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立体駐車場に入る!! 貴重な「ちょうどいいSUV」決戦ノートクロスオーバー対CX-3

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立体駐車場に入る!! 貴重な「ちょうどいいSUV」決戦ノートクロスオーバー対CX-3

 現在、ブームとなっているSUV。スポーツ・ユーティリティ・ビークルと言うだけあって、アウトドアなどアクティブに使われるイメージが強い。

 しかし、実際にはこれまでのミニバンやセダンに代わってファミリーカーとして使われることが多く、悪路走破性を追求した4WDではなく、街乗り志向の2WDをチョイスするユーザーが多く、筆者もその1人である。

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 そこで、ここでは全幅1,800mm以下、全高1,550mm以下という都市部に多い立体駐車場に対応した街乗り国産SUVの2車種、日産ノートオーテッククロスオーバーとマツダCX-3のインプレッションを紹介する。

文、写真/萩原文博

立体駐車場に対応した優れたパッケージの2台

CX-3 XDスーパーエッジーの走行シーン

 マツダCX-3は現在のマツダ2(旧デミオ)、日産ノートオーテッククロスオーバーはノートの派生モデルのSUVだ。同じようなモデルとして、ホンダフィットのクロスターがあるが、2WD車の全高は1,545mmとクリアしているが、4WD車は1,570mmと1,550mmを超えているため今回は除外している。

 CX-3はマツダ2、ノートオーテッククロスオーバーはノートと人気のコンパクトカーをベースに、外観はホイールアーチにガーニッシュやクラッディングと呼ばれるカバーをはじめとした装飾品を装着。そして専用サスペンションなどにより最低地上高を高めている。

 こうしたカスタマイズによってレンタカーやカーシェアなどに使用され、見慣れているコンパクトカーと差別化を図るだけでなく、アクティブな雰囲気を漂わせつつ、非日常感そしてオシャレさを主張するのである。個人的にはこの非日常感やアクティブな雰囲気という「こんなこともできるかも」という可能性を感じられることが、こういったクルマの魅力だと思っている。

 まずは2015年2月に登場し、丸7年が経過したマツダCX-3から。マツダ2(旧デミオ)をベースとしたCX-3のコンセプトは、「次の時代のスタンダードを創造する」で、都会からアウトドアまで、どんなシーンにも相応しい1台として、既存の価値観にとらわれることなく、他人とは違う自分らしさを表現できるクルマに仕上げられている。

 ボディサイズは全長4,275mm×全幅1,765mm×全高1,550mm。外観は伸びやかなキャビンとショートオーバーハング等により、圧倒的な存在感のあるプロポーションが特徴。

 一方のインテリアは、ドライバーオリエンテッドなコクピットやソフト素材を採用した高級感漂う空間を演出している。さらに、見晴らしのよさ、安心感、乗り降りのしやすさなど、様々な条件の中から最大の価値を生む最適な着座位置を追求し、どんな体格の人でも理想のドライビングポジションを確保しやすく、運転しやすいクルマに仕上げられている。

 CX-3に搭載されているエンジンはデビュー当初、1.5L直列4気筒ディーゼルターボエンジンのみだったが、2017年6月に2L直列4気筒ガソリンエンジンを追加。そして2018年にはディーゼルターボエンジンの排気量を1.5Lから1.8Lへと変更。さらに2020年の一部改良で2Lガソリンエンジンが廃止され、1.5Lエンジンへと変更されている。

 現在、CX-3に搭載されているパワートレインは1.8L直列4気筒ディーゼルターボエンジン+6速MT/ATと1.5L直列4気筒ガソリンエンジン+6速ATとなっている。

 今回試乗したのは、2021年10月の一部改良の際に設定された特別仕様車スーパーエッジーの1.8Lディーゼルターボエンジンを搭載したXDだ。このスーパーエッジーは1.5Lガソリン車にも設定されており、車両本体価格は1.5Lガソリン車が249万1500円~273万3500円。1.8ディーゼルターボ車は297万円~321万2000円となっている。

 CX-3スーパーエッジーの特徴は、ピラーからルーフにかけてのボディ上部をブラック塗装した2トーン仕様を採用。さらにホイールを含むバンパーから下のボディ下部を艶感のある黒で引き締める事で、流麗でエレガントな躍動感を演出している。

 しかもスーパーエッジーは、前後のホイールアーチ部分をカバーするクラッディングなどにグロスブラック塗装を施すことで、アウトドア感が薄まり、よりオシャレな雰囲気が漂っているが特徴だ。

 インテリアは黒を基調に、ダッシュボードやドアトリム、フロントシートバックなどに白を配色。シートの背面の中央部分や座面、エアコンルーバーリングには、アクセントカラーとしてカッパー(赤銅)色を用いて上品さを主張。

