■エレガントな雰囲気と発音に戸惑う車名のミスマッチがたまらない
「VWアルテオン」この名を聞いて内容を説明できる読者の方は、かなりのクルマ通と言えるでしょう。多くの方が、この聞きなれないこのクルマの名を耳にして、「?マーク」を浮かべるのではないでしょうか。
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実際に試乗会場で対面したとき、欧文でのエンブレムを見て、はっきりと発音するのに戸惑いました。「Arteon」をカタカナで表記するならば「アルテオン」となります。
アルテオンは、VWの最上級モデルという立ち位置です。VWシリーズには、正統派セダンのパサートがラインナップされていますが、アルテオンはその誠実なイメージを壊さない範囲で、車格を引き上げ、エレガントな雰囲気を発散させているのです。
パサートは、全長4780mm×全幅1855mm×全高1534mmです。一方のアルテオンは、パサートよりも全長が85mm長い4865mm、全幅は20mm幅広く1875mmに達します。それでいて全高は逆に、100mmも低く、1435mmに抑えられています。このディメンションから想像できるように、前後に長く幅広いことで立派な車格を得ていながらも、全高は低い。つまりスタイリッシュなボディフォルムを得ているのです。
ちなみに、前後のタイヤの間隔はパサートが2790mmであるのに対してアルテオンは2835mmもあります。ホイールベースと呼ばれるその間隔が広いことは、クルマの安定性に貢献するばかりではなく、広い室内空間が得られるというメリットがあるのです。パサートよりももっと広々とした室内空間になったというわけです。
試乗車は「TSI 4モーション・エレガンス」です。4モーションはVWの4WDを意味する記号です。「エレガンス」は、すでにデビューしている「Rライン」よりも高級な仕様であることを意味します。ちなみにRラインはVWの中でのスポーティな仕様です。「エレガンス」が設定されてことで、アルテオンのラインナップは、スポーティ仕様と高級感溢れる仕様とが揃ったことになります。
■アルテオンの最大の存在感は、主張を抑えた個性!
市街地から高速道路を走った感覚を正直に言えば、無味無臭、存在感のないものでした。
搭載される直列4気筒2リッターターボエンジンは、最高出力280psを発揮し、350Nmの最大トルクを備えています。必要にして十分なパワーであり、主張がありません。低回転域から粘り強いのに、エンジン回転の上昇に伴う躍動感もありません。
それでも、停止状態からフル加速するとわずか5.6秒で100km/hに達するというのですから感心します。たしかに2リッターという排気量で280psに達するわけですから、鍛え上げられたエンジンではあります。ですが、それほど鋭くダッシュするのに獰猛なそぶりをまったく見せないところがアルテオンらしさなのです。
乗り心地も無難です。しっとりとなめし皮を敷いた路面を走るような味わいはさすがにエレガントに相応しいものです。ですが、それ以上でもなくそれ以下でもないのです。
実は「存在感の薄さ」が、アルテオンの「最大の存在感」なのかもしれません。そもそもVW大衆車路線を好みます。それでも輸入車ですから、日本の街で見かけるとそれなりの高級感が漂ってはいますが、いかにもの押し出しや、これ見よがしの高級感ではありません。質実剛健、主張をおさえたことが個性なのです。アルテオンのエレガント仕様であっても、ギドギドするようないやらしさが感じられないのです。このさりげなさがアルテオンの特徴なのですね。青山の骨董通りや、秋坂の一ツ木通りでは、街の風景にスッと溶け込んでしまいそうです。
それでも乗員をゆったりとした空間に誘いますし、4モーションゆえに、頼もしい踏破性が備わっています。その気になればハッとするほどの性能を披露するのでしょうが、その爪を鷹が隠しているというわけです。
本当の高級を理解している人が好むモデルなのかもしれませんね。
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