学生時代からの憧れ「R33 GT-R」を妥協せずに手に入れた
日産を代表するスポーツカー「GT-R」を得意とするチューニングショップには、個性的なオーナーと愛車が訪れます。三重県にある「CREWCH(クルウチ)」もそのひとつ。同店に通うオーナーたちのなかから、2023年6月に念願叶ってBCNR33を手に入れた福田 聡さんをご紹介。当初狙っていたものとは違う個体を手に入れた、その理由とは?
初期型から即決で乗り換えた日産R35「GT-R」は、2年間だけ設定された希少グレード! しかも開発ドライバーが所有した個体でした
中学生の頃に雑誌を見て憧れたGT-R
「GT-Rに興味を持ち始めたのは中学生のころ。当時は自動車雑誌による矢田部高速周回路でチューニングカーによる最高速トライアルや0-300km/h加速テストなどが頻繁に行われていました。その様子を雑誌や映像で見て、強く惹かれたのを覚えています」
と、福田さんは当時を振り返る。数多くのマシンがエントリーしていたなかで、抜きん出た性能を誇っていたのがR33型「スカイラインGT-R」。自然に憧れの存在となった。
GT-Rを購入する前は初代(GC8型)スバル「インプレッサWRX」を所有していたが、乗り始めてすぐに相性の悪さを痛感。次のクルマをと検討していたときに、脳裏に浮かんだのが、青春時代に魅了されたR33型GT-Rだった。思い立ったが吉日、善は急げではないが、すぐにR33探しを開始し、ほどなく予算にあった個体を発見。販売していた店がCREWCHだった。
じつは福田さんの自宅は長野県。三重県のCREWCHまでは約300kmもあるのだが、タマ数の少なくなった第2世代GT-R探しでは、気になる個体が遠くにあるというのはよくある話。当の福田さんもこのくらいの距離ならギリギリ大丈夫と語っていたが、良質な個体を得るためにはある程度の労力はつきものなのだ。
手に入れたのは目星をつけた個体ではなく……
目星をつけたR33を確認するためにCREWCHを訪問した福田さんだったが、なんと実際に購入した愛車はそれとは別の個体だった。
「ストックヤードを見て、のちに愛車となる車両も目を付けていましたが、コンディションのよさにこれは自分には手が届かない、高級すぎると選択から外していました。けれど、それを見透かされていたのか、久留内社長から『福田さん、ガンメタにしない?』と言われて……。最初はいやいや、高いでしょ、と断りを入れましたが、最後は『ぼくも値段頑張るから、福田さんも頑張ろう』と熱く語られ、その気持ちにほだされ、ハンコを押した感じです」
実際に車両を確認すると、佇まいにやれた感じはなく、前オーナーが愛情を注いできたことがひと目でわかる。スタイルも定番の後期ルックにボンネットやフロントリップをカーショップF1製に交換した程度。ロブソンレザーによる張り替えを含め、黒を基調に赤が差し色として添えられたインテリアは品よくまとめられていた。このまま乗ってもよし、カスタマイズベース車としても間違いのない1台だ。
トラブル発見を前向きに捉えて愛車と向き合う
ただ、エンジンについては納車前にオイル漏れが見つかったため、オーバーホールを実施。福田さんはこれをマイナスと捉えず、今後乗り続けるための不安材料を解消できた、と考えている。
「納車後4000km(取材時)なのでようやく慣らしが終わった感じです。作業ついでにカムを交換し、ECUもフルコンのLINK制御に変更するなどファインチューンしたエンジンは、パフォーマンス&フィーリングも文句なし。RB26サウンドを楽しみながらワインディングを駆け抜けるのは心地いいですね。また、トータルで仕上がったクルマなので、愛車と向き合い、足りないなと思った部分に自分好みのアレンジを加えていく予定です」
すでに運転席はフルバケットシートに交換済み。次はオオクボファクトリーのサイドステップ装着と足まわりの仕様変更を決めている。こうしたい、ああすべきか、とあれこれ考える時間も楽しいそうだ。
学生時代の憧れを手にし、夢に見たGT-Rライフをスタートさせた福田さん。購入して1年弱だが、すでに何にも代えられない大切な存在となっている。
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日産「スカイラインGT-R」/「NISSAN GT-R」に特化した専門誌『GT-R Magazine』の中で、高い人気を誇る長寿企画のひとつ「SHOP自慢のRたち見てください」から、オーナーと愛車を紹介しました。GT-R Magazineはこちらから購入できます。
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みんなのコメント
ウチは来たのがバイヤーだからまだ良かったが
外人がこの手の車を探してウロウロしまくってる
ちなみにウチは用事が無ければ
わざわざやって来る場所ではない