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絶滅危惧車のマツダ ロードスタークーペ。この名車にはハードトップのクーペモデルが2年間、179台だけ生産されていた

掲載 更新 10
絶滅危惧車のマツダ ロードスタークーペ。この名車にはハードトップのクーペモデルが2年間、179台だけ生産されていた

あのロードスターにはクーペモデルが2年間だけ存在した

マツダ・ロードスターといえば、「2人乗り小型オープンスポーツカー」というカテゴリーにおいて生産累計世界一のギネス世界記録を更新し続けているマツダの名車。

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1989年にデビューした初代ロードスカーから一貫して“人馬一体”をうたい、軽快さと運転する楽しさを大切にしているオープン2シーターだ。

世の中にはオープンカーを表す言葉として「カブリオレ」、「コンバーチブル」、「スパイダー」、そして「ロードスター」などが用いられている。そういう意味で「ロードスタークーペ」とはまた不思議なネーミングの車が投入されたものだ。

これは2003年、2代目ロードスター(1998~2005年)において追加投入された、クーペモデルだった。一般的にはクーペをベースにオープンカーを作るものだが、あえて逆のプロセスをたどったというわけだ。

思い起こせば、BMWのオープンモデル、Z3でも同じようなことがあった。Z3はそもそもオープンカーのみだったのに、Z3クーペというオープンカーベースのクーペが投入されたのだった。

ロードスターの意のままに操る楽しさや走りの爽快感に、スタイルや走行性能(クーペボディによる高いボディ剛性)を重視する顧客に新しい魅力を付加した。また当時、同車は国産唯一の5ナンバーサイズFR(後輪駆動)クーペだった。

ロードスタークーペはクローズドボディの開発にあたり車体構造から見直されたため、ロードスターと比べボディ剛性を向上させることに成功しながら、重量増加は約10kgに抑えられていたことは特筆に値する。

受注生産のみの超希少車

ロードスタークーぺはテイストの異なる3タイプ、4機種がラインナップされた。「クーペ/タイプS」はベースのロードスターと同一のベーシックなフロントデザイン。「タイプA」は伝統的なレースカーを思わせるオーセンティックデザイン。「タイプE」は落ち着きのあるデザイン。以下、写真とともに紹介する。

●1.6L標準顔の「クーペ」(ベース車1600SP:5速MT)

●1.8L標準顔の「タイプS」(ベース車1800RS:6速MT)

●1.8L+6速MT+専用特別顔+オーバーフェンダーの「タイプA」(ベース車1800RS:200台限定)

●1.8L+4速AT+専用特別顔の「タイプE」(ベース車1800VSコンビネーションB:150台限定)

ロードスタークーペはいわゆる“カタログモデル”ではなく、受注生産だった。しかし、マツダ宇品第一工場塗装ラインの火災により生産休止になり、市場にデリバリーされたのはロードスタークーペ全体で179台にとどまった。 

カーセンサー netに残るは2台

中古車市場に目を向けてみると、カーセンサーnetに掲載されているのはたったの2台(2020年3月28日原稿執筆時点)。両車、2004年式のタイプEだった。

車両価格280万円の個体は走行距離が5万kmで、323万8000円の個体は1万kmだ。デビュー時のタイプEの新車時価格が280万円(税抜き)だったことを考えると、プレミアム価格で流通している、ということ。

なお、その他の新車時価格を見てみるとロードスタークーペは235万円、タイプAが310万円、タイプSが275万円(編注:それぞれ新車時の税抜き価格)だった。

数年前、香港で走行距離5万km弱のタイプSが販売されていたが、中古車販売店が掲げていたプライスは約430万円だった。現状、確認する手段がないのだが、MTモデルの方が高額で取引されがちな雰囲気を感じる。

3代目ロードスターからはメタルハードトップをもつ「RHT」が投入され、オープンとクーペのいいとこ取りをしたモデルもラインナップ。そういう意味で、ロードスタークーペはレアな存在だ。

ちょっとでも気になった方は、中古車物件をチェックしてみてほしい! 文/古賀貴司(自動車王国)、写真/マツダ絶滅危惧車のマツダ ロードスタークーペを見てみる▼検索条件マツダ ロードスタークーペ(2003年10月~2004年4月生産モデル)×全国

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みんなのコメント

10件
  • こないだ偶然シルバーのクーペと擦れ違った。
    ハードトップ装着車とは明らかに違うリアセクションの美しさにしばし目を奪われた。
    新型も100周年記念で出してもいいのでは?
  • 開かない屋根を載せた時点でRoadsterではなくなると思うけど。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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