次期A6アバントの電動バージョンを提案
アウディはメディア・カンファレンスにおいてA6アバントeトロン・コンセプトを発表した。次期A6アバントの電動バージョンを提案した形だ。同社は2021年4月の上海オートショーにおいてA6スポーツバックの電動モデルを発表している。
【画像】アウディA6アバントeトロン・コンセプト【メルセデスのライバルと画像で比較】 全130枚
全長4960mm、全幅1960mm、全高1440mmのボディは、ラグジュアリークラスの標準的な大きさだ。ボディラインはアウディらしいもので、ライト類のデザインも他のeトロンと共通性を持っている。
今回のアバントは以前発表されたスポーツバックのように単純なデザイン・コンセプトではないと同社はいう。将来のアウディ市販車を先取りし、同社の電動ラグジュアリーモデルのダイナミックさやエレガントさを示しているとのことだ。
「アウディA6アバントeトロン・コンセプトは、新しいPPEプラットフォームによる将来の生産モデルを具体的に示しています」と技術開発担当取締役のオリバー・ホフマンはいう。
「わたしたちはアバントの45年にわたる成功の歴史を単に電動化するのではありません。技術力を駆使して驚きを付加するのです。これには強力な800ボルトシステムや270kWの充電能力、それにWLTPで最大700kmの航続距離が含まれています」
A6のエンブレムを纏うこのコンセプトは、アウディのビジネスクラスを象徴するものだという。A6は1968年以来アウディを代表する車種として活躍し、1977年にはステーションワゴンをエモーショナルにデザインしたアバントが追加されている。
空力追求によりCd値は0.24
今回のコンセプトカーの寸法は現行のアウディA6/A7シリーズとほぼ同一になっている。ダイナミックさとエレガントさを両立させたラインは、風洞実験の繰り返しによって完成したものだとのことだ。
アウディによればCd値はスポーツバックで0.22、アバントでは0.24とされている。徹底した空気抵抗の低減により、エネルギー効率の向上を図ったとのことだ。
デザインを見ると、22インチの大径ホイールとショートオーバーハング、それに特徴的なルーフアーチがスポーツカーのようなプロポーションを醸し出している。
エッジを排除することによりスムーズさと柔らかな陰影を表現し、サイドビューにモノリシックな印象を与えたという。
フロント部のデザインはアウディらしい大型のシングルフレーム・グリルや深いエアインテークが設けられ、横長のヘッドライトによりワイド感が強調されている。
側面を見ると、ホイールアーチはロッカーパネル上部のバッテリーエリアにつながっており、アウディのEVに共通するブラックのインレーで強調されている。そしてAピラー下部にはカメラによるバーチャル・エクステリア・ミラーが取りつけられる。
エアロダイナミクスの向上のため、ボディ下部にはリアディフューザーの2つのアウトレットがリアバンパーに統合されている。これにより車両下の乱流を減らし、空気抵抗の低減とともに揚力の最小化を両立しているとのことだ。
今回展示された車両はネプチューン・バレーと呼ばれる暖色系のグレーの塗装がほどこされている。日陰ではモダンな印象を与えるが、太陽光の下では玉虫のようなゴールド系の色を放つという。
LEDヘッドライトでゲームの投影も
ヘッドライトおよびテールライトはスリムかつフラットなデザインになっている。デジタルマトリクスLEDや有機ELにより最小限の面積で最大限の明るさを実現し、多様な機能を詰め込まれている。
またボディ両サイドにはLEDプロジェクターが3基うめこまれており、ドアオープン時には地面にメッセージを投影して乗員を迎え入れるとのことだ。
またこのプロジェクターは安全にも寄与しており、自転車のライダーに対しドアオープンの警告などのメッセージを地面に投影することができる。
さらにデジタルマトリクスLEDヘッドライトは映画館のプロジェクターに匹敵するものだという。休憩のために壁の前に停車すれば、壁にビデオゲームを投影して遊ぶことすらできるのだ。
テールライトには新世代の有機ELが採用され、ディスプレイのように機能する。灯火を顧客の好みに合わせてカスタマイズすることも可能になっており、ダイナミックな光の演出を楽しむことができる。
また他の道路利用者との視覚的コミュニケーションにも使われることで、交通の安全レベルを大きく向上させるとのことだ。
ダイナミクスと効率性を両立
PPEはバッテリーEV専用に設計されており、このコンセプトモデルでは約100kWhのエネルギーを蓄えることができる。車体全体にバッテリーを平坦に配置することが可能であり、どのようなボディスタイルにも応用できるとのことだ。
PPEはスケーラブルなプラットフォームであり、さまざまなセグメントに使用することができる。ただしロングホイールベース、ショートオーバーハングというプロポーションは共通しており、広い室内空間を確保している。
アウディのトレードマークであるクワトロシステムはEVになっても健在だ。前後アクスルにそれぞれ1基のモーターを搭載することでダイナミクスとエネルギー効率を完璧にバランスさせることができると同社は主張する。
今回のコンセプトカーに搭載される2基のモーターは、総出力475ps、最大トルク81kg-mを発生する。
また足まわりはEV用に最適化され、前輪が5リンク、後輪がマルチリンク式となっている。さらにアダプティブダンパーを備えたエアサスペンションが採用されているとのことだ。
充電時間はガソリン車の給油に匹敵
このA6アバントeトロン・コンセプトの中核を担うのは、800Vの充電技術だ。以前のeトロンGTと同様に、最大270kWの急速充電に対応する。
PPEテクノロジーの採用により、従来の自動車の給油と大きく変わらない時間で充電することができるとのことだ。10分で300km分の充電ができるほか、25分間で5%から80%までの充電が可能となっている。
ドライブシステムや出力にもよるが、最大700kmの航続距離を持ち、ロングツーリングも難なくこなせるスペックだ。
さらに急速充電との組み合わせにより、買い物などの短距離移動から旅行などの長距離移動まで、あらゆるニーズに対応できるモデルだと説明している。
そしてEVらしく内燃機関を凌駕する低速トルクを持ち、エントリーモデルでも0-100km/h加速は7秒以下だ。最上級モデルではこれが4秒以下まで短縮されるとのことだ。
PPEを様々なモデルに応用
アウディ初の市販EVであるeトロンがデビューしたのは2018年のことだ。それ以来同社はラインナップの電動化を迅速に推し進めている。
SUVおよびスポーツバックのeトロンに続き、2021年にはポルシェとの共同開発によりeトロンGTクワトロがデビューを果たした。
その2か月後にはQ4 eトロンおよびそのスポーツバック版が公開されたが、この2台はVWグループのMEBプラットフォームを用いて設計されている。
今回のA6 eトロン・ファミリーは、Cセグメントに始まりB、Dセグメントにも導入されるプレミアム・プラットフォーム・エレクトリック(PPE)を用いる最初のモデルだ。
こちらもポルシェと共同開発されており、2023年から順次市販車が発売される予定だ。
地上高の高いSUVをはじめ、主力であるA6アバントなどの車高の低い車両まであらゆるモデルに対応できるPPEにより、EVを幅広い顧客にアピールできると同社は主張する。
この結果スケールメリットによりラグジュアリークラス由来の技術を幅広いモデルに取り入れ、プレミアムEV市場での競争力につなげたい考えだ。
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