全国から集まった「カングー」オーナーの前で初披露目
日本で絶大な人気を誇るフレンチMPVのルノー「カングー」に、新たな限定車「クルール・ディーゼルMT」が登場。「カングー」ファンの前で初公開されました。
【画像】「えっ!…」ディーゼル×6速MTのマニアック仕様! これがルノー「カングー」の新たな限定車です(30枚以上)
初公開の舞台となったのは、2024年10月27日に開催された世界最大の公式イベント「ルノー カングージャンボリー2024」。新しい限定車は、全国から集った歴代「カングー」のオーナーの前で初披露されたのです。
「ルノー カングージャンボリー」は、日本独自のイベントとして2009年に初開催。いまや毎回1000台を超える「カングー」が集うビッグイベントに成長しました。
2023年の同イベントでは、フランスから「カングー」を含む商用車部門の責任者や開発担当者も参加。海外メディアも取材に訪れるなど、まさに世界的な「カングー」イベントとなっています。
2024年は、降雨が心配される天候であったものの、前年と同等の1280台もの「カングー」が集結。他のモデルを含めると、全1495台、3326名が参加する盛会となりました。
しかも2024年は、3代目となる現行「カングー」の参加台数も一気に増加。3世代の「カングー」が仲良く並ぶ姿も見受けられました。
会場内の駐車スペースでは、「カングー」談議に花を咲かせるオーナーたちの姿を多く見ることができました。また、ドッグランなど犬用の施設も設置されており、愛犬を伴って参加する人たちも少なくありません。
そんな盛り上がりを見せた「ルノー カングージャンボリー2024」ですが、やはり注目は毎回恒例となっているルノー・ジャポンからのサプライズ発表です。
メインステージのMCである、「カングー」オーナーのお笑いトリオ・安田大サーカスの団長安田さんと、ルノー車オーナーのモータージャーナリスト・竹岡圭さんらがステージ上で新しい限定車「クルール・ディーゼルMT」を紹介すると、集まった「カングー」オーナーたちから歓声が上がりました。
新しい限定車「クルール・ディーゼルMT」は、2代目「カングー」で高い人気を誇ったモデルを復活させたもの。
黒バンパーを装着する「クリアティフ」グレードのディーゼルターボ仕様をベースに、専用のボディカラーを採用し、さらに現行モデル初となる6速MTを組み合わせています。
そのボディカラーのテーマはズバリ“サハラ砂漠”。ベージュの砂丘が連なるサハラ砂漠の昼の風景と、旅人に進むべき方角を教えるカシオペア座が明るく輝くサハラ砂漠の夜空のグレーを想起させる「ベージュ サハラ」と「グリ カシオペM」の2色がラインナップされています。ちなみに2色とも、「カングー」では初採用となるカラーです。
そのうち、会場でお披露目されたのは、昨今、人気となっているアースカラーの「ベージュ サハラ」。やや黄色みを帯びたベージュは、まさに砂漠の砂の色です。「カングー」らしいワクワクさや冒険心を感じさせつつ上品な色味となっており、乗用車としての性能が磨かれた現行型の世界観にもマッチしています。
3代目となる現行「カングー」は、これまでフランス語で多様性を意味する“ヴァリエテ”と呼ばれる専用色をまとった限定車を展開してきましたが、「クルール・ディーゼルMT」はよりシックな大人向けのカラーを展開するなど、方向性は異なるとのことです。
また「クルール・ディーゼルMT」は、特別装備として駐車支援機能である“イージーパーキングアシスト”に加え、前後、側面のパーキングセンサー、マルチルーフレール、スマートフォンワイヤレスチャージングを追加。
さらに「カングー」初採用の機能として、オールシーズンタイヤとすべりやすい路面での走行を助ける“エクステンデッドグリップ”を追加することで、よりマルチに使えるMPVに仕上がっています。
●ファン垂涎のディーゼルターボ×MTのパワートレイン
こうした専用色や特別装備以上の目玉といえるのが、ディーゼルターボエンジン×MTのパワートレイン。最高出力116馬力、最大トルク270Nmを発生する1.5リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジンに、ヒルスタートアシストつき6速MTを組み合わせています。
「カングー」に詳しくない方は、なぜこんなマニアックな仕様を設定したのかと疑問に思われるかもしれません。しかし驚くべきことに、歴代モデルはMPVでありながらMTモデルの人気が高く、同様のパワートレインを持つ2代目の最終限定車「リミテッド・ディーゼルMT」は、今もプレミア価格で流通するほどの人気を誇っています。
つまり「クルール・ディーゼルMT」は、ファン待望の1台と呼べる仕様。こうした経緯もあって、このマニアックな仕様が誕生したわけです。なお今回の限定数は、各色70台ずつ計140台が用意されています。
さらに「クルール・ディーゼルMT」で驚くべきは、その価格です。6速のDCT(デュアルクラッチ式トランスミッション)を搭載するベースモデル「クリアティフ・ディーゼル」が419万円(消費税込、以下同)なのに対し、上記の追加装備を加えながら20万円も安い399万円に設定しているのです。
限定車「クルール・ディーゼルMT」をお披露目したルノー・ジャポンのフレデリック・ブレンさんによると、今回のイベントに間に合わせるべく、なんとフランスから空輸をおこなったとのこと。
さらに生産工場の事情もあり、今回の展示車はボディカラーこそ専用色の「ベージュ サハラ」ではあるものの、初採用となるオールシーズンタイヤと“エクステンデッドグリップ”は非装着であることが暴露されました。フランス側のスタッフとともに、一生懸命に同イベントを盛り上げようとしたことがうかがえました。
前回の同イベントで、「現行『カングー』にMTが登場しない限り、乗り換えることはない」と宣言していた団長安田さんも、自身の愛車の仕様に近い「クルール・ディーゼルMT」には興味津々のご様子。「嫁さんに相談しないと……」とリアルなつぶやきを漏らしながら、隅々までオーナー目線でチェックをしていました。
なお、限定車「クルール・ディーゼルMT」は、2024年11月10日まで全国の正規ディーラーで購入申込を受付中。もしも申込が限定数を超えた場合には抽選となります。
ルノー・ジャポンによると、カタログモデルとしてのMT車の設定は、現時点では計画がないとのことなので、「カングー」のMT車が欲しい人は絶好のチャンス到来といえます。
ちなみに、「クルール・ディーゼルMT」の6速MTにはヒルアシスト機能がついているほか、低速トルクも強力なディーゼルエンジン車なので、発進時の操作が苦手というドライバーでも乗りやすいはず。家族で1台を共有する人にもお勧めできる“個性派「カングー」”といえるでしょう。
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みんなのコメント
苦手な人がそもそもMTを買うはずがない。
MTの設定があると、それこそ記事がそれが中心になったりするが、
ロードスターでもないわけで、
MTは、極々一部の自分がそうだが、
モノ好き者が買うのだろう。
荷室の広さとかならボンネット型故いわゆるバンタイプには敵わない。
ハイエースなどの商用車、作業車と同形でなく自家用車として使えてあまり走ってない車。
という理由で売れてるんでしょうね。