「何もない空間の静けさと美しさ」を表現
マツダが3月8日に発表予定の新型SUV「CX-60」だが、これに先立ってエクステリアの一部が公開された。
【画像】マツダCX-60【CX-5やCX-50と写真で比較】 全75枚
今回公開された画像は、CX-60が和風建築物の陰に隠れているもので、フロントエンドのデザインが少しだけ確認できる。マツダによると、同社の特徴的な「魂動」デザインを継承しているとのこと。
CX-60のエクステリアデザインは、「強い個性」を感じさせるもので、日本の美意識である「間」を表現し、「何もない空間の静けさと美しさ」を強調したミニマルなアプローチであるとしている。
これまでにも、ダッシュボード中央にソフトなファブリックを使用したインテリアが公開されている。マツダによれば新型車の車内空間は、ドライバーにとっても同乗者にとっても「完全に新しい体験」になるという。
印象的なのは、ステッチを境に、上半分は外光を受けて明るくクリーンな世界に、下半分は陰のなかに沈んでいくというコントラストを生み出したこと。異なる素材と質感が織りなすハーモニー、「階調」の考えを採り入れたとマツダは説明している。
マツダ初のPHEV 合計出力300ps以上?
なお、CX-60はマツダ初のプラグインハイブリッド・モデルをラインナップする見込みで、そのプロトタイプが公道を走る姿がすでに目撃されている。
ボンネットは著しく長く、リアの4本出しマフラーが性能の高さを示唆している。
CX-60に続いて、3列目シートの大型SUV「CX-80」と、小型ロータリーエンジンを発電機として使用するレンジエクステンダー仕様のEV「MX-30」が登場する予定である。
CX-60の詳細はまだ不明だが、発表によると2.5Lのガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせ、合計出力300ps以上になるという。そのエンジンが、CX-5に搭載されているマツダ独自のスカイアクティブエンジンなのか、それともパートナー企業であるトヨタのものなのかは確認されていない。
後者のトヨタ製であるとすると、合計出力306psを発揮するRAV4 PHVのパワートレインがあり、マツダの300ps以上という主張と一致する。
マツダは、トヨタとのパートナーシップから生まれた最初の欧州市場向けモデルとして、トヨタ・ヤリスベースの新型マツダ2ハイブリッドを導入したばかりだ。既存のICE車のマツダ2と並行して販売される。
持続可能性とドライビングの楽しさを実現
マツダはCX-60について、「持続可能なモビリティに向けたマルチソリューション・アプローチと、適切なタイミングで適切なソリューションを提供するというマツダのコミットメントを示すもの」と述べている。
また、このパワートレインは、「スムーズで効率的、かつ力強い加速を実現し、幅広い走行シーンでドライバーに安心感とドライビングの楽しさを提供する」とのこと。
CX-60は現行CX-5の上位に位置づけられ、価格は3万5000ポンド(約550万円)前後になることが予想される。
マツダの欧州向けSUVは、今回の新モデル2車種の投入により、CX-30、MX-30、CX-5と合わせて5車種となる。また、米国およびカナダでは、CX-70およびCX-90(それぞれCX-60とCX-80がベースのワイドモデル)を、CX-50と並んで販売する予定だ。
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