ホンダのN-BOXは、2011年の誕生から12年、日本中で愛され、軽四輪車新車販売台数で8年連続No.1を達成した。その間、さまざまな人々と生活するなかで得られた気づきと向き合い、必要なものを選び抜いて磨き上げた結果、ホンダとして最高傑作と思える新型N-BOXが完成した。
そこで今回は、N-BOXに代表される軽自動車が日本の各地域の特徴に合わせてどのように乗られているのか、という実態を明らかにすべく、全国47都道府県の軽自動車ユーザーを対象に調査を行い、「軽自動車白書2023」として発表した。
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軽自動車白書2023 全体結果編
「軽自動車白書2023」では、18歳~69歳の運転頻度月1回以上の軽自動車ユーザー5,640人を対象に、軽自動車に対する意識や使い方を聞き、ユーザーだからこそ感じる軽自動車の魅力を調査した。
軽自動車ユーザー5,640人に、軽自動車を選んだときの気持ちを聞いた。すると、約7割が「普通車と軽自動車を比較して、軽自動車に乗りたいと思った」(68.6%)と答えており、一方「本当は普通車に乗りたいが、仕方なく軽自動車に乗っている」(21.4%)と答えたのはわずか2割ほどだった[図1]。
軽自動車ユーザーの多くが普通自動車と比較した上で、積極的に軽自動車を選んでいるようです。
■軽自動車ユーザーの高い満足度 95.6%が軽自動車は「生活の役に立っている」と回答
軽自動車購入後の満足度を聞くと、軽自動車ユーザーの83.6%が「購入したことに満足」、86.2%が「クルマのある生活全般に満足」と答えた。さらに、95.6%が「生活の役に立っている」と答えている[図2]。
■軽自動車ユーザーの9割以上が「軽自動車は生活にちょうどいい」と回答
また、軽自動車ユーザーの74.7%が「軽自動車が好き」、76.7%が「軽自動車を買うことは賢い選択だと思う」と答えた。さらに、91.4%が「軽自動車は生活に“ちょうどいい”と思う」と答えている[図3]。
軽自動車ユーザーが、軽自動車のある生活に非常に満足している様子がうかがえる。
■軽自動車ユーザーの9割以上が「運転のしやすさ」「視界の良さ」「乗り降りのしやすさ」に満足
次に、現在使用している軽自動車に対する満足度を聞いた。すると、軽自動車ユーザーの9割以上が、「運転のしやすさ」(93.8%)、「視界の良さ」(91.2%)、「乗り降りのしやすさ」(91.0%)について満足している。ほかにも、「外観のスタイル・デザイン」(89.1%)、「車内空間の快適性」(88.0%)、「乗り心地」(87.8%)、「内装・インテリア」(87.0%)、「走行性能」(86.4%)、「室内の広さ」(86.1%)なども約9割となり、満足度が非常に高い結果となった[図4]。
また、軽自動車ユーザーに現在使用しているクルマの満足しているポイントを聞くと、「買い物で狭い駐車場でも楽に駐車することができる」(男性54歳 埼玉県)といった日常使いの利便性や、「形も個性的でかわいくて愛着を感じる」(女性60歳 東京都)といったデザイン面でのかわいらしさまで、進化する軽自動車を高く評価する声が寄せられた[図5]。
■軽自動車ユーザーの半数以上が購入に際し「不安」を感じているが、その多くは杞憂に終わる結果に
満足度の高い軽自動車ユーザーですが、購入に際し不安を感じたことを聞くと、「走行性能」(19.5%)や「乗り心地」(15.5%)、「安全装備の不足」(13.5%)など、半数以上(55.3%)が何らかの不安を感じていた[図6]。
しかし、不安を感じた人に、購入後にその不安が的中したかと聞くと、約半数は「的中しなかった」(46.1%)と答えている[図7]。購入前に感じた不安の多くは杞憂に終わっているようだ。
■ドライバーの多くが経験する運転中のヒヤリハット
運転中のヒヤリハットや交通事故の経験を聞いた。
ヒヤリハットとは「重大な事故にまでは至らなかったものの、それに直結してもおかしくない出来事について一歩手前で気付くこと」を指すが、77.8%が経験し、交通事故は44.2%が経験している[図8]。
今回の調査は、運転頻度が月1回以上の軽自動車ユーザーを対象としているが、クルマを運転する人にとって、運転中のヒヤリハットや交通事故は、誰もが遭遇するリスクがあることを再確認させる結果となっている。
■「追突」や「不注意」など、運転中のヒヤリハットは誰もが経験しやすい
また、運転中のヒヤリハットを経験した軽自動車ユーザーにその内容を聞くと、「追突しそうになった」(44.9%)が多く、「前の車が進んだことに気が付かず後ろに迷惑をかけた」(28.2%)、「駐車時の後方確認が不足していた」(23.4%)などが上位に挙げられた[図9]。
軽自動車好きNo.1の県は?
