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「40万円台のコスパ最強250ccバイク現る」 スズキ ジクサー250シリーズの発売が決定

掲載 更新 17
「40万円台のコスパ最強250ccバイク現る」 スズキ ジクサー250シリーズの発売が決定

東京モーターショー2019に出展され、「油冷エンジン復活」が二輪ファンの間で話題になったスズキ ジクサー250の国内販売が決定した。発売日はネイキッドモデルのジクサー250が6月17日、フルカウリング装着のジクサーSF250がひと足早い4月24日発売だ。いずれも日本国内仕様として、フロント周りの造作を変更し、新たにダンロップ製ラジアルタイヤを装着している。そして、まず注目すべきはその価格である。

フルカウル版のジクサーSF250でも48万円!

【画像ギャラリー28点】ジクサー250シリーズの足着き、2モデルの違いをチェックする

2モデルとも税込みで40万円代と250ccロードモデルの最安値を更新しているのである。
このクラスでこれまで最も安かった同じくスズキのGSX250Rより、フルカウルのジクサーSF250が5万円以上、ネイキッドのジクサー250で約9万円も安いのである。他社と比べても、同じ単気筒エンジンを搭載するホンダCB250Rより約12万円安い。要は50万円を切る250ccという、スズキ得意の価格革命である(数値的には125~150ccモデルの価格帯に入る)。

ジクサー250シリーズはインドで生産されるが、内容的にも“安かろう悪かろう”というような海外生産車に対する大昔のイメージは無い。低価格の基本的な理由は、「コストのこなれた普遍的な材料と構造を用いて作り上げたスタンダードバイクだから」だろう。
あえて2気筒やDOHCといったハイメカを採用せずに、リーズナブルに仕上げられているわけだが、最高出力はホンダCB250Rとほぼ同等の26馬力。車重はジクサー250で154kg、ジクサーSFで158kgと、他の2気筒モデルに比べると8~10kg軽い。
(クラス最軽量のCB250Rより10kg重いが、その分価格が12万円安いと考えれば十分に納得がいくだろう)

同じくインド生産で2017年に国内導入され好評を博しているジクサー150のことを考えると、ジクサー250シリーズも性能とコストがバランスしたお買い得なパッケージであることは間違いないだろう。
高価な材料や技術を使い、250ccでありながら4気筒エンジンを搭載するカワサキZX-25Rのようなハイスペックモデルに魅力を感じるユーザーもいれば、普遍的な内容で求めやすい得やすい価格に 「こういうので良いんだよ」と魅力を感じるユーザーもいる。実用性や経済性を重視するなら、このジクサー250シリーズは間違いなくクラスNo.1モデルになるはずだ。また、若年層やビギナーのエントリーモデルとしても、この価格は非常にありがたいはずだ。

ジクサー250に採用された、新たな「油冷エンジン」とは?

さて、動力性能面はどうなのだろう。エンジンのボアストロークは76.0mm×54.9mmというショートストローク型で、最高出力発生回転数は9,000rpmだから、かなり元気に回るエンジンだと思われる。とはいえ、このエンジンの大きな特徴的は新設計の「油冷エンジン」であることだ。油冷自体はスズキの伝統的フィーチャーだが、このジクサー250シリーズのエンジンでは従来の冷却システムとは異なる考え方の「油冷」を採用している。

この新しい油冷機構はSOCS(Suzuki Oil Cooling System)と呼ばれ、従来のSACS(Suzuki Advanced Cooling System)から、オイルを前面に訴求するネーミングとなった。
具体的なの違いはと言うと、SACSがシリンダーヘッド部へのオイル噴射を主に用いていた事に対して、SOCSは水冷エンジンのように燃焼室周りにオイルの循環するジャケットを設けて、より積極的にオイル冷却をする事にある。車体左側に装着されたオイルクーラーには、ラジエターと同様に冷却ファンが設けられている。この新たな油冷システム=SOCSの採用によって考えられるメリットは以下の通り。

1.エンジン重量低減:水冷同様にエンジンに冷却フィンがなく、使用量にもよるがオイルは冷却水よりも比重が軽い。また、内径や材質次第だが、ラジエターホースよりオイルラインの方が基本的には軽い。ちなみにエンジンには1200mlのエンジンオイル打刻があったが、発表されているエンジンオイル総容量は1800mlである。

2.騒音低減:シリンダーはオイルジャケットのある二重構造だから、メカノイズや燃焼騒音が抑制できる。

3.エンジン燃焼温度の安定:水に比べて油の比熱はおおよそ1/2だから、油は温まりやすく冷めにくい。このため、エンジンの温度が運転早期に安定する。これは高効率化に重要な要素で、燃焼温度の最適化・安定化は排出ガス規制をクリアするためには必須である。

このように、価格もエンジンも極めてスズキらしいと思えるジクサー250シリーズ、その走りの内容がどのようなものか期待が高まるばかりである。

モーサイ
「40万円台のコスパ最強250ccバイク現る」 スズキ ジクサー250シリーズの発売が決定
バーグラフ式回転計、デジタル式速度計、燃料計、ギヤポジションインジケーターを表示する液晶メーターパネル

スズキ ジクサー250/ジクサーSF250主要諸元 []内がジクサーSF250
【エンジン・性能】
種類:油冷4ストローク単気筒OHC4バルブ ボア×ストローク:76.0mm×54.9mm 圧縮比:10.7 総排気量:249cc 最高出力:19kW<26ps>/9000rpm 最大トルク:22Nm<2.2kgm>/7300rpm 燃料タンク容量:12L 変速機:6段リターン

【寸法・重量】
全長:2010 全幅:805[740] 全高:1035 ホイールベース:1345 シート高:800(各mm) 車両重量:154kg[158kg] タイヤサイズ:F110/70R17 R150/60R17

レポート●関谷守正 写真●岡 拓 編集●上野茂岐

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みんなのコメント

17件
  • やばい。欲しい。楽しそう。軽いのすき。カワサキの4発と両方乗り比べたい。
  • 新設計の「油冷」エンジンを作ってくれただけでもありがたい。
    派生車種が出てきて欲しいですねぇこのエンジンを使って
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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