2021年の新車販売は、一昨年から続く深刻なコロナ禍と半導体を始めとする部品不足に悩まされた。そうしたなか販売が好調な分野も。登録車と軽自動車それぞれについて発表された統計から見ていこう。
まず、貨物車含む登録車全体では昨年279.6万台(前年比2.9%減)が販売され、このうち乗用車は240万台(同3.2%減)となった。コロナ禍以降、前年割れが続いており、今年も前年より台数が落ちているが、部品不足で大幅減産を強いられた割には落ち込み幅は少なかったという印象。特に、比較的高額モデルが多い輸入車は31.5万台(前年比5.9%増)と意外に好調で、株高などもあって富裕層の購買意欲は強いようだ。
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一方の国産車は前年比4.4%減の208.5万台で前年割れとなってしまったが、生産ラインが長期にわたってストップしたメーカーもあったから、踏みとどまったと言える。特に王者トヨタは121.3万台(前年比4.1%減)を販売し、国産登録車販売の6割近くがトヨタ車となっている。ここにはレクサスの5.1万台(同4.2%増)は含んでいない。振り返っても、「アクア」や「カローラクロス」などトヨタの新車攻勢はすさまじかった。なお、トヨタに次ぐ販売実績はホンダ27.4万台(前年比6.6%減)、日産22.7万台(同7.4%増)となった。
軽自動車は、乗用車と貨物車あわせ165.3万台(前年比3.8%減)を販売。こちらも部品不足の影響をモロに受けたことを考えると登録車と同じく健闘と言えるだろう。他方、登録車とあわせた新車販売全体に対する軽のシェアは37.1%と前年(37.4%)から微減となっている。
軽自動車のうち乗用車をメーカー別に見ると、39.8万台(前年比1.4%減)の首位スズキ、38.1万台(同3.6%減)の2位ダイハツを、26.5万台(同3.5%減)で3位ホンダが追う格好となっており、TOP3の顔ぶれは前年同様。軽定番のスーパーハイトワゴン人気は相変わらずだが、やや低めの車高にスライドドアを備えたスズキ「ワゴンR スマイル」がヒット作となっている。今年のトレンドにも要注目だ。
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最近よく目にする自工会のCM「わたしたちはできる」は業界全体が一致団結して国内だけでなく、世界を相手に生き残りをかけて戦おうとする総力戦の決意ではないかと感じながら見ています。