現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【連載】新型コンチネンタルGT 完全解説(3)車載テクノロジー編

ここから本文です

【連載】新型コンチネンタルGT 完全解説(3)車載テクノロジー編

掲載 更新
【連載】新型コンチネンタルGT 完全解説(3)車載テクノロジー編

新型コンチネンタルGTの美しきインテリアは、素材や質感だけには留まらない。最新のインフォテイメントシステムや高度運転支援システムなども搭載されている。回転式ディスプレイなどと合わせて、その内容をご紹介しよう。TEXT◎大谷達也(Tatsuya OTANI)

新型コンチネンタルGTの開発にあたっては、最新の車載テクノロジーを無定見に追加していくのではなく、ベントレーの伝統的な美しさや気品を如何にして保つかという点にも配慮し、慎重な検討が重ねられたという。

【連載】新型コンチネンタルGT 完全解説(5)シャシー編 《動画あり》

そうしたベントレーの思想を象徴しているのが、ダッシュボードの高い位置に埋め込まれたメインインフォテイメントディスプレイだ。12.3インチの高解像度タッチスクリーンは、ナビゲーションシステムを映し出すためだけでなく、様々なエンターテイメント・システムを操作するためにも、また運転支援装置などを制御するうえでも、いまやなくてはならない装備。とはいえ、ベントレーのオーセンティックなインテリアと最新のデジタルディスプレイがそのままマッチするかといえば、必ずしもそうとはいいきれない。なぜなら、そのときの気分や状況で大型ディスプレイが似合っているときもあればそうでないこともあるからだ。

そこでベントレーはこのディスプレイを回転格納式とし、不要なときはクルリと回転させてフェイシアの裏側に隠れる機構を採用した。名付けて、ローテーティングディスプレイである。しかも、回転動作が始まる前にディスプレイが一旦ダッシュボード内に吸い込まれ、回転に必要なクリアランスを確保したうえで動作を開始。最後にダッシュボード表面の高さと揃うようにパネルを押し上げるという凝りよう。このため、ダッシュボード面とのギャップは0.5mm未満に収められているが、こうした高精度の作動を実現するためにベントレーはECUで制御された40個の可動部品によってシステムを構成。さらに、この回転機構には自己学習機能が備えられていて、様々な経年変化が起きても一定の動作を繰り返すように工夫されているのだ。このこだわりようは、さすがベントレーと思わずにはいられない。

ディスプレイが回転して格納されたとき、表面に見えるフェイシアが左右のダッシュボードと共通で、あたかもそこになにもなかったように見えるのはいうまでもないだろう。しかし、ベントレーはそれだけでは飽き足らず、“もうひとつの表情”を用意。ダッシュボードと共通なフェイシア上にクラシカルなアナログ式の外気温計、コンパス、時計(クロノメーター)を並べたパネルも選択できる。つまり、ドライバーやパッセンジャーはそのときの気分に応じてダッシュボードのデザインを3つの表情から選べるのだ。



ドライバーと相対するインストゥルメントパネルが完全にデジタル化されたのも、ベントレーとしては新型コンチネンタルGTが史上初。これもまた、ナビゲーションや運転支援システムの様々な情報を映し出すために必要な措置とはいえ、伝統的なアナログメーターの魅力も捨てがたい。そこでベントレーが選択したのが、アナログメーターの持つ輝きや3次元的な奥行き感をデジタルで完全再現するというもの。その真価は実物をご覧になっていただかなければ伝わらないかもしれないが、アナログメーター特有の重々しさまで再現されていることには驚くばかり。その一方で、簡単な操作でディスプレイの2/3ほどのエリアにナビゲーション情報を映し出すことも可能と、デジタル式ならではの機能性も備えている。



待望の運転支援装置も大幅に強化された。短距離レーダーや長距離レーダーにくわえ、最大で6基のカメラと12基の超音波センサーを活用してボディ周囲の360度をくまなく監視することで様々な新機能を得たのだ。

その内容は装備レベルによって異なるものの、静止状態から250km/hまで対応可能なアダプティブクルーズコントロールに始まって、車線からはみ出しそうになるとクルマ自身がステアリングを自動修正するレーンアシスト、正面衝突の可能性があるとドライバーに警告を発し、それでもドライバーが反応しないと自動的にブレーキをかけるセーフガードプラス、駐車スペースを検出するとステアリングを自動操作して駐車をサポートするパークアシストなど、枚挙に暇がないほど。

とはいえ、こうしたシステムが介入するのはドライバーが要求したとき、もしくは介入が必要なときに限られ、ドライバーの自発的な運転操作が妨げられることは基本的にない。どれほど先進の運転支援装置が装備されても、ベントレーの“ドライバーズカー”としての資質は一切損なわれていないのだ。なお、運転支援装置の作動には一定の条件があるので注意されたい。

オーディオシステムも充実している。標準システムでさえアンプの総合出力は650Wで10基ものスピーカーを備えているのだが、オプションで装備できるバング&オルフセンのシステムでは16スピーカー、DSPサラウンドモード、総合出力1500Wを備え、さらに同社独自のインターフェイス“BeoSonic”を自動車として初採用した。そしてベントレーといえば忘れることのできないNaimの高級オーディオももちろん用意される。この場合は18スピーカー、DSPサラウンドモード、総合出力2200Wに加え、アクティブバストランスデューサーが2基装備されるという贅沢さ。まさに最上級のサウンドといえるだろう。

