トヨタのブースでは、ミニバン「ノア」の福祉車両「ウェルジョイン」が展示されていた。これは高齢化によって過疎化が進み、利用者が減少した路線バスが廃止される地域への、新たなモビリティの提案だという。
現在、数多くの地域で路線バスが廃止され、「買い物ができない」、「通院できない」といった交通難民ともいわれる深刻な問題が引き起こされている。
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「ウェルジョイン」は、3列目シートへスムーズにアクセスできるように、手すりなどが使いやすい場所に設置されているほか、乗降時の通路幅を確保した専用セカンドシートを導入。トヨタではこれを、交通が空白化している地域での、新たな移動手段としていく考えだ。さまざまな用途に対応する使い易い車両となっている。
過疎地域におけるモビリティの担い手
5ナンバーサイズのミニバン「ヴォクシー/ノア/エスクァイア」は、多人数の送迎を快適に行いながら、狭い道でも気軽に走行できる。
シートレイアウトを最適化し、2列目シートの左席を廃止することで、3列目シートにスムーズにアクセスできる乗降スペースが確保されている。これにより、3列目シートに座っている方が乗り降りする際、2列目に座っている方が、一々外に出る必要がなくなる。また、2人掛けになった2列目は、シート幅を拡大し、よりゆったりと座れるようになっている。
乗降時や車内の移動、シートから立ち上がる時にも便利な手すりが、2列目シートの横とドア付近にある。シート横にある手すりは、走行中の横揺れ時に、座っている人の上体をサポートする形状にもなっている。
介護施設の送迎に便利な、助手席リフトアップシート付車も設定される。
日本は平均寿命が伸びたことに加え、出生率の低下により少子化が進んでいる。2017年に、すでに総人口の4人に1人が65歳以上の高齢者となっている。そして、遠からずして3人で1人の高齢者を支える時代がやってくるとされる。過疎地域の高齢化はより深刻で、老人の移動をサポートするのも高齢者という「老老介護」の状況となっている。トヨタでは、そうした過疎地域にマッチした交通手段として「ウェルジョイン」を開発したとしている。
【価格】※助手席リフトアップシート付車のみ消費税非課税
ヴォクシー/ノア ウェルジョイン 〈FF〉 252万2880円
ヴォクシー/ノア ウェルジョイン(助手席リフトアップシート付)〈FF〉 266万3000円
ヴォクシー/ノア ウェルジョイン 〈4WD〉 272万8080円
エスクァイア ウェルジョイン 〈FF〉 273万1320円
エスクァイア ウェルジョイン(助手席リフトアップシート付)〈FF〉 285万6000円
エスクァイア ウェルジョイン 〈4WD〉 293万6520円
快適なお出かけをサポートするアイテム トヨタブースでは、福祉車両のほかにもさまざまなアイテムが展示されていた。その多くは、利用者の視点に立った気遣いでクルマ移動の快適さをアップしてくれるものである。
ステップ部分の面積が大きくのぼりやすい置き型ステップ(170mm タイプ)は、地面が不安定な場所でも安定する。
写真のアシストグリップ (ヘッドレスト取付タイプ)は両手で身体を支えることができ、乗り降りだけでなく乗車時の安定した姿勢をサポートする。
身体の向きを簡単に変えられるため、乗り降りをしやすくする回転クッション。
クルマが揺れても、身体を両サイドからサポートするサイドサポートパッド (シートエプロンタイプ)。走行中の身体の左右の揺れを和らげ、厚みも調整できる。
ハイエースの車いす仕様車に付いている「可倒式手すり」は、ステップに合わせて階段のような形状になっているので、乗り降りする人にとって、手すりの高さが常に一定になる。また、可倒式で、使用時には外にせり出し、地面に降りきるまでつかむことができる。
電動ウェルチェア+ワンタッチ固定 自走が可能な電動ウェルチェアにより、乗降がスムーズな「ヴォクシー 車いす仕様車(タイプIII)」も展示された。新開発のワンタッチ固定装置を搭載し、車いすの「固定」がスピーディに行える。「解除」もラクな姿勢で簡単にでき、車内へセーフティベルト等を取りに行ったり、しゃがみ込んだりするという従来の動きが不要となり、介助の方の負担が大幅に軽減される。
電動ウェルチェアは自走で車内に乗り込めるため、電動ウインチは必要ない。フラットなフロアを前に進んでいく。
ワンタッチ固定装置は「カチッ」と固定できるので、簡単かつ安心感がある。金具は、電動ウェルチェア専用となる。
【価格】※消費税非課税
ヴォクシー/ノア 車いす仕様車(タイプIII) 〈FF〉 355万4000円
【バリアフリー2018】過疎地域のモビリティをトヨタ「ウェルジョイン」が変える!はBelieve - ビリーヴ ジャパンで公開された投稿です。
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