現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ほしい新車を手に入れるには「情報戦」がモノを言う! 相変わらずの納期混乱のなか「累計販売台数」も重要な目安だった

ここから本文です

ほしい新車を手に入れるには「情報戦」がモノを言う! 相変わらずの納期混乱のなか「累計販売台数」も重要な目安だった

掲載 3
ほしい新車を手に入れるには「情報戦」がモノを言う! 相変わらずの納期混乱のなか「累計販売台数」も重要な目安だった

 この記事をまとめると

■物価高や人件費高騰で新車ディーラーのランニングコストが上がっている

マイチェン「ヴェゼル」は何がどうよくなった? 新グレード「HuNT」の追加だけじゃない「魅力」と「もうちょい頑張ってくれ」な点をズバリ指摘

■新車の値引きもあまりできなくなっており納期も不安定なメーカーも多い

■納期に関しては累計受注台数を元にすることである程度割り出すこともできる

 納期を気にするユーザーはまだまだ多い

 新車購入における商談ではかねがね、「値引き交渉」がその主体となっていた。しかしここのところ、人件費の高騰や収まらないインフレなどの影響で、車両価格の値上げや改良などを伴った事実上の値上げなどが目立っている。しかし、生産コストの上昇を十分吸収できるような値上げ幅にはなっていない。

 しかも、値引き原資はディーラー利益を削ることで捻出しているのだが、ディーラーであっても人件費高騰やインフレの影響で利益が圧迫されており、いまでは一時に比べれば値引きはできない状況になっている。「あるメーカー系ディーラーで話を聞くと、ほとんどの車種で値引き額は5万円から10万円に抑え込まれているとのことです。下取り査定額への値引きアップのための補填も一時厳しく制限されていましたが、最近は多少緩くなっているので査定額の上乗せで調整しているようです」とは事情通。

 残価設定ローンの利用が増えるなか、無理のない範囲で設定残価率を高めにして、月々の支払額でお値打ち感を見せるケースもあるようだ。残価率が高くなれば月々の支払い負担がより軽減されるので、月々の支払額では割安イメージをもちやすくなる。そのような車両価格設定を心がけているようにも見える。

 あらかじめ自宅などで、メーカーウェブサイトを活用し車種選定や見積り計算コーナーで予算の大枠をつかむことができるので、いまどき「リアル商談」は「タイパ(タイムパフォーマンス)」も考え、本命一本で済ませる人も多くなっている。そんな商談では、納期というものがまだまだ気になる状況となっている。

 新型コロナウイルスの感染拡大が収束傾向となると、半導体不足などの影響もあって、日本でも「年単位」で納車待ちしなければならなくなるほど納期遅延が深刻となった。現状ではコロナ禍前のレベルに完全に戻っているわけでもないが、多くのメーカーでは改善傾向となっている。

「トヨタはその販売規模が大きいこともあり、まだ多少の混乱が残っているようです。そのためウェブサイトで工場出荷時期目処というものを公表しています。同じものは日産もウェブサイトで公開しています」(事情通)

 販売するのは代理店であるディーラーなので、メーカーとしては「納車に係る時期の目処」を知らせることはできないが、完成車として工場から出荷される時期の目処は公表することができる。

「出荷時期目処に1カ月ほど加えると、だいたいの納期目途になるとされています。ただ、ディーラーに届いた車両の納車準備をするスタッフが足りないディーラーもあり、そのようなディーラーでは工場出荷時期目処+1カ月ではほぼ納車が間に合わないともいわれています」(事情通)

 トヨタ系ディーラーでは、日々メーカーからアップデートされる工場出荷時期目処などをセールスマンが確認しており、セールスマンに聞けばすぐに教えてもらえたり、ショールームレディが端末検索してくれたりしている。

 累計受注台数も見るべし!

 また、コロナ禍前は「人気の度合いを示す」として各メーカーで競い合うように報じていた、「予約受注段階からの累計受注台数」も、納期確認には有効である。例えば、2024年3月に発売となったホンダWR-Vは発売1カ月後に累計受注台数が約1万3000台になったと報じている。1カ月の販売計画が3000台なので、計算するとその時点での納期は約5カ月以上かかると目安を把握することができる。

 ホンダの最近の傾向は新型発表もしくは、ティザーキャンペーンを開始してから数カ月後に正式発売しているので、正式発売後にディーラーにて実車を確認したり試乗したりしてから購入判断したいという人には、累計受注台数は貴重なデータとなるだろう。WR-Vは発売前に、ショッピングモールなどで実車展示を行っていたので、予約受注段階でかなりペースよく受注台数を積んでいったようである。

 また、トヨタではアルファード&ヴェルファイア、プリウス、ランドクルーザーシリーズなど、とくに人気の高いモデルでは初期配車台数を設定して、その枠を売り切るといったん新規受注停止を行い、極端な納期遅延にさせないように調整しながら、新規受注停止段階でも余裕が出ればスポット的に新たな受注枠を設けるなど細かな需給調整が行われているとも聞いているので、累計受注台数などは出したくても、出せない状況になっているともいえる。同じデータでも見方を変えれば情報収集の有効なツールとなるのである。

