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話題の電気自動車、乗って走って新発見! どのくらい走れる!? EVリアルレポート

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話題の電気自動車、乗って走って新発見! どのくらい走れる!? EVリアルレポート

カーライフ・ドライブを楽しむ [2023.04.10 UP]


話題の電気自動車、乗って走って新発見! どのくらい走れる!? EVリアルレポート

イギリス発 欧米トップシェアを誇るドラレコ「ネクストベース」発売

電気自動車で横浜・みなとみらい~箱根・芦ノ湖を往復ドライブ♪
電気自動車が登場した初期の頃は、バッテリー性能が今より低く、航続可能距離も大してなかったため、まだまだの感があった。しかし時は流れ、最新のEVは大幅に性能がアップし、また、EVを取り巻くインフラ環境も着実に進歩している。そこで今回は、今どきのEVについて新たな発見を探すべく、話題の軽EVで箱根往復のドライブへ行ってきた。


●まとめ:イーグル ●写真:渡部祥勝
(掲載されている内容はグー本誌 2023年4月発売号掲載の内容です)


最新のEVなら遠出も問題なく楽しめるのか!?


 世界的に見るとEVの普及が遅れていると指摘されがちな日本でも、EVのシェアは確実に拡大している。2023年2月の国内EV(PHEVを含む)販売台数は合計で1万台を超え、今後数年は大幅増が続くと予想される。特に、従来型のガソリン車とほぼ同じ予算で買える軽自動車EV、日産サクラ/三菱eKクロスEVのインパクトが大きい。半導体不足などで納車が遅れているなかでも4000台以上の登録があり、いよいよEVの普及がより具体的にイメージできるようになってきた。
 EVの中古車相場は高めで推移しているが、徐々に流通台数も増えており、また、充電スポットもまだ十分とはいえないが、着実に増えてきている。2009年に初めて発売された三菱i—MiEVは航続距離が少なく、往復100km以上の遠出をするのは現実的ではなかったが、最新のEVではどうだろうか?
 前もって充電スポットを確認して、しっかりと計画を立てれば、都心部から箱根あたりまでのドライブも、比較的に楽しめるはず……。ということで、今回、軽自動車EVの三菱eKクロスEVで箱根までのドライブを敢行。実際に感じたことをありのままにレポートしたいと思う。



ドライブ前にまずは知っておきたい!
気になるEVのあれこれQ&A


Q.充電ステーションはどのくらいあるの?
A.今後も着実に拡充していく予定!
2023年2月現在、約2万カ所といわれており、ガソリンスタンドの6割程度まで増えている。ただし、急速充電器と表示されていても充電出力が44kWではなく、20~30kWの実質「中速充電」だったりする場合もあるので、そこは注意が必要。ディーラー系の急速充電器なら安心だ。



Q.充電1回の電気代や時間は?
A.急速充電でも30分は見込んでおく
急速充電は1回で30分程度、200Vの普通充電なら6~7時間を要する。充電サービスの種類は多様化しており、使い放題プランもあったりするが、おおむね1回の充電に対して1000数百円程度かかる。ガソリンよりは割安な印象はあるが、光熱費が高騰しているので、今後の動向にも注目したい。自宅で充電をする場合、太陽光発電器があれば日照時間が長いと費用を抑えられる。



Q.クルマの操作がスマホで可能なの?
A.アプリを使って、簡単に操作できる
スマホのアプリからクルマの機能を操作できるEVは多い。たとえば、暑い夏や寒い冬など、乗る前にエアコンをかけておくことができるので、快適な状態でクルマに乗れるのがうれしい。またスマホをキー代わりにして、家族間でクルマの共有運用がしやすくなる機能も。気になる充電状況をチェックできる機能も便利だ



Q.安全装備は充実している?
A.新しいモデルが多く、先進装備も充実
EVは高度な電子制御がしやすいので、運転支援システムとの相性がよく、最先端のシステムを搭載するEVは多い。今回、試乗したeKクロスEVも、全車速追従機能も可能な「マイパイロット」をはじめ、各種先進装備が充実していた。また、EVには大型バッテリーが積まれているが、感電などの対策は入念に施されていることも付け加えておこう。



三菱『eKクロスEV』リアルレポート
その実力やいかに?
カタログ記載の航続距離180km(WLTCモード)を誇る最新の軽EVで横浜・みなとみらいから箱根・芦ノ湖を目的地として出発。今どきのEVって、実際どんな感じ? 乗ればわかるさ! さぁ行ってみよう!


[三菱]eKクロスEV
EV普及の原動力となっている軽自動車EV。大型のバッテリーを積みながらガソリン軽自動車と同等の居住スペースを確保する。三菱らしくSUVテイストも加えられ人気が高い。中古車価格帯 265.9~286万円

電子制御セレクターレバーや7インチのカラー液晶メーターなど、最先端のEVらしい内装。厚みがあるシートでどの席でも乗り心地がいい。


どうすると効率がよいのか? 探りながら目的地へ向かう
 今回、定番の人気観光地「箱根」を目指す。横浜市のみなとみらいを起点とし、最初の目標地点である箱根湯本駅までの片道の距離は約64km。往復だとカタログに記載されている航続距離180kmの約7割の距離だ。普通に走るだけなら、走破できる気もしなくもないが、高速道路や山での登りや下りなどが、電費にどのように影響するのか……初めての電気自動車の試乗なので全然わからない。
 充電残量90%から出発。横浜新道~国道1号~新湘南、西湘バイパスなどを経て箱根へ。運転中は新鮮さと不安が入り交じり、割と頻繁に航続可能距離やバッテリーの残量を確認してしまう。この感覚はガソリン車にはなく、EVならではといえる。 箱根ではワインディング走行や、目的地の芦ノ湖付近での周遊を想定。まずは目安にもなるため、片道でどの程度の数値となるかが気になる。



