すでに北陸地方、東北地方、北海道などでは大雪が降っているが、関東地方の都市部ではまだ雪が積もっていないため、スタッドレスタイヤの交換をしていないという人も多いハズ。では、今保管しているスタッドレスタイヤはまだ使えるのか? それとももう使えないのか? その判断基準を解説していこう。
文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部、Adobe Stock(トップ画像=Adobe Stock@tkyszk)
いざスタッドレスタイヤに換えようと思ったらヒビが入っていた!!! まだ使えるのか? それとももう使えない?? 履き続けると危険な判断基準とは
■スタッドレスタイヤが使えるかどうかはどこを見ればいい?
気象庁は、2024年12月27日~29日頃、2025年元日頃から冬型の気圧配置が強まり、日本海側や長野県と群馬県の北部を中心に降雪量がかなり多くなるおそれがあるほか、関東甲信の広い範囲で気温が平年より低くなる日もある見込みと予報
スタッドレスタイヤなどの冬タイヤが本領を発揮するのは、外気温が摂氏0度以下の状態だ。首都圏の都市部では12月下旬になっても最低気温がマイナスになることは少なく、ましてやその時間帯には出掛けないのであれば、スタッドレスタイヤは必要ない場合もある。さらに寒冷地へ出掛けないのであれば、夏タイヤで過ごすことも十分に可能。
そんな状況だから、スタッドレスタイヤを持っていても使わなければ、古くなっていくだけなのでもったいない。ゴムは使用していても、保管したままでも(保管状況によっては走行しているより劣化が進む)劣化が進んでいくからだ。
直射日光や高温多湿、エアコン室外機が発するオゾンなどを避けることで、なるべく劣化を抑えることはできるが、それでも国産スタッドレスタイヤでは平均すると5年程度が安心して使える目安だといえるだろう。
溝の中の段差になった部分(指で差し示した場所)がプラットフォーム。ここが表面に露出してくる頃がスタッドレスタイヤとしての寿命だ
ではタイヤのどこを見れば、まだ使えるかわかるのか? 写真のようにプラットフォームと呼ばれる残り溝が出ていないかチェックしてみよう。
プラットフォームは、50%になった際にトレッド表面に現われる。サイドウォールのホイールに近い内側に4箇所、刻まれる矢印が目印でその部分のトレッド面にノコギリ状の短い突起がブロックの間を走っているハズだ。しかし、どこか1カ所でも露出していたらアウトだ。
このサインが出るまでは冬用タイヤとして使い、50%以下となったらそのまま夏まで使用して使い切って廃棄する。法規的には残り溝1.6mmまでは使用できるからだ。
またタイヤ表面に細かなヒビ割れが生じてきたら、スタッドレスタイヤはそろそろ交換時期と考えよう。ノーマルタイヤ(サマータイヤ)でも5年程度でトレッド面の溝部分などに細かなヒビ割れが生じてくることもあるが、性能低下はそれほど大きくはない。しかしスタッドレスタイヤはアイスバーンなどではグリップ力が低下してくるからだ。
ゴムの劣化は、硬度計を使って硬化具合をみることでも判断できる。タイヤ専門店などでは、ゴム硬度計を使って残り溝以外にも劣化具合を判断してくれるので、相談してみるといい。
しかし、実際にはほとんど減っていないのに、ゴムが硬化して使えなくなってしまうと、さらに新品に交換するのは無駄なのではと思ってしまうことだろう。
ならば最新のものではなくても使えるのか? 製造年度が2~3年前の未使用タイヤが安く販売されていることがあるが、古くなったことで氷上制動の性能がすぐさま悪くなる、ということはない。
また、春先にノーマルタイヤに換えた後、スタッドレスタイヤが長持ちする保管方法あるのかも紹介しておこう。2018年12月~2019年2月に公正取引委員会が行った試験結果によると、日陰かつ涼しい場所で保管するなど、適切に保管されていたスタッドレスタイヤは、2シーズン前のものであっても、その年に製造されたタイヤと同等の性能を保っていることが確認できた、とのこと。
また、ダンロップによると、ホイールをつけたまま保管する場合、タイヤ空気圧を通常の2分の1程度に減らすとなおいいそうだ。
スタッドレスタイヤを外した際にまずは隅々まで洗う。ホイールにはカーシャンプーやクリーナーを使い、タイヤは基本的に水洗い。しっかりと乾かしたらビニール袋などに入れて、紫外線があたったり、温度が上昇する日光があたる場所やオゾンを発生させるエアコン室外機のそばを避けて保管する(tkyszk@Adobe Stock)
■初雪が降ってからでは遅い! 早めの交換を!
