ゼロヨン大会などで見かける「バーンナウト」って実は簡単なんです
ポイントは高回転でビビらずにクラッチを繋ぐこと
「バーンナウトのやり方って知ってる?」教習所では教えてくれない走り屋ドラテク道場!
本来、バーンナウトはゼロヨンスタートを有利にするための技であるが、駆動輪から凄まじい勢いで立ち上がるタイヤスモークと、激しいエキゾーストサウンドはインパクト抜群だ。
一部でハイパワー車の特権のように言われることもあるバーンナウト、しかし実際には「パワーなんていらんよ。必要なのは度胸だけじゃ」と、講師のガレージ八幡@森田代表は鼻で笑う。それを証明するために、今回はあえてノーマルに毛が生えた程度の実測200psに満たない86をサンプル車両として用意した。
なお、バーンナウトに必要なチューニングポイントに関しては「最低限、機械式LSDは欲しいね。ノーマルデフだと肩輪しか回らないことが多いし、最近のクルマは左右タイヤの回転差で制御が入っちゃったりするから。それとFRやFFはブレーキ操作でOKだけど、4WDは何らかの方法で4駆機構をカットしなくちゃダメ。GT-R系はトランスファーをイジれば簡単にFR状態を作れるけどランエボは……厳しいかな」とのことだ。
バーンナウトの具体的な方法は別項目の通りなのだが、経験値とセンスがモノを言うドリフトとは違い、別段、特殊なテクニックが必要というわけではない。何より心がけるべきは「高回転で勢い良くクラッチを繋ぐこと」に尽きる。これが中途半端だとタイヤの空転が安定しなかったり、クラッチディスクを痛める原因になってしまうからだ。それでは、段階を追ってバーンナウトの方法を見ていこう。
その1:電子制御を解除する
まずはTRC(トラクションコントロール)&VSC(ビークルスタビリティコントロール)を解除する。86&BRZのみならず、最近の新型車でバーンナウトを敢行する場合、これが機能していると綺麗にタイヤが空転してくれないので解除は必須だ。
その2:気持ちを抑えながらクラッチを踏んで1速へ!
車両の準備が整ったらクラッチペダルをガバッと踏んで、ギヤを1速へとブチ込む。決して焦らず、成功をイメージしながらひとつひとつの動作を確実にこなすことが大切だ。
その3:つま先でブレーキペダルを!カカトでアクセルペダルを!
つま先でブレーキペダルを限界まで踏みつけつつ、カカトでアクセルペダルをジワリと踏みながら回転数を5000rpmまで上げてやる。ヒール&トゥのノリだが、ここが最も難しいポイントなのでコツを掴むまで練習すべし!
その4:クラッチペダルをイッキに離す
回転数を固定できるようになったらバーンナウトテクニックは手に入れたも同然だ。残すは、一気にクラッチペダルを離すことのみ。ここで躊躇するとクラッチディスクが反るので絶対にビビッて半クラ状態などにしてはならない。
その5:バーンナウト開始!
駆動輪がスピンを開始したら、後はアクセルを合わせながらスピン量を調整してやるだけ。この時、くれぐれもブレーキペダルの踏力は緩めないこと。意図せぬロケットスタートで、愛車が弾丸のように突進する可能性があるからだ。
ぶっちゃけ、クローズドのゼロヨンステージ以外では全く役に立たないテクニックだが、クルマを操るという意味で、テクニックのひとつとして覚えておいて決して損ではない。ただし、この行為は道路交通法における違反行為(騒音運転等違反)となるため、くれぐれも公道で行わないように。練習する場合は、サーキットや所有者の許可を得た私有地などで、キッチリと安全を確認した上で行う必要がある。
※撮影は私有地で安全性を確保した上で行なっています。
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