アルトワンメイクのHA36カップが大盛況
2023年10月15日、福島県二本松市のエビスサーキット西コースで、東北660選手権・第4戦と東北660 HA36カップ第2戦、そして軽自動車だけのドリフト走行会が開催された。年4戦で争われる東北660選手権は早くも最終戦で、今回の結果でシリーズチャンピオンが確定する。
うら若き女子も参戦中!「東北660選手権」は大学自動車部や10代・20代の若手ドライバーが楽しめる軽カー草レースです
1クラス:ベテランの実力を見せつけ#11アベが優勝
天候は朝からあいにくのヘビーウェットで、練習走行では慎重にグリップを確かめながらのドライビングが続いた。1クラスはランキング首位の#456細田駿也がポールポジションを獲得、2位の#11アベに対し約1秒の差を付ける。しかし決勝では序盤こそ細田がレースをリードするも、大ベテランのアベが一瞬の隙を突いて逆転に成功。悪天候での経験豊富さを見せ付け、そのままチェッカーを受けた。
2クラス:#154小松日高が安定のポール・トゥ・ウィン
2クラスは#154小松日高がポールポジション、2番手に#121巳ノ瀬健太といつもの面子が揃う。いっぽうで小松とシリーズを争っている#61高橋康平は、6番手に沈み厳しい戦いを余儀なくされてしまった。決勝は小松が安定したラップを刻みポール・トゥ・ウィン。巳ノ瀬はファイナルラップ直前に痛恨のコースアウトしてしまい、消化した周回数により完走とはなるもののシリーズ争いから脱落する。変わって2位に入ったのは3番手からスタートした#787安彦司、そして3位は#919茂木勇輝という結果となった。
3クラス:2023年シーズン注目の#43大平が優勝
そして例年と変わらず激戦区の3クラス。シリーズチャンピオンが最有力視される#377岩塚眞澄は無理をせず予選4位、ポールポジションは今シーズンの成長株と目されていた#43大平崇文だ。2番手は同じく若手の#54五葉風雅、3番手は5クラスからステップアップしたばかりの#808松村幸哉が続く。決勝も上位3名はまったくポジションを変えずにフィニッシュし、いずれも最終戦でシリーズランキングを大きく上げた。
4クラス:圧倒的強さを見せつけるアルト! #6猪又が優勝
2ペダルの4クラスは相変わらずAGSアルトの独壇場だ。#6猪又真輝は練習走行から一度もトップを譲らず優勝、2位は第3戦に続きレンタル車両で参戦の#179石山祐也、3位は同じくレンタルのL275ミラを駆る#113阿部優翔だ。なお来年はHA36が性能調整でセカンドラジアル限定となり、一般的なATやCVTとの差が少なくなるであろうと思われる。
5クラス:#15小野寺が強さを見せつけポール・トゥ・ウィン
ビギナーを対象とした5クラスは#15小野寺潤がポール・トゥ・ウィン。第2戦でクラッシュし復帰戦となった#463村上征也は、完走を目標に掲げながら2位に入賞を果たす。3位は学生クラスとして東北660耐久にも参戦する阿部孔城。多くのドライバーは来シーズンから3クラスに移行するはずで、よりレベルの高いステージを経験しドライバーとして大きく成長するだろう。
HA36カップ:アルトワンメイクは過去最大の17台がエントリー
併催された東北660・HA36カップの第2戦は、徐々にエントリーが増え今回は過去最多となる17台。MTの1クラスは#83小松日高がポールポジション、2番手は公式レースの経験も豊富な#888姉・珍、3番手が#920茂木大輝というオーダーで、決勝も同じポジションでフィニッシュした。
2ペダルの2クラスは予選が#8猪又真輝、#999高杉俊太郎、#47椎名栄一郎と並び、1クラスと同様に決勝も同じ順位でチェッカー。ワンメイクなうえ改造範囲も東北660選手権より狭いため、オーバーテイクが非常に難しいことの証明といえるだろう。もうひとつ注目したいのは昨年の最終ラウンドに続いて、2ペダルのAGS車両が総合優勝を果たしたこと。さらに上位6台のうち4台が2クラスと、もはや「2ペダルは遅い」といったマイナスイメージは皆無だ。なお東北660選手権のシリーズチャンピオンと、ドリフト走行会の模様は別に機会を作って紹介したい。
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