スバル3代目が作る日本専用モデル?
text:Kenji Momota(桃田健史)
【画像】もっと詳しく見たい 新型スバル・レヴォーグ【ディテール】 全121枚
「スポーティ、次元が違う、新世代のスバルの走り」
新型レヴォーグ開発の総指揮をとる、五島賢(ごしまさとし)PGMは、まるでわが子を世に送り出すように、自信に満ちた強い言葉で、そう言い切る。
PGMとは、プロジェクトジェネラルマネージャー。スバル本社の商品企画本部に属し、量産モデル毎に担当者がいる。
実は五島PGM、「祖父がスバルの前身である中島飛行機、父は富士重工に勤務した」という、スバルひと筋の家系だ。
「カラダに流れる血のみならず、DNAまでスバルブルー」と自身を表現するほど、スバル愛が濃い。
そんな五島PGMが手掛けたのが、日本市場を最重要視するレヴォーグだ。
海外では2.0Lターボがほとんどで、欧州でノンターボ2.0Lも導入した。
1.6Lターボは、オーストラリアや東南アジアでごく少数が出回っているだけで、ほぼ日本専用車という位置付けだ。
スバルによると、2014年4月に発売された初代レヴォーグで、1.6Lターボモデルの累積販売台数は約11万台。
Cタイプから市場導入したSTIスポーツが1.6Lモデルでは約30%に及ぶほど、ユーザーからはレヴォーグに対する走りの期待度が高い。
満を持して登場する新型レヴォーグで、その走りはどうのように変わったのか?
次元の違う走りとは?
日本市場最優先を感じるスタイリング
今回の試乗会は、茨城県内にある一般財団法人日本自動車研究所のテストコースで行われた。
総合試験路にパイロンを立て、新旧レヴォーグの乗り比べをした。
以下、新型の仕様・スペックは参考値である。
新型のボディ寸法は、全長4755mm×全幅1795mm×全高1500mm、ホイールベースが2670mm。
旧モデル比では、全長で65mm増、全幅で15mm増、全高は変わらず、ホイールベースで20mm増であるが、けっして大きくなったという印象はない。
斜め後方や、真後ろから見るとよくわかるが、先代モデルがボックス形状に見えるのに対し、新型ではズッシリとしたワイド&ローボディスタイルになっている。
フロントマスクには、シャープなイメージが増した。スバルのアイコンである六連星を強調する、六角形(ヘキサゴン)のラジエターグリルや、ヘッドライト周りのデザインが研ぎ澄まされた。
サイドビューでは、先代が採用していたフロントドアの形状が前方下部の切り込みがなくなり、新型ではフロントドア自体が大きくなった印象もある。
五島PGMは「全幅を1800mm以下にするなど、各所に日本市場を最優先した配慮をした」と話す。
スタイリングから感じる、新型の走りの予感。
では、走り出そう。
加速の第一印象は「軽い」だった
コースレイアウトは、約70mの直線で一気に加速し、約60km/hでレーンチェンジ。その後、約30km/hまで減速して、右ヘアピンの途中から一気に加速して、約60km/hでスラローム走行。さらに、路面の段差からの突き上げに対するハーシュネスをチェックする、という流れだ。
加速の第一印象は「軽い」だった。
低回転域からのトルクの立ち上がりが速く、アクセルレスポンスに敏感に反応する。そのため、クルマ全体の「動きが軽い」と感じた。
先代モデルに乗り換えてみて、その差は歴然だった。
この差は、エンジンそのものの差である。
エンジン開発担当者によると「先代1.6L車比で5.1kg-mのトルクアップ、また燃費性能アップを念頭に、先代エンジンとは全くの別物としてゼロベースで作り直した」と明かす。
エンジンのカットモデルの隣には、新旧のピストン・コンロッド・クランクシャフトが展示されていた。
エンジニアが指摘したのは、カウンターウェブ(カウンタウエイト)の薄肉化だ。先代比で約2/3としたことで、エンジンの吹き上がりの良さと、エンジンの前後長の短縮に寄与している。
また、インジェクターを点火プラグのすぐ隣に配置して燃焼効率を向上。ターボチャージャーもひと回り小型化。
リーンバーンのために空気量を上げる効果とアクセルレスポンス向上の両面を狙った。
日本の日常にマッチするトルク特性
エンジン性能特性は、トルクの立ち上がりが先代比で300rpm程度前倒しとなり1500rpm程度で最大トルク値30.6kg-mに達している。
これに、スバルとして国内初採用とした新型リニアトロニックと組み合わせた。
こうした技術革新について、日常生活のなかでユーザーは具体的にどのようなシーンで、差を感じるのか?
街中では、軽いアクセルワークによって心の余裕と運転の余裕が生まれる。停止状態から30km/hまでの加速は2.2秒。先代比で12%の改善という数字だが、体感的な差はもっと大きい。
高速道路の合流や追い越しでは、先代比+5.1kg-mの差は大きいはずだ。今後の公道試乗でチェックしてみたい。
高回転域では先代よりトルクが下がり始めるポイントが4000rpmと1000rpm近く前倒しだが、日本での実用性を考慮したトータルなトルク設定だという印象だ。
気になる燃費は、先代より排気量アップでも、JC08モードで先代のリッター16.0kmから16.5km(18インチ車)へ向上。レギュラーガソリン仕様である。
こうして短い直線路を走っただけでも、先代との差をしっかり感じる新型レヴォーグ。
スバルの真骨頂である、水平対向型エンジンが刷新されると同時に、乗り心地とハンドリングについてはどのような技術革新があり、それをどう感じるのか?
後編へと続く。
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