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フォルクスワーゲンの新型ID.BUZZが日本の高級ミニバン市場を盛り上げる!──新型トヨタ・アルファード/ヴェルファイアなどとの違いとは

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フォルクスワーゲンの新型ID.BUZZが日本の高級ミニバン市場を盛り上げる!──新型トヨタ・アルファード/ヴェルファイアなどとの違いとは

まもなく日本市場にも正式上陸するフォルクスワーゲンの新型「ID.BUZZ」の魅力とは? 小川フミオがライバルモデルと比較し、考えた。

レトロスペクティブなデザイン

愛車の履歴書──Vol24. 豊原功補さん(後編)

2023年から2024年にかけて、自動車界で期待できるのは“高級ミニバン”かもしれない。2023年6月には、トヨタ「アルファード/ヴェルファイア」が新型になった。新型アルファードとヴェルファイアは、ほぼフルフラットになる2列目シートが特徴で、疲れているビジネスピープルがエネルギーチャージしながら移動できるのが魅力だ。

輸入車で人気が高いのが、メルセデス・ベンツ「Vクラス」。2023年7月は大幅なビッグマイナーチェンジを受けた。眼目は、フロントマスクのデザイン変更と、インフォテインメントシステムの充実だ。新型Vクラスはブランド力にくわえ、クオリティの高い作り込みが魅力だ。シートはフラットにならないけれど、作りは一級品。疲れにくい。

さらに輸入車でもう1台、日本上陸が待たれているドイツ車が、2024年内の導入といわれるフォルクスワーゲン「ID.BUZZ(アイディーバズ)」だ。

大きなボディのミニバン仲閒に加わる予定のID.BUZZは、フォルクスワーゲンが2022年発表したモデルだ。最大の特徴は、バッテリー駆動のBEVであること。

それにもうひとつ、特徴というか、最大の魅力はスタイルにある。北米西海岸でよく売れた「タイプ2」(タイプ1はビートル)をイメージソースにしており、とくに1950年発表の「T1」と1967年の「T2」を彷彿させる、ちょっとレトロスペクティブなデザインだ。

ちょうどいいサイズ新型ID.BUZZの標準ボディは、2988mmホイールベースに4712mmのボディを載せた5人乗り。ロングホイールベースの7人乗りも2023年に追加され、北米をメインマーケットにすると発表された。日本に導入されるのは、おそらく標準ホイールベースのモデルだ。

アルファード/ヴェルファイアのホイールベースは3000mmでボディ全長は4995mm。いっぽう、Vクラスの標準ホイールベースは3200mmで、全長は4905mmとひとクラス上のサイズ感だ。Vクラスには、さらに大型の、3430mmのホイールベースと5380mmの全長をもつボディを組み合わせた「ロング」も設定されている。

長くて広いボディは、乗るぶんには楽チンだけれど、日本での使い勝手はあまりよくない。

ミニバン選びとして、最大4人ぐらい、という条件ならば、いたずらに大きさを追求してもしょうがない

そんなことを考えると、家族のために手に入れるなら、5人乗りのID.BUZZはいい選択だと思う。ほかの2台は、ショーファードリブンが多いのも、自分のクルマとして買うのに躊躇してしまう理由だ。

以前の欧州車のように、重い荷物搭載を想定して、サスペンションの設定がやたら硬いとか、そういうこともない。

私は何度か欧州で、ID.BUZZ を運転して300km以上のドライブを何度かしたことがある。まったく疲労感がなかった。直進性は高いし、電気モーターなので、トルクがたっぷりある、加速性も問題はまったくない。

気になるのは価格前出の通りデザインが魅力的だ。ホワイトにオレンジとか、ホワイトにイエローとか、ちょっとレトロスペクティブな車体のカラースキームが上手だし、内装も外装色とカラーキーされている。

派手さはないが、計器盤をはじめ、すべてが新しい感覚でデザインされているのだ。

たとえば新型アルファード/ヴェルファイアがあえて重厚なデザインで、家具なら木を断裁しただけの一枚板でつくられた和家具の天板を思わせるようなダッシュボードとはちがう。

ID.BUZZのダッシュボードは、たとえば、マドリード出身のハイメ・アジョンが手がける、適度にポップで、質感の高い家具のような雰囲気だ。

移動中にどう感じるか? アルファード/ヴェルファイアの乗員は2列目シートをおもいっきり倒し、寝ているのでなにも感じないかもしれない。Vクラスの乗員は正しい姿勢でシートに腰かけ、仕事をしているか、ヘッドフォンで音楽を聴いていそう。

ID.BUZZでは、乗員同士、笑顔で話をしていそうな気がする。そう思わせるキュートな雰囲気がなによりよい。

問題があるとしたら……日本での価格だ。欧州の価格を、ユーロからそのまま円換算したら、1000万円近くなりそう。これだけはキュートじゃない。

導入を計画中のフォルクスワーゲン日本法人も、その問題をいいかたちで解決したい、と、前向きなようだが、いかに? 価格こそ、今は大いに気になる部分である。

文・小川フミオ 編集・稲垣邦康(GQ)

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