 さらにシート素材には、座面・背面の中央部分には手触りの良いスエード調人工皮革・グランリュクス。そしてサイドサポート部部には滑らかな質感の人口皮革を使用している。

 CX-3は登場してから7年という月日で、走行性能や安全性能をアップデートしてきた。その甲斐もあって、車高の高さを感じさせないフラットな乗り味が特徴だ。カーブを曲がる際でもロール量は抑えられていて、非常にスムーズな運転をドライバーのスキルに関わらず行うことができる。

 スタイリッシュなデザインにしたことでマツダ2よりラゲッジスペース容量が少ないこと、運転支援システムに車線維持機能がないことなど物足りない部分はあるが、ペダルレイアウトなど運転のしやすさは特筆している。

 またクロスブラック塗装を施した2トーンカラーのボディ、特に新色のプラチナクォーツのボディとブラックのコントラストはCX-3のシャープなボディをより引き立てていて、非常にオシャレだ。

 街乗り中心というのであれば、1.5Lガソリン車でも満足できると思うし、ディーゼル車は、高速道路などロングドライブが多い人向けだろう。

専用サスによりリアのふわふわ感が解消

ノートオーテッククロスオーバー4WDの走行シーン

 続いては、2021年の日本のカー・オブ・ザ・イヤーで三冠を達成した日産ノートのオーテッククロスオーバー。このモデルはコンパクトカーのノートをベースに、オーテックブランドのコンセプトである「プレミアムスポーティ」とSUVの機能性やスタイルを融合させたコンパクトクロスオーバーモデル。

 ボディサイズは全長4,045mm×全幅1,700mm×全高1,545mmと取り回しのしやすい5ナンバーサイズで2WD車だけでなく、4WD車も立体駐車場に対応している優れたパッケージングが魅力だ。

 外観はオーテックブランド車共通のドットパターンフロントグリルをはじめ、専用のブルーに輝くシグネチャーLED、メタル調フィニッシュのドアミラーなどを採用。さらに、専用サスペンションやタイヤの大径化により地上高を145mm(4WD車は150mm)へとベース車から25mm拡長し、雪道などでの対応力を向上させている。

 インテリアは、柔らかな手触りで体に馴染むレザレットのシート地や、鮮やかな木目が特徴的なインストルメントパネルを採用。全体をブラック基調とし、上質な素材とこだわりのディティール表現とともに機能的な雰囲気も演出している。

 ノートオーテッククロスオーバーの車両本体価格は253万7700円~279万6200円。今回試乗したノートオーテッククロスオーバー4WDはオプションのオーロラフレアブルーパール(3万8500円)そして、インテリジェントビューモニターやプロパイロット、ETC2.0などのセットオプション(44万2200円)。そして、クリアビューパッケージ(2万2000円)のメーカーオプションに加えて、16万4861円のディーラーオプションが装着され、合計346万3761円となっている。

 これまでベース車のノートは2WD、4WDともに試乗したが、リアのサスペンションの上下の収まりが悪いため、落ち着きがなく運転していても不満に感じていた。フロントシートでこれだけ不快に感じるのだからリアシートの乗員はどれくらい不快なのかと考えていたからだ。

 しかし、専用のサスペンションとタイヤを装着したノートオーテッククロスオーバーの走りは、ノートでの不満を見事に解消していた。最低地上高は25mm高くなっているが、腰高感がないだけでなく、リアサスペンションの上下の落ち着きのなさはなくなっているのである。

 さらに特筆したいのが、ソフトな感触のレザレットを採用したシートの座り心地の良さ。ドライバーの体を包み込むようにホールドしてくれるので、ロングドライブしても疲れにくいのが魅力だ。

 これまでならば2WDで十分と言いたいところだが、このノートオーテッククロスオーバーは4WD車がオススメだ。走行安定性の高さは雪道だけでなく、舗装された一般道や高速道路でも十分味わうことができる。

 車両重量は重くなり、燃費性能も2WDより悪化するというデメリットはあるが、リアに高出力のモーターを搭載したベネフィットはデメリットを大きく上回る。オプションのプロパイロットの制御も抜群で、ロングドライブもまったく苦にならない。

 同じ都会派SUVのCX-3とノートオーテッククロスオーバー。2台とも先進の安全装備を装着すると価格帯もほぼ同じとなる。街乗り中心という人ならばCX-3スーパーエッジー。街乗りから高速まで使用し行動範囲の広い人には抜群の走行安定性を誇るノートオーテッククロスオーバー4WDがオススメだ。

 もう少し早くノートオーテッククロスオーバー4WDが出ていたら、愛車になっていたかもしれないと思うほどの実力。ホント彼女とクルマは巡り会いのタイミングが大切だと実感した。

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