今回の調査は、全国47都道府県から120人ずつの軽自動車ユーザーを対象に行なった。軽自動車に対する考え方を聞き、都道府県別にランキング化しており、その結果から、地域の特徴や県民性による軽自動車との付き合い方が見えてきた。
■福島県 「軽自動車好き」全国1位の福島県 普通車と比較して軽自動車を選ぶのも全国1位
全国で一番「軽自動車好き」が多いのが福島県。軽自動車ユーザーの82.5%が「軽自動車が好き」と答えている。また、軽自動車を選ぶとき「普通車と軽自動車を比較して、軽自動車に乗りたいと思った」と答えた人が81.7%とこちらも全国1位。福島県民の軽自動車愛があふれる結果となっている。
■栃木県 軽自動車は「生活の役に立つ」「満足している」が全国1位の栃木県。生活の一部としてクルマが使われていることで、ヒヤリハット経験が多いのかも!?
栃木県の軽自動車ユーザーは、90.8%が「軽自動車を購入したことに満足」、99.2%が「軽自動車は生活の役に立つ」と答え、共に全国1位。また、82.5%が「軽自動車を買うことは賢い選択だと思う」と答え、こちらは全国2位。しかしその一方で、「運転中のヒヤリハット経験あり」が89.2%と全国で最も多くなっている。栃木県民は、生活の一部としてクルマを使用している分、ヒヤリハット経験も多くなっていると考えられる。
■東京都 日本の首都・東京都は「軽自動車を買うことは賢い選択」全国1位
日本の首都・東京都は、全国で最も人口が密集し、交通量が多く、さらに細い道が多いことでも知られている。そんな東京都に暮らす軽自動車ユーザーの89.2%は「軽自動車を買うことは賢い選択だと思う」と答えており、全国1位。軽自動車購入時に重視したポイントを聞くと、「乗り降りのしやすさ」(80.8%)や「視界の良さ」(84.2%)が全国3位と、都内の交通状況に適した軽自動車のメリットが評価され、「室内の広さ」(84.2%)も全国2位となっている。
また、東京都の軽自動車ユーザーの77.5%が「軽自動車は性能と価格のバランスが良い」と答え、80.8%が「軽自動車が好き」と答え、共に全国3位となっている。東京都の交通事情にマッチしたクルマとして軽自動車は高く評価され、軽自動車ユーザーの多くがマイカーへの愛着を持っている。
■大阪府 「乗り降り」や「視界」などクルマに関する「こだわり」は全国1位の大阪府
大阪府の軽自動車ユーザーも東京都のユーザーと同様、「乗り降りのしやすさ」(81.7%)や「視界の良さ」(87.5%)を重視して軽自動車を購入しており、共に全国1位。交通量の多い都市部の軽自動車ユーザーにとって、乗り降りのしやすさや視界の良さは外せない条件となっているようだ。
また、現在乗っている軽自動車に「こだわりがある」(53.3%)のも全国1位で、それだけの厳しい目で選んだからか、軽自動車は「生活の役に立つ」と答えた人も99.2%と全国1位で、9割が「購入したことに満足している」(90.0%)と答えている。
■京都府 「見た目」も「居住性」も「安全性」も、厳しくジャッジする京都府民
京都府の軽自動車ユーザーに軽自動車を選ぶ際に重視した点を聞くと、「外観のスタイル・デザイン」(88.3%)、「室内の広さ」(85.0%)、「内装・インテリア」(76.7%)などの見た目から、「乗り心地」(87.5%)や「車内空間の快適性」(87.5%)といった居住性、「走行性能」(83.3%)や「安全装備の充実」(80.0%)などの安全性まで、京都府が全国1位だった。見た目、居住性、安全性といったあらゆる面を購入時にジャッジしている結果となり、もの選びへの強いこだわりが伺える。
■鹿児島県 「価格」重視で選んだマイカーに、全国で最も「愛着を感じる」熱い県
鹿児島県の軽自動車ユーザーは購入時に「価格」を重視した割合が97.5%と全国1位。その一方で、現在乗っている軽自動車に「愛着を感じている」と答えた割合が82.5%と、こちらも全国1位となっている。価格重視で選んだクルマだが、相棒となったらとことん愛着を持って接する、そんな県民性が感じられる結果となった。
