2代目スマート・フォーツーがゴツ系オフローダーに変身
「スマート」といえば小型・軽量の割り切りまくったシティコミューター。それをリフトアップ&ワイドトレッド化しゴツゴツの30インチオフロードタイヤを履かせ、アウターロールケージにウインチまで装着してガチのオフロード仕様にしてしまった、魔改造の極みのようなクルマを紹介しよう。
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Netflixのカスタム番組で紹介されたプロジェクトカー
このカスタムマシンのベースとなったのは、2012年式の2代目「スマート・フォーツー」。カリフォルニアの「ゴッサム・ガレージ(Gotham Garage)」が手がけたカスタムプロジェクトで、Netflixの番組「カー・マスターズ ~スクラップがお宝に変わるまで~」(シーズン1)において紹介されたマシンだ。
それを購入したオーナーがアメリカのカーオークションサイト「Cars & Bids」へ今年4月に出品し、2万3000ドル(約300万円)で落札された。以下で解説するカスタム項目を考慮すればかなりオトク、というか、こういった本気のカスタムカーが気軽に売買されているアメリカの自動車文化がうらやましくなってしまう。
8インチリフトアップして30インチのタイヤを装着!
足元は8インチ(約20cm)リフトアップしてワイドトレッド化し、アジャスタブル・コイルオーバーを装着。そして15インチの鉄チンホイールに30インチのBFグッドリッチ製「Baja T/A」タイヤを履かせてしまっている。そのためにフロントフェンダーはバッサリとカット。リヤタイヤは完全にボディの外へはみ出していて、その上にプラスチック製フェンダーが配置されている。
ただしリヤに搭載されているエンジンは純正の1L直列3気筒で70psというスペックのままで、最高速度は時速65マイル(約105km/h)程度とのこと。これだけゴツいタイヤを履いたRR車が、ノーマルエンジンでどれほどの走破性があるかは非常にアヤシイところだ。
とはいえ小型軽量なRRのオフローダーといえば、アメリカ人にとってはVWビートルを改造した往年の「バハ・バグ」を想起させることは間違いない。日本人なら、田宮模型(現タミヤ)が1979年にリリースした電動RCカー「ワーゲンオフローダー」といえば、年配の方なら心当たりがあるだろう。このスマートも、それらの母体となったメキシコのオフロードレース「バハ1000」がテーマ。実性能よりイメージありきというわけだ。
「バハ1000」をテーマに本格装備てんこ盛り
足まわりをイジっただけだと恐らくとてもアンバランスなスタイルで終わっていたはずのモンスター・スマート。そのルックスに説得力を持たせているのがボディ全体をぐるりと囲んだアウターロールケージだ。
フロントには大きなスキッドプレートと、容量4000ポンドの電動ウインチ、さらに大きなLEDライトバーを装備。ルーフラックにはシャベルとオフロード用ジャッキ、リヤにはスペアタイヤだけでなく予備の燃料缶や消火器も搭載していて、まさしく本格オフロードレーサーの佇まいとなっている。
本当に砂漠に走りに行くにはパワートレーンの不安が大きいが、スマートのレイアウトだとより強力なエンジンを積むのも難しいのが悩みどころ。それでもラジコンやプラモのようなノリで実車を気ままにカスタムしてしまうアメリカのノリには脱帽するほかない。日本でもリフトアップカスタムのブームが来ている今、「この手があったか!」と思える意外なクルマのシャコアゲに期待したい。
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みんなのコメント
でもそんなのどうでもよくなるような楽しい雰囲気がいかにもアメリカらしくて良いと思う。
100キロ以上怖くて出せないけど、割り切って乗れば結構楽しい車だと思う。
でもここまで改造してしまうと・・・