スタイルもさることながら、ライトウエイトスポーツカーらしい軽快な走りと使い切れるパワーで人気の現行型NDロードスター。もちろん今のままでも十分楽しいのだが、もしこのボディにターボエンジンを搭載したらいったいどんな走りをするのか? とても気になる話だよね。実はこのターボ化を実現したショップがある。それが「AVO TURBOWORLD JAPAN」だ。しかし、NDロードスターのターボ化への道のりは一筋縄ではいかなかったようだ。
かつてロードスターにもターボモデルが存在した!
ロードスターといえば「自然吸気エンジン」というイメージが強いが、かつてターボモデルが存在した。それは2代目ロードスターをベースに限定350台で2004年2月に発売された「ロードスター ターボ」だ。145psを発生する1.8LのBP-ZE型エンジンをベースに圧縮比を9.5に落とし、低過給のインタークーラー付ターボを搭載し、最高出力は172psを発生した。限定350台の少量生産にもかかわらず、ベースモデルのわずか22万円高というプライスも魅力的だった。
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しかし、これを最後にロードスターのターボモデルは登場していない。それに目をつけたのが「AVO TURBOWORLD」だ。自然吸気エンジンの楽しさを、ノーマルエンジンの良さを生かし、ターボでトルクとパワーを強化する! さらに広げる魅惑のチューニングのひとつとして考えている。
NDロードスターのターボ化への第一歩は、ECUを徹底的に解析することから始まる。そしてその素性を理解し、さらにチューニングすることでノーマルでは味わうことのできない領域へと踏み込めるのだ。今のECUは、安全デバイスをはじめ、燃費や走行性能、そして運転する楽しさにも大きく関わっている。そんなECUなだけにマップの制御項目の数は尋常ではなく、解析だけでもかなりの労力を要する。それほどECUの役割は大きいのだ。
さらにエンジンは各部のクリアランスや吸排気バランスなどは、徹底的な最適化が施されている。そのため、エンジン本体にチューニングを施さなくても、スポーツカーとして十分に満足できる性能を発揮するのだ。ただ、それに慣れてしまうと物足りなさを感じるという意見もある。
そうなるとECUセッティングがキモになってくる。吸排気系のパーツ変更にともなうECUのセットアップは、パーツ本来の性能を十二分に引き出すことができる最良の手段といえる。
ノーマルエンジンの良さを生かし、ターボでトルクとパワーを強化する!
今やECUのセッティングは、エンジンに手を入れなくとも必要なチューニングなのだ。さらにタービンキットを装着した場合は、さらにECUのセッティングは重要になる。もともとロードスターはNAエンジンとして仕上げられているために、ターボ化によってパワーとトルクアップが増加すると、それに対応したECUに書き換える必要がある。
すべてのマップを最適化して、はじめてターボの性能を余すところなく引き出すことができるのだ。ターボならではのトルクフルな走りを高次元でバランスさせるECUセッティングは必要不可欠なのだ!
AVO TURBOWORLDは、オーストラリアを拠点に活動している。ターボチューニングに関しては50年以上の実績と経験がある。日本では2000年より本格始動し、初代ロードスターをはじめ、スバル車を中心に展開してきた。
そのため馬力測定を行う「ダイナパックマシン」や、燃料供給をチェックする「フューエルフローチャートマシン」といった専門機器を導入し、より緻密なセットアップを行っている。現行NDロードスターのターボキットは、1.5L用と2L用をラインアップされている。
気になるロードスターターボのインプレッションは、ユーザーの声も含め、次回(part2)でじっくりクローズアップする。
[ アルバム : ロードスターターボの領域p1 はオリジナルサイトでご覧ください ]
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