軽自動車白書2023 エリア別、軽自動車を選んでよかったエピソード
調査に回答した軽自動車ユーザーがそれぞれの地域で生活する中で、軽自動車を選んでよかった、と感じたエピソードを聞いた。すると、北海道の方からは「雪道での頼もしさ」(男性 31歳)、埼玉県の方からは「狭い駐車場でスムーズに駐車できる」(女性 52歳)など、都心でも地方でも各地の生活環境にフィットする軽自動車の利点が挙げられた。軽自動車は、どんな環境でもどんな使い方でも、使う人の目的に合わせて活用されているようだ。
■北海道・東北エリア 冬の雪道にも頼れる軽自動車
●雪道での頼もしさ(北海道 男性 31歳)
●軽ではあるけど、スキーやスノボも入るし充分。車内が狭いから、暖まるのも早く感じる(山形県 女性 41歳)
●農村部なので車道が狭く対向車とすれ違う際に不安だが、軽自動車なので安心して運転できる(福島県 男性 56歳)
●スキー場に通える(福島県 男性 68歳)
■関東エリア 交通量の多い都会の狭い場所もスイスイの軽自動車
●開発が進んで新しい道路や道路改良工事で道幅が広くなっているところが増えたが、急に細い道になっても軽自動車ならではのコンパクトさと、全方向モニターで確認しながらスイスイ進める(埼玉県 女性 49歳)
●狭い駐車場でスムーズに駐車できること(埼玉県 女性 52歳)
●狭い住宅街での走行も楽に通行できる(埼玉県 男性 54歳)
●商業施設が多いので、軽自動車だと駐車場に必ず軽自動車専用があり、すぐにとめられる(神奈川県 女性 61歳)
■中部エリア 日常も週末も、オンもオフも楽しめる、頼れる軽自動車
●軽自動車でありながら、室内が広いので、スキー板を車内に収容できたり、釣竿をセッティングした状態で収容できたりと、アウトドアに関しては用途が多く便利(山梨県 男性 31歳)
●海の近くで風が強い地域なので、スライドドアが子どもが使っても安全で助かる(愛知県 女性 35歳)
●山奥や住宅地の細い道も通れる(愛知県 女性 57歳)
■近畿エリア 大きな荷物も、狭い道も、楽々の軽自動車
●自転車を積載する際、大きな荷物を購入した際に良かったと感じる(京都府 男性 36歳)
●細い道の多い田舎の街乗りから、やや遠出のレジャーまで、問題なくこなすことができているところ(和歌山県 男性 39歳)
●城下町なので、狭い道が多いが軽だと楽々走れる(滋賀県 男性 59歳)
■中国・四国エリア 生活必需品! 足代わりにぴったりの軽自動車
●草むらや森林の中を移動するときに、特別な準備をせずとも、車を傷つけず通過できるところ(広島県 男性 36歳)
●車がないと不便な場所なので、車が多い分、衝突回避など機能が付いていて助かる(高知県 女性 48歳)
●農機具を積める(島根県 女性 65歳)
■九州エリア でこぼこの坂道もぐねぐねの農道も、選んで正解!軽自動車
●狭い道や農道が多い地域なので、小回りが利いて車幅もコンパクトなので離合やUターンもしやすい(佐賀県 男性 38歳)
●降灰の汚れが目立ちにくい、坂の多い団地なので車体が軽くて運転しやすい(鹿児島県 女性 49歳)
●公共交通機関が不便な県、狭い駐車場での取り回しがしやすい。選んでよかった(宮崎県 女性 58歳)
【「軽自動車白書2023」調査概要】
・実施時期:2023年9月25日(月)~10月3日(火)
・調査手法:インターネット調査
・調査対象:18歳~69歳の運転頻度月1回以上の軽自動車ユーザー男女5,640人
・調査委託先:マクロミル ★構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合がある。
関連情報:https://www.honda.co.jp/Nbox/
構成/土屋嘉久
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『経済的事情』や『運転のしやすさ』、『駐車場』(車庫)の問題の方が大きな理由になっていると思います。