現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > マツダSUV5車種一気開発でどうなる!?  伝統のセダン&コンパクトカー

ここから本文です

マツダSUV5車種一気開発でどうなる!?  伝統のセダン&コンパクトカー

掲載 更新 125
マツダSUV5車種一気開発でどうなる!?  伝統のセダン&コンパクトカー

 マツダが突如として来年2022年からの新型クロスオーバーSUVの5車種新規開発を発表した。現在のマツダはSUVモデルが主力となりつつあるが、今後もその傾向をより一層強めていくことを自ら打ち出したのだが、そうなると気になってくるのはコンパクトカーやセダンといった背の低いモデルたちの今後だ。

 2019年に第7世代モデルとなったCセグのマツダ3以外で該当するのはマツダ2、そして、マツダ6となる。こうしたモデルはどのように変わっていくのか、国沢光宏氏が分析する。

ダイハツ独自開発のHVを搭載したロッキー&ライズが11月1日発表! キックスe-POWER ヤリスクロスHVより凄いか?

文/国沢光宏、写真/ベストカー編集部、マツダ

[gallink]

■怒涛のSUV新規攻勢の裏側に潜む「いったいどうなるの?」というギモン

 マツダが怒濤のSUV攻勢を打ち出した。なんとCXシリーズとして50から90まで5車種を2022年からリリースするという。内容的には「凄いね!」なのだけれど、3つほど「どうなるんだろう?」という点がある。今までに存在しないCX-70と、ロータリーエンジンを使うPHV、そしてコンパクトカーを含む乗用車の商品群だ。

 まずCX-70から。CX-50はカローラクロスのマツダバージョンだとわかっている。CX-60についていえば、99%の確率でBMW X3を強く意識したクラスの後輪駆動車だ。そしてCX-80がCX-8のようなCX-60ベースのロングボディ&3列シート車。CX-90も現在のCX-9の実質な後継モデルで間違いなし。気になるのがCX-70です。

CX-8の後継モデルと目されるCX-80の予想CG。7人乗り3列シートの大型SUVで、直6FRプラットフォームを採用する可能性が高い

 順当に考えると主としてアメリカで販売されるCX-90のショートボディ&2列シートということになる。だとすれば、アメリカ市場は250万円級になるだろうCX-50と、500万円以上になることは間違いないCX-70との価格差が大きく開いてしまう。350万円級のCX-5を継続販売する以外ないと思う。けれどCX-5の今後はまったくアナウンスされていない。

■ロータリーエンジンのPHVはどの車種に搭載されるのか

 ここでPHVが出てくる。ロータリーエンジンを発電機として使うPHVはFFなので、今までのプラットフォームを使うことになるだろう。CX-60から上のサイズのクルマは、いわゆる「ラージ」と呼ばれる直列6気筒エンジンを積む後輪駆動モデル群。そしてPHVがどのくらいのボディサイズになるか、何の発表もしていない。

 Cセグメントだとハイブリッドもラインナップ可能なカローラクロスとバッティングする。MX-30についていえば世界規模で厳しい評価を受けており、PHV化しても赤字がかさむばかり。藤原副社長体制下のマツダを見ると、あえて「ほかのメーカーが作っていないクルマ」を狙い、MX-30に搭載してくる可能性ありますが。

2020年9月に発売開始されたマツダMX-30。CX-30をベースによりスペシャリティに振ったクルマで観音開きのフリースタイルドアの採用が目をひく

 順当に考えればCX-5の後継モデルのなかにPHVを入れ込むという商品戦略ながら、もはやCXシリーズの番号が残っておらず(笑)。CX-40はおそらく中国のCX-4の後継になるだろうし、数字的にCX-50より小さいクルマになる。となればMXシリーズか? 観音開きのドアだと使い勝手悪いです。こういった予想をしているのは楽しい。

■マツダ2は現行モデルで絶版になる!!?

