「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、アウディ A6アバントだ。
アウディ A6アバント(2012年:4代目フルモデルチェンジ)
アウディのワゴンは伝統的に「アバント」の名が与えられる。昨年(編集部註:2011年)4代目にフルチェンジされたA6にもアバントが追加され、いよいよ日本デビューを果たした。走りはもちろん、使い勝手も良く、そして何よりも美しいスタイリングが自慢だ。
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以前に試乗したA6セダンから半年あまり遅れて日本導入となったA6アバント。車両価格はセダン+30万円。もともとアバントの販売比率が高いアウディだけに、こちらを待っていた人も少なくないことだろう。
それにしても最近のアウディ車は「魅せる」デザインばかりだ。セダンも印象的だったが、アバントも見てのとおり、どこから眺めてもスタイリッシュだ。アグレッシブなフロントマスク、流れるようなルーフラインやショルダーラインを持つサイド~リアビューも美しい。荷室の広さを稼ぐためにデザインを犠牲にした他社ワゴンも少なくないが、A6アバントは見た目優先と割り切っている。
テールゲートを開けると、ラゲッジルームもまた荷物を積むのが惜しくなるほど美しい。端正な形状で、上質でしっかりとしたつくりになっている。見た目優先とはいえ、実用上は十分。容量は先代比で20L増え、通常で565L、最大で1680Lが確保されている。寸法的には、奥行きがリアシートを立てた状態で最大118cm、倒して193cm、横幅がホイールハウス間で1mあまり、広い部分で120cmあまり。
FR的な回頭性を見せたA6アバント 3.0T TFSIクワトロ
ゆえにゴルフバッグを車内に常時積んでおくような使い方には少々適さないかもしれないが、カーゴレールやフック、ネット、ゴムベルトなどが設定されているし、トノカバーはテールゲートと連動して開閉するなど、実際の使い勝手に配慮した数々の装備が用意されていてありがたい。
さらに、リアバンパー下に足をかざすとテールゲートが自動的に開いてくれて、荷物を両手で持っている際などに重宝するバーチャルペダル付きオートマチックテールゲートもオプションで選ぶことができる。また、大面積のパノラマサンルーフを選べるのもアバントの特権だ。
今回試乗したのは3L V6直噴スーパーチャージャー搭載モデル。レスポンスは良好で、非常に力強く、フィーリングは先代のV8をしのぐものがある。SトロニックDCTの制御も秀逸で、扱いやすくダイレクト感もある。アイドリングストップ機構の動作もいたってスムーズだ。
フットワークの仕上がりも素晴らしい。前後40:60の駆動力配分を基本とするクワトロシステム4WDにより、FR的な回頭性と、極めて高い操縦安定性を身に着けている。しかもアルミとスチールのハイブリッドボディにより4WDながら比較的軽いことも、走りの良さに寄与している。こんな「粋」なワゴン、待っていた人も少なくないのではないだろうか。
アウディ A6アバント 3.0T TFSIクワトロ 主要諸元
●全長×全幅×全高:4940×1875×1495mm
●ホイールベース:2910mm
●車両重量:1890kg
●エンジン:V6 DOHC+スーパーチャージャー
●総排気量:2994cc
●最高出力:228kW(310ps)/5500ー6500rpm
●最大トルク:440Nm(44.9kgm)/2900-4500rpm
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:フロント縦置き4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・65L
●JC08モード燃費:11.0km/L
●タイヤサイズ:255/40R19
●当時の車両価格(税込):865万円
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アウディは、デザインが変わらないのが良い。