■デザインもイケてる最新スポーティハッチバックを振り返る
かつて、若者が乗るクルマとして定番だったのが、1.6リッター級の高性能エンジンを搭載したコンパクトなサイズのハッチバックやクーペ、セダンでした。
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そうしたモデルは1990年代までは各メーカーから販売され、豊富なラインナップが展開されていましたが、2000年代以降はニーズの変化から徐々に減少してしまいました。
走りの良さだけでなく、現在のクルマに比べて簡素な装備だったため、価格も比較的安価なモデルが多かったのも若者から支持された理由といえるでしょう。
一方、近年は手頃なサイズの高性能モデルが減ってしまったのは事実ですが、まだまだ生き残っており、魅力的なモデルも存在。
そこで、最新の国内モデルからスタイリッシュかつスポーティなハッチバック車を、3車種ピックアップして紹介します。
●トヨタ「カローラスポーツ」
2018年に発売されたトヨタ「カローラスポーツ」は、新世代のカローラシリーズ第一弾としてデビューした5ドアハッチバックです。
Cセグメントの「オーリス」の実質的な後継車であり、2006年まで販売されていた「カローラランクス」以来となるカローラの5ドアハッチバックの復活と、ユーザーの若返り戦略も大いに話題となりました。
カローラスポーツは全長4375mm×全幅1790mm×全高1460mm(2WD車)と、グローバルに展開されるコンパクトカーでは標準的なサイズで、外観は精悍なフロントフェイスに、曲面を組み合わせたグラマラスなボディが特徴です。
パワーユニットはシステム最高出力122馬力の1.8リッター直列4気筒ハイブリッドと、最高出力116馬力の1.2リッター直列4気筒ターボエンジンを設定し、ターボ車には2WDと4WDをラインナップ。
なかでも1.2リッターターボエンジン車の2WDでは、トランスミッションがCVTに加え、変速・発進操作をアシストする機能を持つ「iMT」の6速MTが設定されました。
サスペンションは全グレード共通でフロントにストラット、リアにダブルウイッシュボーンの4輪独立懸架を採用して高いコーナリング性能を発揮。さらに全グレードとも4輪ディスクブレーキが装備されるなど、欧州基準のスポーティなコンパクトカーといった仕上がりです。
価格(消費税込、以下同様)は216万9000円からで、全車とも安全運転支援システムやディスプレイオーディオを標準で搭載するなど装備も充実しています。
●ホンダ「シビック」
ホンダは2021年9月24日に、11代目となる新型「シビック」を発売しました。海外では4ドアセダンとセダンに近いフォルムの5ドアハッチバックを設定していますが、国内は5ドアハッチバックのみです。
ボディデザインは流麗なシルエットのファストバッククーペスタイルを採用し、力強い印象のフロントフェイスとの対比が斬新です。
ボディサイズは全長4550mm×全幅1800mm×全高1415mmと10代目から大きく変わらず、Cセグメントの5ドアハッチバック車では標準的ですが、往年のシビックセダンと比べると大型化したことは否めません。
搭載されるエンジンは1.5リッター直列4気筒ターボで最高出力182馬力を発揮。トランスミッションはCVTと10代目で好評だった6速MTが引き続き設定されています。
一方、大きく変わったのが内装のデザインで、水平基調でシンプルなインパネには、エアコンの吹出口をカバーするように設置されたハニカムメッシュが設置されており、個性的な空間を演出。
新型シビックは5ドアハッチバックによる使い勝手の良さと高い安全性能、ドライビングが楽しい6速MTが用意されるなど、かなり欲張りなモデルといえるでしょう。
グレードはスタンダードな「LX」と装備が充実した「EX」の2タイプで、価格はLXが319万円、EXが353万9800円です。
なお、すでにプロトタイプが好評された新型「シビック タイプR」と、2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載したハイブリッド車が、2022年に発売される予定となっています。
●マツダ「マツダ3 ファストバック」
マツダのデザインテーマといえば2010年から続いている「魂動(こどう)」で、クラスを問わず高品位な内外装の仕上がりが特徴です。
この魂動をより深化させたモデルが、2019年5月に発売された「マツダ3」です。
ボディバリエーションは5ドアハッチバック(ファストバックと呼称)と4ドアセダンの2タイプを設定。外観ではとくにファストバックがスタイリッシュで、シルエットはシンプルなフォルムながら、繊細な造形によって個性的なスタイルを実現。
なかでもリアドアから後ろのセクションは、ボリューム感のある斬新なデザインとなっています。
ボディサイズは、ファストバックが全長4460mm×全幅1795mm×全高1440mm(2WD「15S」)で、セダンが全長4660mm×全幅1795mm×全高1445mm(2WD「20Sプロアクティブ」)と、Cセグメントのモデルでは一般的といえるサイズです。
また、マツダ3で最大のトピックスはパワーユニットにもあり、発売当初は最高出力111馬力の1.5リッター直列4気筒し、156馬力の2リッター直列4気筒の2種のガソリンエンジンと、最高出力116馬力の1.8リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジンを設定。
そして2020年12月には、ディーゼルエンジンの特徴である圧縮着火(希薄燃焼)をガソリンエンジンでも可能にして高効率の燃焼を実現する「SPCCI」(火花点火制御圧縮着火)と、マイルドハイブリッドシステムを組み合わせた「SKYACTIV-X」エンジン搭載車を追加しました。
SKYACTIV-Xは最高出力180馬力を発揮する2リッター直列4気筒で、燃費はWLTCモード17.2km/Lと、パワフルながら低燃費化も実現しています。
さらに、トランスミッションはガソリンエンジン車とSKYACTIV-X車のファストバックに、6速ATに加えて6速MTを設定。マツダらしいスポーツマインドあふれるモデルとなっています。
マツダ3の価格はガソリン車が222万1389円から、ディーゼル車とSKYACTIV-X車が279万741円からです。
※ ※ ※
今回、紹介した新型シビックが発売された時、ユーザーから「シビックなのに大きすぎる」という声が上がりました。
実際は前述のとおり先代からほとんど変わっていませんが、1990年代までのシビックを知るユーザーにとっては、かなり大きくなったという印象があるでしょう。
また、価格も300万円台からと、高額になったのもシビックらしくないという声もありました。
しかし大型化と高額化は世界的にも進んでいる状況で、海外での販売がメインのシビックでは仕方のないことかもしれません。
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みんなのコメント
とにかくマニュアル車に乗ってみましょう。
え、軽トラ?イイじゃない。
そういう非力なクルマを上手く乗りこなせたら
こういったクルマはスムーズに運転できるよ。