現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 必要ないのに「大人の事情」で日本に導入! トヨタの販売力をもってしても惨敗した「キャバリエ」という残念なクルマ

ここから本文です

必要ないのに「大人の事情」で日本に導入! トヨタの販売力をもってしても惨敗した「キャバリエ」という残念なクルマ

掲載 54
必要ないのに「大人の事情」で日本に導入! トヨタの販売力をもってしても惨敗した「キャバリエ」という残念なクルマ

 この記事をまとめると

■トヨタには「シボレー・キャバリエ」のOEMモデル「キャバリエ」があった

世界の巨人トヨタとGMがタッグを組むもわずか2年で消滅! いまでは珍車扱いされる悲しいクルマ「トヨタ・ヴォルツ」とは

■トヨタ車の似たような排気量を持つマークII 3兄弟よりも40万円以上安価だった

■貿易不均衡を解消する計画など大人の事情で導入されたが想定の半分も売れなかった

 トヨタの力をもってしても売れなかった悲しきOEM車

 トヨタと言えば“販売のトヨタ”とも称され、OEMモデルであろうが強大な販売網と販売力によって、本家よりも販売台数を稼ぐということもザラだ。しかし、そのトヨタをもってしても、決して販売が好調だったとは言えないモデルが存在していた。それが1996年1月に販売をスタートした「トヨタ・キャバリエ」である。

 4ドアセダンと2ドアクーペという2種類のボディタイプを持つキャバリエは、2.4リッターという排気量のエンジンを搭載していながらも181万円~という低価格が魅力となっており、当時のマークII 3兄弟の2リッターモデルよりも40万円以上も安価な価格となっていた。

 ただ、内外装のデザインなどは当時のトヨタ車とは一線を画す、よく言えば個性的、悪く言えば奇抜なデザインとなっていたのだが、それもそのはず。このキャバリエはゼネラルモーターズが生産し、シボレーブランドから販売されていた「シボレー・キャバリエ」のOEMモデルだったのだ。

 当時のトヨタとしてはすでに2リッター前後のセダンやクーペは複数存在しており、わざわざ日本国外からこのクラスの車両をOEMで導入する必要はまったくなかったのだが、これには当時の日本とアメリカの間で課題とされていた貿易摩擦の緩和を図りたいという思惑があった。

 というのも、当時の日本車は安くて高品質ということもあって対米輸出が盛んであり、日米の貿易不均衡が問題となっていた。そこでアメリカは、日本製の高級車13車種の輸入に100%従価税を課すという一方的措置を発表。

 その交渉の席で、日本の主要自動車メーカーは自主的に貿易不均衡を解消する計画を評価し、紛争処理の合意に至ったワケだ。その一環としてトヨタが計画のなかにいれていたのがキャバリエのOEM販売や、北米現地法人のTMMで生産されたアバロンの輸入販売だったということになる。

 トヨタとしても輸出するモデルに100%の従価税を課されるのは避けたいところだったので、完全に大人の事情によって導入が決定されたというワケなのだ。

 ただ、クルマを購入するユーザーにとってはそんな国やメーカー事情は無関係であるため、キャバリエは残念ながら販売面では不発となり、5年間の計画だった国内販売の予定を切り上げて、販売から4年後の2000年4月に終売。

 当初は年間販売台数2万台を計画していたが、販売期間中の累計台数は3.7万台ほどと目標にはまったくとどかない結果となってしまったのだった。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

