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【海外試乗】新型BMW7シリーズは静粛性と“ゆとり感”が激変した旗艦の中の旗艦!

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【海外試乗】新型BMW7シリーズは静粛性と“ゆとり感”が激変した旗艦の中の旗艦!

マイナーチェンジされたBMW7シリーズをポルトガルでテスト。フラッグシップとしての誇りを賭けた、大幅な進化を遂げていた。(Motor Magazine 2019年6月号より)

マーケットのニーズに応えて大幅なデジタル化に対応
世界の7シリーズのマーケットシェアを見てみると、日本3%、ドイツ本国5%、韓国5%、南アフリカ7%、アメリカ17%となるが、中国は断然トップで41%を占めるという。中国で7シリーズが受けているのは知っていたが、これは予想以上の数字である。

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しかも購入者の平均年齢が38歳、初めてのクルマとして買う。そんな彼らはデジタル化を求めているようで、BMWもそれに対応して大幅な進化を遂げた。

エクステリアで見ると、40%面積が増えたキドニーグリルは圧巻だ。グリルを成立させるためにボンネット前部は5cm高くするなど、マイナーチェンジの枠に収まらないレベルのボディの変更を行っている。

もちろんフロントフェンダーも変更され、タイヤアーチの後部のエアブリーザーは垂直に立って、より格調高く見えるようになった。ボンネット先端に付くBMWのエンブレムもグリルに合わせて大きくなっている。

ボンネットのスラントが小さくなったために運転席からの視界が変わり、見切りが非常に良くなり、車幅感覚がつかみやすい。左右のテールランプはL字型だが、それを繋ぐように横一線の細いランプを追加。夜間の後ろ姿はかなり印象が違う。

ドライバーにとってはオペレーティングシステム7.0の導入が目新しい。これは最新の8シリーズ、3シリーズにも採用された新しいコクピットでタコメータの針が反時計回りで上昇していくタイプだ。

そしてインテリジェントパーソナルアシスタントではクルマに話しかけて質問したり、情報を聞いたりすることができる。画面に触れて操作するタッチディスプレイ、オーディオなどの操作を空中で操作するジェスチャーコントロール、エアコンなど、様々な操作を声で指示できるボイスコントロールも装備された。

ドライビングアシスタントには、直近に走行した50mをクルマが記憶していて、その軌跡をなぞりながら自動でバックしてくれるパーキングアシスタント機能が加わった。そしてACCとレーンキープアシストの併用により操作のストレスを軽減することで、長距離ドライブが楽になるシステムもさらに向上している。さらに手放し運転もできるが、その時間の長さは国によって規則が異なるため許される範囲で最大限使えるようにしているという。

ロールスロイス ファントムを思わせる後席の乗り心地
より内外装の高級感が高まった新型7シリーズだが、走り味もさらに洗練された印象だ。とくに後席の乗り心地は、ロールスロイスのファントムを思い出すまでに向上した。試乗車の750Liは、静粛性に優れ、深いサスペンションストロークでゆったりとした揺れ方はBMWのフラッグシップにふさわしいものだった。

オプションの前245/40R20 99YXL、後275/35R20 102YXLという低偏平タイヤにもかかわらず、バネ下のタイヤとサスペンションのバタバタするような余計な動きがなく、落ち着いている点も素晴らしい。ハンドリング性能はよりダイレクトな感じになり、ワインディングロードを気持ちよく走ったときも実際よりコンパクトなクルマを操っている感じだった。

同時に、プラグインハイブリッドの745eも試乗した。これまでと大きく異なるのはエンジンが4気筒から6気筒になったことだ。よりスムーズになって7シリーズに相応しい。さらにバッテリー容量を増やしEV走行距離が58kmに伸びている。家で充電できる環境ならば、通勤でのガソリン使用量はかなり減るだろう。

今後も、BMWの電動化は留まることなく新製品を増やしていくという。5シリーズ、3シリーズ、22シリーズアクティブツアラーだけでなく、2020年には「iX3」と呼ばれるフルバッテリーEVのSUVも登場するようだ。(文:こもだきよし)

■BMW 750Li xDrive主要諸元
●全長×全幅×全高=5260×1902×1479mm
●ホイールベース=3210mm
●車両重量=2040g
●エンジン=V8DOHCツインターボ
●排気量=4395cc
●最高出力=530ps/5500-6000rpm
●最大トルク=750Nm/1800-4600rpm
●駆動方式=4WD
●トランスミッション=8速AT

[ アルバム : 新型BMW7シリーズの世界 はオリジナルサイトでご覧ください ]

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