。ポジティブな兆候です!」
motorsport.com 日本版
クルマに付けてる「青地に車いす」マークに“法的効力”一切無し!? 「黄色いちょうちょ」と役割違う? 意外と知らない実態とは
クルマに付けてる「青地に車いす」マークに“法的効力”一切無し!? 「黄色いちょうちょ」と役割違う? 意外と知らない実態とは
くるまのニュース
日高前副会長の後任に、ヤマハ渡部克明会長兼社長が就任【日本自動車工業会】
日高前副会長の後任に、ヤマハ渡部克明会長兼社長が就任【日本自動車工業会】
バイクのニュース
50台限定の『ディフェンダー110』発売、アリゾナの自然を表現した「赤」採用 価格は1300万円
50台限定の『ディフェンダー110』発売、アリゾナの自然を表現した「赤」採用 価格は1300万円
レスポンス
ヒョンデに続いて韓国のKIAも日本に上陸! どんなクルマが揃っているのかチェックしたらデザインも中身も結構ヤバい!!
ヒョンデに続いて韓国のKIAも日本に上陸! どんなクルマが揃っているのかチェックしたらデザインも中身も結構ヤバい!!
WEB CARTOP
なぜ12気筒エンジンは魂を揺さぶるのか? アストンマーティン新型「ヴァンキッシュ」は快感以外のなにものでもない。【試乗レビュー】
なぜ12気筒エンジンは魂を揺さぶるのか? アストンマーティン新型「ヴァンキッシュ」は快感以外のなにものでもない。【試乗レビュー】
くるくら
ミツオカ、創業55周年記念車『M55』の市販モデルを正式発表。ローンチ仕様を100台限定で発売へ
ミツオカ、創業55周年記念車『M55』の市販モデルを正式発表。ローンチ仕様を100台限定で発売へ
AUTOSPORT web

みんなのコメント

94件
  • アイドリングストップ装置は不要。
    セルモーター、バッテリーの寿命が低下するだけ。
  • ジムニーは丈夫で壊れにくいのが取柄、アイドリングストップなど要らない
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

165.4200.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.0650.0万円

中古車を検索
ジムニーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

165.4200.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.0650.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村