このほかにもきめ細かな温度設定や空気洗浄機能が強化されたエアコンディショニング・システム、ムードライティングシステムを備えたインテリア照明などを装備。まるで伝統ある建物に最新の設備を盛り込んだ超高級ホテルに滞在しているかのような心地よさと優れた機能性を満喫できるはずだ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ダイハツの斬新「オープン軽トラ」がスゴい! 超レトロな“丸目ライト”採用した「4人乗りモデル」に大注目! めちゃ“オシャレ”に働ける「屋根なしバスケット」登場に期待!
ダイハツの斬新「オープン軽トラ」がスゴい! 超レトロな“丸目ライト”採用した「4人乗りモデル」に大注目! めちゃ“オシャレ”に働ける「屋根なしバスケット」登場に期待!
くるまのニュース
“約50万円”の新型「“3人乗り”トライク」登場に反響多数! 公道走行も可能な「125ccモデル」が「丁度いい」と話題に! MTも搭載の「APtrikes125」が話題に
“約50万円”の新型「“3人乗り”トライク」登場に反響多数! 公道走行も可能な「125ccモデル」が「丁度いい」と話題に! MTも搭載の「APtrikes125」が話題に
くるまのニュース
日本自動車殿堂発表 THS開発の内山田氏など5名が殿堂入り 歴史遺産車にはレガシィも!!
日本自動車殿堂発表 THS開発の内山田氏など5名が殿堂入り 歴史遺産車にはレガシィも!!
ベストカーWeb
ブリヂストンのモータースポーツ60年の歩みを体感! イノベーションギャラリーがリニューアルオープン
ブリヂストンのモータースポーツ60年の歩みを体感! イノベーションギャラリーがリニューアルオープン
くるまのニュース
初代ハイラックスサーフが帰ってきた!! このまま市販熱望だよね?? 懐かしい80年代スタイリングにうっとり
初代ハイラックスサーフが帰ってきた!! このまま市販熱望だよね?? 懐かしい80年代スタイリングにうっとり
ベストカーWeb
最初から安グレードを出してよ! アルファードからフロンクスまで最近の新車がグレード数を減らすワケ
最初から安グレードを出してよ! アルファードからフロンクスまで最近の新車がグレード数を減らすワケ
ベストカーWeb
ヤマハ「テネレ700」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
ヤマハ「テネレ700」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
webオートバイ
レイアウト変更なしで超快適! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
レイアウト変更なしで超快適! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
うどんのダシはどこから変わる? 高速道路で1日8杯食って[境界線]を調査したぞ!
うどんのダシはどこから変わる? 高速道路で1日8杯食って[境界線]を調査したぞ!
ベストカーWeb
優勝で可能性をつないだバニャイア、24ポイント差で最終戦を迎えるマルティン/MotoGP第19戦マレーシアGP
優勝で可能性をつないだバニャイア、24ポイント差で最終戦を迎えるマルティン/MotoGP第19戦マレーシアGP
AUTOSPORT web
世界の巨匠が手がけたのに…なぜか日本ではイマイチだった[珠玉車]たち
世界の巨匠が手がけたのに…なぜか日本ではイマイチだった[珠玉車]たち
ベストカーWeb
FIAモータースポーツ・ゲームスに参戦した森山冬星が結果を報告「まだまだレベルアップしなければ」
FIAモータースポーツ・ゲームスに参戦した森山冬星が結果を報告「まだまだレベルアップしなければ」
AUTOSPORT web
スライドドアは正義じゃない!! 意外なデメリットも!? 走りが超いい[トヨタ]のヒンジドアミニバン5選
スライドドアは正義じゃない!! 意外なデメリットも!? 走りが超いい[トヨタ]のヒンジドアミニバン5選
ベストカーWeb
ホンダ、電動二輪コンセプト『EV Fun Concept』、『Urban Concept』を公開。スポーツモデルと近未来の都市型モビリティの2車種
ホンダ、電動二輪コンセプト『EV Fun Concept』、『Urban Concept』を公開。スポーツモデルと近未来の都市型モビリティの2車種
AUTOSPORT web
アルファードの敵!? 新型[エルグランド]がカッコいい!! 高級感マシマシの予想CG大公開
アルファードの敵!? 新型[エルグランド]がカッコいい!! 高級感マシマシの予想CG大公開
ベストカーWeb
高速道路の逆走やブレーキペダルの踏み間違いは日本だけじゃなかった!…高齢者による悲惨な事故はドイツでも同じです【みどり独乙通信】
高速道路の逆走やブレーキペダルの踏み間違いは日本だけじゃなかった!…高齢者による悲惨な事故はドイツでも同じです【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
「今年のクルマ」で“アジア勢”大躍進!? 10ベストカー発表 日本カー・オブ・ザ・イヤー
「今年のクルマ」で“アジア勢”大躍進!? 10ベストカー発表 日本カー・オブ・ザ・イヤー
乗りものニュース
日本カー・オブ・ザ・イヤー2024-2025の『10ベストカー』が発表。最終選考は12月5日
日本カー・オブ・ザ・イヤー2024-2025の『10ベストカー』が発表。最終選考は12月5日
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2945.84106.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

289.04800.0万円

中古車を検索
コンチネンタルGTの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2945.84106.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

289.04800.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村