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【ついに試乗】ランドローバー・ディフェンダー ラダーフレーム捨てた! オンロード/オフロードの実力を試す 後編

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【ついに試乗】ランドローバー・ディフェンダー ラダーフレーム捨てた! オンロード/オフロードの実力を試す 後編

オンロードの走りは完璧 でも疑念が

text:Takuo Yoshida(吉田拓生)

【画像】ディテールも「ディフェンダー流」【もっとみる】 全142枚

text:Sho Tamura(田村 翔)

新型ディフェンダーをドライブしていると「これはいいぞ!」という確信と「これでいいの?」という疑問が交互に表れる。

オンロードを走る限り、ランドローバーが作る乗用車、ツアラーとしては文句のつけようがない。

オフロード系のタイヤを履いているにも関わらず、エアサスと高剛性のアルミモノコックのおかげで拍子抜けするくらい乗り心地がいいし、ハンドリングもリニアだ。

でも本格オフローダーを所望するマニアがこの滑らかさに納得するか? という疑念も拭いきれない。

操作系はダッシュの中央付近に集約されている。テレインレスポンス2のセレクターや副変速機といった4駆の要となるスイッチ類も特にクローズアップされることなくエアコン関係のスイッチと同化している。

大小2本のレバーがガツンと生えていた先代のそれと比べると、繊細でか弱い感じもする。

もちろんシンプルモダンなインテリアの雰囲気は完全にスタイリングと呼応しているので、見た目の整合性は高い。

ACC(アダプティブクルーズコントロール)やレーンキーピングを装備している点も最新のランドローバーとして抜かりない。

モヤモヤとした評価に決着をつけるため、われわれは試乗会のために用意されたオフロードコースへと向かった。

デコボコ道が平たんに オフも妥協ナシ

エアサスで車高を145mm上げ、テレインレスポンス2の泥、わだちモードを選び、副変速機をローに入れる。

さらにカメラ画像を合成してボンネット下の状況を確認できるクリアーサイトグランドビューを立ち上げる。

そんな無敵モードで冬はスキー場になる山の斜面に設けられたオフロードコースをさらりと1周して「この倍くらいタフな場所を走らせてくれ~」と心底思ってしまった。

700psくらいあるスーパーカーでターンパイクに挑むと上り坂が下り坂に見えることがある。新型ディフェンダーもこれに似て、ワイルドな荒れ地が平たんに感じられた。

タイヤがズルッと滑ることもないし、車高を上げてもなお乗り心地が担保されている。物理的な素姓の良さを、最新の電子制御がうまく補完しているのだ。

もし過酷な岩々のステージでアナログだった先代と勝負したら、たぶん余裕で勝てると思う。新型ディフェンダーは「いいかも」ではなく、「間違いなくいい!」

他のランドローバーと比べてもそん色ないオンロード性能や先進運転支援システムを備えながら、クロカン4駆としても一切妥協していない。

わざわざ専用のモノコックを用意した理由も完全に理解できたのだった。

500万円切りで現実感アップ

デザインは先代ディフェンダーの特徴をくみ取りつつ、モダンに刷新。走りの面でもオフロード方向に少し、オンロード方向には大きく進歩している。

生産はこのクルマのために誕生したスロバキア工場でおこなわれているが、今回試乗した初期モデルでもクオリティはとても高かった。

そんな優等生すぎる新型ディフェンダーが、マニアのみならずこれまでランドローバーに関心がなかった層にまで注目されている理由の1つが価格だと思う。

90のスタートプライスは499万円。全車エアサス装備の110でも589万円からという現実的な設定なのである。

ディフェンダーは軍用車としても用いられたことがあるタフな経歴からメルセデスのGクラスと比べられることも多い。

だがプレミアムの極みでもあるアチラは安くても1237万円からと比べるべくもない。

現実的なライバルは価格帯が似ているジープ・ラングラーだけかもしれない。

とはいえどちらも熱烈なファンに支えられているので、比較買いではなく指名買いがほとんどだと思う。

とりあえず新型ディフェンダーは世界的に注文が殺到しているらしい。ちなみに90は来年春ごろ上陸と噂される。

シンプルであることを是とするディフェンダーだけに、こちらも大いに気になる1台だ。

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