5ナンバーサイズを踏襲へ。
5MTも設定
12月6日、スズキは、小型乗用車の新型「スイフト」を発表した。
新型スイフトのコンセプトは、「エネルギッシュ×軽やか 日常の移動を遊びに変える洗練されたスマートコンパクト」。エクステリアは、クルマ全体を包み込むラウンド形状を採用。ルーフは軽快な印象を与えるフローティングタイプとした。フロントグリルはピアノブラック調で、灯火類にはLEDを使う。
ボディサイズは全長3860mm、全幅1695mm、全高1500mmで5ナンバーサイズを踏襲。最小回転半径は4.8m(2WD)に抑えた。
ボディカラーは新色「フロンティアブルーパールメタリック」と「クールイエローメタリック」を設定。モノトーン9色、2トーン4色の計13パターンから選べる。なお、フロンティアブルーパールメタリック、バーニングレッドパールメタリック、ピュアホワイトパールは3層コートの塗膜構成を採用し、深みのある質感と高彩度の発色を実現した。
インテリアはインパネとドアトリムを繋げ、ドライバーとクルマの一体感を表現したという。フロントドアトリムクロスやインパネの一部に3Dテクスチャーを施し、角度や光の加減により立体感が変化する緻密な構造とした。
インパネ上部には9インチのディスプレイオーディオをスズキ初採用。9インチの全方位モニター付メモリーナビゲーションもメーカーオプションとして設定する。荷室まわりでは先代スイフトより荷室開口の地上高を低くし、開口高を拡大。また、荷室幅も拡大したことで、 使い勝手が向上した。
搭載するエンジンは新開発のZ12E型高効率タイプ。低剛性ダンパーを採用し、軽量化した新開発のCVTないしは5MTを組み合わせる。なお、マイルドハイブリッド仕様にスズキで初めて5MTを設定した。
空力性能を高めるべくバックドアサイドスポイラーを採用し、フロントストレイク、フロントバンパー、ホイール形状などを最適化。先代のスイフトより空気抵抗を約4.6%低減した。足まわりではリヤサスペンションのストローク量を増加。スタビライザーの仕様を変更し、より捻じれにくくなり、コーナリング時の車体の傾きを抑え、操縦安定性を高めた。ボディー結合部には減衰接着材を塗布し、バッフル材の追加やダッシュパネルの板を厚くしてエンジン透過音やロードノイズなどを低減。さらに、軽量で強度の高い高張力鋼板の使用範囲を拡大したほか、構造用接着剤を用い、軽くて剛性の高いボディを実現した。
安全装備は、ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合せた「デュアルセンサーブレーキサポートII」を採用する。また、電動パーキングブレーキの採用(HYBRID MZに装備)により停止保持機能を追加したアダプティブクルーズ コントロール(全車速追従機能・停止保持機能付)やブレーキホールド車線維持支援機能なども搭載。さらに、ドライバーの表情を認識し、眠気や脇見をカメラ検知してドライバーに注意を促す「ドライバーモニタリング システム」をスズキとして初採用した。
新型スイフトの価格は172万7000~233万2000円。なお、派生モデルの高性能バージョン「スイフトスポーツ」のモデルチェンジは明かされてないものの、5MTが継続設定されている点から、後継車が登場する可能性は高いだろう。
文と編集・稲垣邦康(GQ)
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