スズキ「スイフトスポーツ」特別仕様車“ファイナルエディション”登場に大反響! 「終了ってマジ?」「新型は出る?」の声続出! 現行最後のスペシャルなモデルとは?
スズキ「スイフトスポーツ」特別仕様車“ファイナルエディション”登場に大反響! 「終了ってマジ?」「新型は出る?」の声続出! 現行最後のスペシャルなモデルとは?
くるまのニュース
三菱ふそう『eキャンター』が次世代整備士を育成へ、英国の職業訓練校に配備
三菱ふそう『eキャンター』が次世代整備士を育成へ、英国の職業訓練校に配備
レスポンス
スバル/STI、2025年ニュル24時間は新体制で挑戦。空力と耐久性強化の新型マシンがシェイクダウン
スバル/STI、2025年ニュル24時間は新体制で挑戦。空力と耐久性強化の新型マシンがシェイクダウン
AUTOSPORT web
買い替えずとも乗ってるクルマの「自動運転レベル」が進化する! テスラが火を付けた「OTA」ってなに?
買い替えずとも乗ってるクルマの「自動運転レベル」が進化する! テスラが火を付けた「OTA」ってなに?
THE EV TIMES
伝説のラリーカーが復活!ルノー、電動ホットハッチ『5ターボ3E』の写真公開
伝説のラリーカーが復活!ルノー、電動ホットハッチ『5ターボ3E』の写真公開
レスポンス
国交省ブチギレ!?「夜は全消灯します」開業したての道の駅が「走り屋集会所」化で苦情殺到! ゴミに騒音…いよいよ怒りの“実力行使”へ 広島
国交省ブチギレ!?「夜は全消灯します」開業したての道の駅が「走り屋集会所」化で苦情殺到! ゴミに騒音…いよいよ怒りの“実力行使”へ 広島
くるまのニュース
ロレンソのホンダ移籍の裏に、マルク・マルケスのプッシュ明らかに。ドゥカティの成長防ぐ『ベスト戦略』と働きかけ
ロレンソのホンダ移籍の裏に、マルク・マルケスのプッシュ明らかに。ドゥカティの成長防ぐ『ベスト戦略』と働きかけ
motorsport.com 日本版
“ロールス・ロイス印”の作り手たち。チャールズ・ロビンソン・サイクスの生涯
“ロールス・ロイス印”の作り手たち。チャールズ・ロビンソン・サイクスの生涯
LE VOLANT CARSMEET WEB
699万円!? トヨタ「クラウンスポーツ」の“精悍カスタム仕様”登場! 圧巻“ド迫力エアロ”が超カッコイイ! ワイド感「マシマシ」のKUHL JAPANコンプリートカー誕生
699万円!? トヨタ「クラウンスポーツ」の“精悍カスタム仕様”登場! 圧巻“ド迫力エアロ”が超カッコイイ! ワイド感「マシマシ」のKUHL JAPANコンプリートカー誕生
くるまのニュース
え、なんで売ってんの!? フェラーリ458イタリアのボディ一式が売ってるゾ
え、なんで売ってんの!? フェラーリ458イタリアのボディ一式が売ってるゾ
ベストカーWeb
世界的タトゥーアーティストとベントレーアメリカズがコラボレーションカーを発表
世界的タトゥーアーティストとベントレーアメリカズがコラボレーションカーを発表
Webモーターマガジン
クラスをリードする日産「キャシュカイe-POWER」、電動化でエキサイティングな走りを実現する一台
クラスをリードする日産「キャシュカイe-POWER」、電動化でエキサイティングな走りを実現する一台
LE VOLANT CARSMEET WEB
ジェイテクト、スバル『クロストレック e-BOXER』向け新型電子制御カップリング開発
ジェイテクト、スバル『クロストレック e-BOXER』向け新型電子制御カップリング開発
レスポンス
横置き・縦置きOKのスマートモニター「M2シリーズ」が MAXWIN から2月発売!
横置き・縦置きOKのスマートモニター「M2シリーズ」が MAXWIN から2月発売!
バイクブロス
パンダは、デザインの国、イタリアの国民車。最新グランデパンダは「未来と伝統」のミックス造形が素晴らしい!
パンダは、デザインの国、イタリアの国民車。最新グランデパンダは「未来と伝統」のミックス造形が素晴らしい!
カー・アンド・ドライバー
スズキ、スイフトスポーツ“ZC33S Final Edition”を限定発売。標準車は2025年2月に生産終了
スズキ、スイフトスポーツ“ZC33S Final Edition”を限定発売。標準車は2025年2月に生産終了
AUTOSPORT web
東京・池袋の電気バス「IKEBUS」、1日乗車券をデジタルチケット化
東京・池袋の電気バス「IKEBUS」、1日乗車券をデジタルチケット化
レスポンス
メルセデスベンツ、新型電動ミニバンを予告…2026年発売へ
メルセデスベンツ、新型電動ミニバンを予告…2026年発売へ
レスポンス

みんなのコメント

54件
  • ますた
    所さんでしたね
  • らんちゃん
    かつて憧れの的だったアメ車が、この頃には格好悪くて性能も燃費も悪いクルマという印象になってましたからね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

153.0176.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索
キャバリエの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

153.0176.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村