 マツダがどういった車種戦略を立てているかなど、多くの人からすれば関係ないこと。でもクルマ好きからすれば「まだ発表されていないクルマ」をあれこれ考えるのってワクワクする。ということで3つ目となる「乗用車群の今後」だ。これまたみごとに何のアナウンスもされていない。マツダ2などは現行モデルで絶版になるという話まで出ている。

2019年に「デミオ」から車名変更した「マツダ2」。現行の4代目DJ型は2014年のデビューで、すでに7年が経過しているが、いまだモデルチェンジのアナウンスはない

 実際、スバルはコンパクトカーをやめることで会社全体の収益率がググッと上がった。マツダ2を見ていると、あまり好調といえず。欧州はヤリスをベースにしたOEM車にするし、アメリカの販売だって厳しい。タイなどで生産継続することも考えられるが、いずれにしろやがて絶版の方向だと考える。次期コンパクトカーは存在しないだろう。

■直列6気筒エンジン搭載のマツダ6はどうなる?

 乗用車群はどうなるか? ラージの乗用車モデルについていえば、間違いなく開発を進めていると思う。マツダが一番意識しているBMWで言えば、次期マツダ6は3シリーズと5シリーズの中間くらいの車格感になると考えていい。価格を同じようなエンジンを積む3シリーズにかぎりなく近づければ割安感も出てくるだろう。

直6エンジン搭載、FRプラットフォームを採用予定になっている次期「マツダ6」の予想CG。予想通どおりならば2022年の春頃に登場する!!

 日本での価格イメージだと、BMW X3を意識したCXー60が500万円前後。3シリーズを意識するマツダ6の後継モデルで450万円といったくらいか。その下はどうなる。SKYACTIV-X世代のマツダ3についていえば、2019年5月の販売開始とあり、常識的に考えたら10年くらい作り続けると思う。このクラスは残る。

 まぁまぁ売れているCX-30もSKYACTIV-X世代のため、ある程度の販売規模はキープできるかもしれない。とはいえ販売台数は伸び悩んでしまっている。鳴り物入りで登場してきたマツダ3の圧縮着火エンジンを含め、厳しい状況。販売台数次第で現行モデルを最後にフルモデルチェンジしないという判断もあり得る。

 マツダファン的にはスバルが乗用車ベースで作っているXVやレガシィアウトバックの如く、マツダ6やマツダ3のボディをそのまんま使ったクロスオーバーなど強く希望したいけれど(マツダ6のクロスオーバーモデルなどは絶対かっこいいと思う!)、これまた藤原副社長が「ほかのメーカーと同じようなクルマは絶対に作らない」と公言しているため意地でもやらないだろう。

 マツダの予想、難しいです。

[gallink]