 現状では、生産計画も含めて短いサイクルで状況変化が起きている。柔軟な情報収集とともに、直接出向かなくてもいいが地元ディーラーへの問い合わせも密に行わないと、なかなか納得できる新車購入ができなくなっているのである。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ポルシェ963、LMDh初の“ジョーカー”導入を確認。「サスペンションに反映」すでに追加使用も予定
ポルシェ963、LMDh初の“ジョーカー”導入を確認。「サスペンションに反映」すでに追加使用も予定
AUTOSPORT web
Honda 0(ゼロ)シリーズ搭載予定の次世代技術を公開! ホンダの新EV戦略がいよいよ始まった
Honda 0(ゼロ)シリーズ搭載予定の次世代技術を公開! ホンダの新EV戦略がいよいよ始まった
ベストカーWeb
自ら志願したポルシェ離脱。“大きな組織”を離れ「アドレナリンをもう一度感じなければ」とマコウィッキ
自ら志願したポルシェ離脱。“大きな組織”を離れ「アドレナリンをもう一度感じなければ」とマコウィッキ
AUTOSPORT web
LMP2ですでに300周走行。「琢磨さんのように」IMSAテスト参加発表の太田格之進、アメリカへの強い憧れ
LMP2ですでに300周走行。「琢磨さんのように」IMSAテスト参加発表の太田格之進、アメリカへの強い憧れ
AUTOSPORT web
ついに決定か!! スライドドア採用の[新型ムーヴ]登場まで秒読み! カスタムは廃止も装備充実でナンバーワンを目指す
ついに決定か!! スライドドア採用の[新型ムーヴ]登場まで秒読み! カスタムは廃止も装備充実でナンバーワンを目指す
ベストカーWeb
オランダのカップルは3万キロ走破! 3カ月のバカンスは当たり前!?…そしてついに65センチのバラマンディがヒット!【豪州釣りキャンの旅_08】
オランダのカップルは3万キロ走破! 3カ月のバカンスは当たり前!?…そしてついに65センチのバラマンディがヒット!【豪州釣りキャンの旅_08】
Auto Messe Web
F1サンパウロGPスプリント速報|マクラーレンが1-2。フェルスタッペンは3位……角田裕毅15位
F1サンパウロGPスプリント速報|マクラーレンが1-2。フェルスタッペンは3位……角田裕毅15位
motorsport.com 日本版
マクラーレン、チームオーダー発令でノリス優勝。フェルスタッペン3位も審議対象に……角田裕毅15位|F1サンパウロGPスプリント
マクラーレン、チームオーダー発令でノリス優勝。フェルスタッペン3位も審議対象に……角田裕毅15位|F1サンパウロGPスプリント
motorsport.com 日本版
プジョーがまたも最速。トヨタ、ポルシェは虎視眈々、50号車フェラーリは7周のみ/WECバーレーンFP3
プジョーがまたも最速。トヨタ、ポルシェは虎視眈々、50号車フェラーリは7周のみ/WECバーレーンFP3
AUTOSPORT web
予選ヒートからペナルティ続発の波乱。勝者失格により南米王者モンテネグロが金メダル獲得/FIA MSG
予選ヒートからペナルティ続発の波乱。勝者失格により南米王者モンテネグロが金メダル獲得/FIA MSG
AUTOSPORT web
S4改め、アウディS5 アバントへ試乗 3.0L V6ターボのHVで367ps! 新デザインテーマの車内
S4改め、アウディS5 アバントへ試乗 3.0L V6ターボのHVで367ps! 新デザインテーマの車内
AUTOCAR JAPAN
24歳で手に入れ31年…「ミニ モーク」から「ミニ マーコスGT」に乗り換えた理由は…「増車するならまたクラシックミニですね」
24歳で手に入れ31年…「ミニ モーク」から「ミニ マーコスGT」に乗り換えた理由は…「増車するならまたクラシックミニですね」
Auto Messe Web
アストンマーティン、F1サンパウロGPスプリントは2台揃ってピットスタート選択。決勝へ向けた準備時間に当てる
アストンマーティン、F1サンパウロGPスプリントは2台揃ってピットスタート選択。決勝へ向けた準備時間に当てる
motorsport.com 日本版
日産、欧州向け小型EV開発へ 10年以上ぶり「Aセグメント」参入 ルノー子会社と協業
日産、欧州向け小型EV開発へ 10年以上ぶり「Aセグメント」参入 ルノー子会社と協業
AUTOCAR JAPAN
自身を批判する一部の人間に腹を立てるフェルスタッペン「僕はただパフォーマンスを発揮し続けるだけ」と気に留めず
自身を批判する一部の人間に腹を立てるフェルスタッペン「僕はただパフォーマンスを発揮し続けるだけ」と気に留めず
AUTOSPORT web
初PPのapr LC500h、先輩・小高からの“愛のあるLINE”で新人・中村も気が引き締まった?「明日は普通に走ることが目標です(汗)」
初PPのapr LC500h、先輩・小高からの“愛のあるLINE”で新人・中村も気が引き締まった?「明日は普通に走ることが目標です(汗)」
motorsport.com 日本版
誰が高速道路を「逆走」しちゃうの? 矢印読めないの? 事故件数“危険レベル” 対策どうなってるのか
誰が高速道路を「逆走」しちゃうの? 矢印読めないの? 事故件数“危険レベル” 対策どうなってるのか
乗りものニュース
水平対向エンジン搭載! 新型「2ドア“クーペ”」公開! ド迫力ワイドボディ&ツインターボでめちゃ楽しそう! 900馬力超えの「P39 40SE」英国に登場
水平対向エンジン搭載! 新型「2ドア“クーペ”」公開! ド迫力ワイドボディ&ツインターボでめちゃ楽しそう! 900馬力超えの「P39 40SE」英国に登場
くるまのニュース

みんなのコメント

3件
  • 肥熊
    値引きはしない。納期は不明。自社ローン強要など上から目線な商談ばかりしてると商談という行為がダイパの悪い不快な行為として敬遠される。販売店にそんな事ばかりやらせるメーカーは販売店を見捨てるつもりなのか
  • ふくふく
    今思えば情報戦と言えば情報線でした。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

209.9248.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

189.9330.0万円

中古車を検索
WR-Vの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

209.9248.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

189.9330.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村