運営元:外車王SOKEN
著者 :きもだこよし
つぶやくだけで高揚する、フレンチブルーミーティング2015 イベントレポート
■それは小さなフレンチブルーミーティング
去る4月29日の土曜日、長野県は伊那にある「アンフォルメル中川美術館」で「ランデブーフレンチレトロ(以下RFR)」が開催されました。外車王SOKENにてイベントレポートをご覧になられている方はご存じかも知れませんが、これは昨年プレイベントとして開催されたRFRプチの本イベントです。2018年より開催され、一時活動休止にあった同イベントですが、今期晴れて再開されたのです。主催の高川氏が中川村と綿密な打ち合わせのもとに復活した同イベント、絵描きも楽しみにこの地を訪れておりました。
絵描き屋の独り言「カーイラスト旅日記」vol.20:ランデヴーフレンチレトロプチ2022
https://www.gaisha-oh.com/soken/vol20-rfr-2022/
前回と異なり、今回は現地に集まるだけではありません(もっとも昨年は雨なこともありましたが)。地域を楽しめるツーリングコースを設け、昼食のカフェや地元の特産を巡るツアー、競技、フランスをイメージさせるスポーツの紹介など、小さくてもフランスとフランス車を楽しませてくれるイベントとなっていました。
■ツーリングあり、地元との交流もあり
会場である「アンフォルメル中川美術館」は、建築家毛綱毅曠(もづなきこう)の設計による建物で、伊那の山中にある美術館からは天竜川を見下ろす眺望に恵まれその風景さえも楽しませてくれます。
この美術館を立てた鈴木崧(すずきたかし)は、画家で詩人。また経営者として多彩な活躍をしてきた人物です。フランスのアンフォルメル(形にとらわれないの意)芸術運動に感銘を受けた鈴木崧がアンフォルメルの名を冠して創立、その後中川村に移譲され改修。1993年に開館した建物です。美術館の中ではOTオートモーティブさんによる物販が行われており、海外の珍しいグッズやショッピングバッグが並んで来場者の目をひきつけていました。
ツーリングで見学する中川村の地域特産としてお邪魔した米澤酒造では、酒槽(さかぶね)搾りという明治時代から続く技法に則って製造されており、大変口当たりの良いお酒です。こちらのお酒、世界酒造ランキングで2020年より3年連続でトップ10にランク入りもしています。
■一味違う!10m以内で開催される競技
カーイベントといえば集まるだけのものもありますが、何かしら競技やレースはあるものです。ですが、会場の都合や制約により大きな音を出したり事故の懸念のあるようなモノは、なかなか行うことができません。しかし、こちらの競技はそれらの心配が皆無なものです。停止線寸止めレース。そう名づけられた競技は、あらかじめ決められた停止線で自分のクルマをぴったりに止めるものです。停止線に以下に近づけて止めるか、その距離が短いほど順位が上がります。もちろんオーバーしたら失格です。スピードも大きなスペースも必要としないこの競技ですが、意外にも白熱していることに気がつきます。
またイベントの最後にはコンクールデレガンスが行われ、その日会場に訪れたもっとも素晴らしい(綺麗なこととは限りません)車両に送られます。この日は参加中もっとも古いアルピーヌA110と年代ではカテゴリー外なのですが、インパクト大で選ばれたレッドブルカラーのシトロエンDS3レーシングが選ばれています。
■フランス車乗りならペタンクを知ろう
「ペタンク」という競技をご存じでしょうか?かつてはフレンチブルーミーティングでも紹介されたフランスの球技です。ペタンクは、1910年に南フランスの港町ラ・シオタで生まれたボールスポーツです。プロヴァンサルという助走をつけて投球するゲームが、全員が同じ場所から投球するようになりピエタンケ(「両足を揃える」の意)からペタンクになったといわれています。発祥国フランスでは500万人以上がプレーを楽しんでおり、その内40万人がペタンクのライセンスを持ち様々な大会に参加しています(公益社団法人 日本ペタンク・ブール連盟HPより抜粋)。
RFRの会場でもこの競技は楽しまれました。当初は紹介がてら始めたものが、いつの間にか参加者も熱中している、そんな競技です。主催者もいずれ地元の見学者の方とも一緒に出来ればと思っているそうです。
■今日の1枚
毎回絵描きが訪れたイベント会場でこれはと思う車両を描く今日の1枚ですが、今回はいつもとは少し違った印象のイラストかもしれません。どこかで見た覚えが?そう思われる方もいるかと思います。前回のお話でもありまたように、RFRではその年のデレガンス受賞車両がイラストとして次回のポスターになります。そんなことで今年のポスターを昨年お約束した通り出そうと思います。
昨年はこちらの2台、プジョーの406クーペと206RCでした。来年の車両はもう公表しましたので、また翌年のポスターになります。ですからまたここでレポートをするときには別の物を描かないといけないかもしれませんね。
さまざまな競技や催物が行われたRFR。小さな小さなFBMとして再スタートを始めたばかりです。これから多くの車両が参加していくことに期待をしながら絵描きはまた旅を続けていきます。
■アンフォルメル中川村美術館
https://www.informelmuseum.com
■きもだ こよし プロフィール:
https://carcle.jp/UserProfile?UserID=4504
[ライター・撮影/きもだ こよし]
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