こんな記事も読まれています

オートバックスセブン、林野庁と協定締結 店舗での国産木材使用を拡大
オートバックスセブン、林野庁と協定締結 店舗での国産木材使用を拡大
日刊自動車新聞
そういえば滑りづらくなった!? 首都高の二輪車安全対策「フィンガージョイントすべり止め」「カーブ部のカラー舗装延伸」とは?
そういえば滑りづらくなった!? 首都高の二輪車安全対策「フィンガージョイントすべり止め」「カーブ部のカラー舗装延伸」とは?
バイクのニュース
日産が新型「軽“ワゴン”」発表! ホンダ「N-BOX」対抗の「超背高モデル」! 超スゴイ“ピンク”も追加の「新ルークス」に販売店でも反響あり
日産が新型「軽“ワゴン”」発表! ホンダ「N-BOX」対抗の「超背高モデル」! 超スゴイ“ピンク”も追加の「新ルークス」に販売店でも反響あり
くるまのニュース
「ChatGPT」車載化、VWがゴルフやティグアンにオプション設定…欧州仕様
「ChatGPT」車載化、VWがゴルフやティグアンにオプション設定…欧州仕様
レスポンス
アクセルを戻せば減速する……のはわかる! でも説明しろと言われると悩むエンジンブレーキの「仕組み」とは
アクセルを戻せば減速する……のはわかる! でも説明しろと言われると悩むエンジンブレーキの「仕組み」とは
WEB CARTOP
フレッシュアップされたBMW 3シリーズの全情報 価格から走行性能&比較テストまで 新型BMW 3シリーズのすべて
フレッシュアップされたBMW 3シリーズの全情報 価格から走行性能&比較テストまで 新型BMW 3シリーズのすべて
AutoBild Japan
ついに始まった首都高「新ルート事業」の凄さとは 「箱崎の渋滞」も変わる!? 都心に地下トンネル「新京橋連絡路」爆誕へ
ついに始まった首都高「新ルート事業」の凄さとは 「箱崎の渋滞」も変わる!? 都心に地下トンネル「新京橋連絡路」爆誕へ
くるまのニュース
新型コンパクトSUV『EMZOOM』、世界市場で成功…中国広州汽車
新型コンパクトSUV『EMZOOM』、世界市場で成功…中国広州汽車
レスポンス
日本でまさかの拳銃を使ったタクシー強盗発生! キャッシュレス化で現金をもたない仕組み作りが一番の解決策
日本でまさかの拳銃を使ったタクシー強盗発生! キャッシュレス化で現金をもたない仕組み作りが一番の解決策
WEB CARTOP
全長5m級!トヨタが新たな「ラージSUV」まもなく発売!? 17年ぶり復活! 斬新フェイス&車中泊出来そう空間の「クラウン」 発売はどうなった?
全長5m級!トヨタが新たな「ラージSUV」まもなく発売!? 17年ぶり復活! 斬新フェイス&車中泊出来そう空間の「クラウン」 発売はどうなった?
くるまのニュース
伝統を継承するマッスルクルーザー! スズキが米北米市場で2025年型「ブルバードM109R」を発売
伝統を継承するマッスルクルーザー! スズキが米北米市場で2025年型「ブルバードM109R」を発売
バイクのニュース
本田宗一郎とイーロン・マスクに共通点があった? 稀代の経営者を支える「無知の知」とは何か
本田宗一郎とイーロン・マスクに共通点があった? 稀代の経営者を支える「無知の知」とは何か
Merkmal
フレキシブルウイング巡る論争が再燃。メルセデスに注目集まるも、今のところFIAは介入せず
フレキシブルウイング巡る論争が再燃。メルセデスに注目集まるも、今のところFIAは介入せず
motorsport.com 日本版
驚異のパフォーマンス向上! 最新スパークプラグの技術とその効果~カスタムHOW TO~
驚異のパフォーマンス向上! 最新スパークプラグの技術とその効果~カスタムHOW TO~
レスポンス
シボレー コルベット【1分で読めるスーパーカー解説/2024年最新版】
シボレー コルベット【1分で読めるスーパーカー解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
『ぽんこつジムニー』ハコ替え計画26-1「JB64のシートを移植しよう」
『ぽんこつジムニー』ハコ替え計画26-1「JB64のシートを移植しよう」
グーネット
【新車価格情報】軽自動車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年6月20日時点
【新車価格情報】軽自動車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年6月20日時点
カー・アンド・ドライバー
日産が新型「流麗セダン」初公開! “キラキラ”大型グリル&精悍ホイール! 最新機能モリモリの小型セダン「セントラ」ブラジルで発売!
日産が新型「流麗セダン」初公開! “キラキラ”大型グリル&精悍ホイール! 最新機能モリモリの小型セダン「セントラ」ブラジルで発売!
くるまのニュース

みんなのコメント

125件
  • 売れない車造らせたら業界トップクラスじゃけん
  • マツダ2(デミオ)が無くなるとすると、とても残念ですね。コンパクトカーは儲けが薄くて各メーカーが撤退してしまうと、選択肢が減るし、益々金持ちしか買えなくなってしまう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

291.0422.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

41.4405.2万円

中古車を検索
CX-5の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

291.0422.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

41.4405.2万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村