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スーパーカーの運転は「意外とラク」! フェラーリ&ランボオーナーが語る例外的に「死ぬほど大変」な2台とは

掲載 更新 19
スーパーカーの運転は「意外とラク」! フェラーリ&ランボオーナーが語る例外的に「死ぬほど大変」な2台とは

 この記事をまとめると

■「スーパーカーは運転が難しいのか?」という真相をオーナーが語る

人生「勝ち組」でも水面下の「苦労」はハンパない! 思ったよりラクじゃない「スーパーカー乗り」の悲哀5つ

■動かすくらいなら基本的に誰でもできる普通のクルマとして仕上げられている

■ただし、クラッチが重すぎたり、後ろが見えなかったり、実用性皆無のモデルも

 運転もやっぱり現実離れしてる?

 一般的に、「スーパーカーは運転が大変」だと思われている。値段が高いというだけで多くの方は緊張するだろうし、それだけで大変と言えば大変だ。しかし、現代のスーパーカーは猛烈に乗りやすくなっていて、ただ動かすだけなら、ものすごく簡単だ。

 ただ動かすだけでも大変なのは、ある程度古いスーパーカーである。で、具体的には何が大変なのか? その1)パワステがない その2)クラッチが重い その3)ギヤが固くて入れずらい その4)ブレーキサーボがないので強く踏まないと止まらない その5)視界が悪く、車両感覚がつかめない こんなところである。

 フェラーリで言うと、パワステがついたのは94年発表のF355から。それ以前のモデルには、ほぼついていなかった。ATも、4人乗りの旦那フェラーリ(412や456GTA)を除くと、F355のF1マチックから(97年)。それ以前のモデルはすべて、1、2、3に該当する。

「クラッチが重い」というのは、どれくらい重いかというと、現在の我が愛車である328で計ったところ、踏力18kgだった。コンパクトカークラスのMT車で10~12kgくらいなので、「そこそこ重い」というくらい。フェラーリの場合、多くのモデルがだいたいこれくらいのレベルにあり、重いことは重いが、それほど大変でもない。

「ギヤが固くて入れずらい」というのは、ほぼ慣れの問題だ。確かに普通のMT車のシフトのように軽くは入らないが、よほどのクラシックモデルでない限りシンクロはついている。BBだろうがテスタロッサだろうが、力を込めれば、あのステンレス削り出しのシフトゲートにちゃんと入る。ただ最初は「力を入れて押し込んだりしたら、壊れるんじゃないか」とビビッってしまうだけだ。

「ブレーキサーボがない」というモデルは、ものすごく限られる。そして最後の「視界が悪い」というのは、人によってはすべてのスーパーカーが該当する。フェラーリの場合、斜め後ろが全然見えないのは共通しているが、それを除けば、極端に視界の悪いモデルはない。

 本当にヤバいスーパーカーはクラッチが踏めない!?

 ただ、この5つの条件すべてに該当するモデルがひとつだけある。フェラーリF40だ。

 F40にはパワステがない。あるわけない。パワーウインドウもない。ヘタすると前後スライド式だ。クラッチは超重い。328は18kgだけど、たぶんその2倍以上(計ったことはありません)。つまり普通のクルマの3~4倍。固定されたフットレストにしか思えない……というのはよく聞く話だ。

 ブレーキサーボもない。ブレーキペダルも壁かと思ってしまう。そして最後の視界。前と横は割合よく見えるが、問題は後ろだ。リヤウィンドウは左右に分割されたスリット入りのポリカ製。中央にはスリットはないが、その部分が歪んでいてよく見えない!! これが大問題で、高速道路で真後ろのクルマがわからない。つまりパトカーが見分けられないのです。

 フェラーリのなかでは、F40が断然運転が大変だ。BBだってF40に比べたらとってもフレンドリーである。そのF40に対抗できるのは、ランボルギーニ・カウンタックだけだろう。私はカウンタックを2度購入しているので、割合よく知っている。

 カウンタックもパワステはない。車庫入れはとっても大変だ。パワーウインドウもLP400にはない。後期モデルにはついたけれど、ほんのちょっとしか開かない。クラッチ踏力は、自分のアニバーサリーで計測したところ30kgだった。328の18kgの2倍近い重さで、多くの方はフットレストと勘違いする。ただ、クラッチに関してはF40のほうがもっと重い(たぶん間違いなく)。

 カウンタックには、ブレーキサーボはある。この点でもF40の勝ちだ。しかし視界はとても悪い。とくに真後ろはまるで見えない……と言われているが、カウンタックの場合、リヤウインドウはガラスなので歪みはなく、真後ろはハッキリ見える。それより視界が狭いのは横だ。とにかく低くて狭いところに押し込まれた感覚で、車両感覚という言葉ともっとも遠い世界にある。ドアを開ければ左側は見えますが。

 ではトータルでは、どっちが大変なのか!? たぶん、F40だ。

 F40は、普通に前進させるだけなら、そんなに大変じゃないとも言えるが、やっぱり真後ろのクルマが何なのかわかんないのは本当にコワイ。クラッチの重さもたぶん世界一だし、雨の日はF1ドライバーでもスピンする(らしい)。カウンタックは、スピンの気配を感じたことは一度もない。そういう心配はあまりないので安心だ。

 つまり運転が大変なスーパーカーの第1位は、フェラーリF40。第2位はランボルギーニ・カウンタック。3位以下は遠く離れていて、よくわからない。

 最後に付け加えると、私は非常に体が弱く、体力も筋力もない。そんな私がF40やカウンタックを普通に転がしたり、サーキットを走ったりできた。つまり絶対的には、スーパーカーの運転はそんなに大変ではありません。ほとんど慣れの問題です!!

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みんなのコメント

19件
  • 仕事でディアブロに触れる機会があった
    窓を下げようとしたら、壊れるから半分以上開けないでくれと言われた
    全開するとレギュレータが外れるとか何らかの不具合が起こるらしいのです
    ドアを閉める時もタワンタワンするのでボディーにヒットしそうで怖い
    前期型でパワステなし
    後方もサイドも視界が悪く、前も巨体なメーターナセルで視界が悪い
    ペダルは極端に寄ってる
    あれから前期のディアブロが走ってるのを見ると凄いなと思うようになった。
  • F40は「乗る」ために造られた車じゃないから…
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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