スタッドレスタイヤが本領を発揮するのは外気温が摂氏0度以下の状態。首都圏では早朝以外に気温が氷点下を下回ることはまずないので、首都圏在住で早朝に車に乗ることがなく、寒冷地へも出掛けないのであれば、夏タイヤで過ごすことも十分に可能(FRANK@Adobe Stock)
首都圏の都市部に住んでいる人は、12月下旬になってもスタッドレスタイヤに履き替えていない人が多いのではないだろうか? 平均的な初雪は東京では年明けの1月3日、2024年は1月24日と遅かった。まだまだ履き替えなくても大丈夫なのか?
気象庁は、2024年12月27日~29日頃や2025年元日頃から冬型の気圧配置が強まり、日本海側や長野県と群馬県の北部を中心に降雪量がかなり多くなるおそれがあるほか、関東甲信の広い範囲で気温が平年より低くなる日もある見込みと予報。
ではタイヤ交換はどの時期に行えばいいかというと、時すでに遅し。例年12月23日からタイヤショップの混雑し、12月30日~1月14日まで大混雑。1月14日以降も混雑が続くので、年明けのタイヤ交換は相当な「待ち」を覚悟しておいたほうがいいだろう。
ダンロップでは総じて「平均的な初雪観測日の1か月前」を冬用タイヤ交換の目安としている。これならショップも比較的空いていて、サクサクと交換作業もできるためだ。
■4輪すべてのタイヤを交換すること
スタッドレスタイヤはフロント2輪、リア2輪はダメ。4輪すべてに装着しなければいけない。(tkyszk@Adobe Stock)
スタッドレスタイヤ交換時の常識としては、4輪すべてに装着しなければいけないというのがある。稀に、FF車において、スタッドレスタイヤを駆動輪である前輪だけに装着しているクルマを見かけるが、カーブでは後輪が左右にグリップせず、尻振り現象を起こすリスクがある。
加えて銘柄も4輪とも揃えることが好ましい。ローテーションをして、摩耗の度合いを均一にできるためだ。当然、左右輪でスタッドレスタイヤの銘柄を分けるようなことは、絶対にしないように。左右の制動力が変わってしまうので、スピンをする可能性があるからだ。
いずれにしてもなるべく早くスタッドレスタイヤに履き替えたほうがいいだろう。雪道をノーマルタイヤ(サマータイヤ)を走行することは道路交通法違反(公安委員会遵守事項違反、普通車は6000円の反則金)となるのでくれぐれも要注意!
【画像ギャラリー】スタッドレスタイヤはこうなったら危険!!! 履き替えられないポイントを写真でチェック!!(5枚)
投稿 いざスタッドレスタイヤに換えようと思ったらヒビが入っていた!!! まだ使えるのか? それとももう使えない?? 履き続けると危険な判断基準とは は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
高速道路で約95%が「ETC」を利用! 便利なのになぜ“使わない人”がいる? 「一般レーン」しか通れない人の意外な事情とは
[速報]新年早々、お騒がせ中!! [箱根駅伝]に存在感ハンパないあのクルマが再び降臨
【アメリカ】日産が新型「ムラーノ」登場してた! 「エルグラ顔」&「斬新シフト」で超カッコイイ! 新型「高級SUV」10年ぶり「日本復活」にも期待大!
「延期します」 高速道路の「新たな深夜割引」システム追い付かず “強行するとマズイ”理由とは? 不確実で不安な新料金制度
最近見かける「謎のアルファベットナンバー」なぜ存在? 激レア「Tナンバー」はどんな意味? ナンバープレート×アルファベットに隠された秘密とは
日産「次期型シルビア!?」と言われたコンセプトモデル! 全長3.7m級ボディ&斬新“ツルツル顔”採用! 凄いバランス&スポーティな“画期的パワトレ搭載”の「エスフロー」とは
高速道路で約95%が「ETC」を利用! 便利なのになぜ“使わない人”がいる? 「一般レーン」しか通れない人の意外な事情とは
冬の雪道「四輪駆動」じゃないと走れない? 二輪駆動だったら「FF」と「FR」どっちが雪道に強いのか?
「延期します」 高速道路の「新たな深夜割引」システム追い付かず “強行するとマズイ”理由とは? 不確実で不安な新料金制度
日産の不振の原因は「軽自動車」にもある!? 軽のプロ「ダイハツ&スズキ」以外にとっては「パンドラの箱」
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
硬くはなるが性能なりに走ればいける。
あくまで個人の感想です