Drive Start!
充電残量90%で取材開始。箱根へ向けスタート。
スタート地点となる横浜・みなとみらいで取材開始。撮影のために赤レンガ倉庫付近の市街地を低速で走り、少しだけバッテリーの残量が減った状態で箱根へ向けて出発。3月上旬の取材当日の天候は曇り。エアコンをつけなくても支障がなかったため、航続距離の伸びを期待し、なるべくエアコンをオフにして走行した。ちなみにシートヒーターは、エアコンと比べると電気の消費が少ないので、寒いときにはうまく利用したい。



[横浜・赤レンガ倉庫]
街なかでも目を引くスタイリッシュさ!
市街地走行は電費もよく、EVにとって得意分野。スタイリッシュな外観は街なかでも映えて、存在感がある。



乗ってわかった!
なんと言っても静か! 居心地のいい運転が楽しめる。
横浜新道から国道1号、新湘南バイパス/西湘バイパスを経て箱根方面へ。極端な加速をせず70~80km/hの巡航だと、あまり電気を減らさずに走れた。そして運転中、とにかく静かなのが印象的。タイヤノイズ以外の音が少ないので疲労感も少ない。オーディオの音にこだわる人には、EVは適しているのではないだろうか。また、コンビニなどで駐車することがあっても、ガソリン車のようにアイドリング音を気にせず、停車したまま車内で電装機能が使えるのもメリットのひとつだろう。


[西湘バイパス]


走ってわかった!
コンパクトなサイズで街なかでもス~っと移動!
試乗したeKクロスEVは軽自動車なので、やはり日本の道路事情に適している。箱根湯本界隈は狭い道があり、割と交通量も多い。そんなとき、コンパクトサイズのクルマだとストレスなく移動できる。EVは静かで、徐行時に歩行者が気づきにくいかもしれないため、そこは注意が必要。バッテリーの残量が33%になったため、芦ノ湖への峠道の勾配も考慮し、一度度急速充電をすることに。事前に調べておいた箱根町役場へと向かう。EVで遠出をする際、充電スポットを確認しておくことはマスト事項だ。


[箱根湯本付近]

[箱根湯本駅]

利用するには認証カードが必要!
箱根町役場には急速充電器が2台設置されていた。他に利用者がいなかったので待ち時間はなし。充電時間は30分。同行のカメラマンと談笑しながら時間を過ごした。


[箱根町役場]

充電完了!!  箱根の山は天下の険! 芦ノ湖へ向け山登り。
30分の充電でバッテリー残量は85%まで回復。これからの山道を考えると、このくらいだと安心できる……といった感じ。



使ってわかった!
充電設備が点在しているため、電欠の心配はなし!
箱根は人気の観光地ということもあり、ホテルなども充電環境を整えているので、設備数自体は多い。ナビから近隣の充電スポットを調べることができるため、さすがに電欠にはならないだろうが、早めの充電を心がけたい。



走ってわかった!
山道をグイグイ進むが、登り坂で電力をかなり消費
軽自動車ながら、eKクロスEVの走りは力強い。特に発進加速時の動力性能はすばらしく、EVならではの太いトルクを発揮し、気持ちがいい加速が味わえる。重いバッテリーを車体の下部に搭載するため低重心で、コーナリングにもEVならではの安定感があることがわかる。ガソリンの軽自動車では得にくい軽快な走りを堪能すると、電費が悪くなってしまう点については注意が必要だが、あらかじめ充電スポットを把握して、バッテリー残量との算段がついていれば、不安なく走りを楽しめる。



[芦ノ湖・遊覧船乗り場]
ブレーキへの踏み替えなしで加減速が可能な「イノベーティブペダル オペレーションモード」での運転は楽しく、山道を軽快に走り抜けた。その結果、バッテリーの残量は思いのほか減少。もう一度充電が必要な状況に。



[道の駅・箱根峠]
帰路を踏まえて、道の駅で本日2度目の充電。
芦ノ湖から近い「道の駅・箱根峠」で充電。待ち時間はなし。充電時間が残り5分を切ったくらいで日産・リーフが登場し、こちらの充電を待っていた。充電器によっては、連続使用だと充電出力が低下することがある。その場合、間隔をさらに15分程度開けて使用する必要があるので要チェックだ。



2度目の充電が完了し、芦ノ湖スカイラインを抜け、箱根湯本方面へ。下り坂での回生ブレーキによる蓄電が電費向上にかなり有効だった。

帰り道を運転中、ふとバックミラーを覗くと茜色の空に取材中にはほぼ見えなかった富士山が。ドライブの無事を見守っているかのような姿に感動。


Drive Finish!

[大黒パーキングエリア]
充電スタンドが充実している大黒PAがゴール地点!
大黒パーキングエリアに無事到着。e-Mobility Powerの急速充電器は、最大90kWで6台が同時充電可能というスグレモノ。今後、このくらいの充電設備が標準になるなら、EVの普及がもっと進むかもしれないと感じた。



総括
EVは、上り坂が多いと電費に大きく影響する。逆に、下り坂では回生エネルギーが増えるので電費はかなり向上することがわかった。箱根エリアは充電スポットが多く、比較的安心してEVの運転を楽しめた。軽EVの場合、基本は街乗りがメインとなるが、今回くらいの距離なら許容範囲だろう。ただし、充電スポットですぐに充電を開始できるか否かで、移動全体にかかる時間が結構変わってしまうため、時間に余裕がないと遠出は厳しくなる。

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みんなのコメント

21件
  • どこかのEVメーカーさんが、ガソリンよりも安く、ガソリンよりも速やかに補充でき、ガソリンよりもパワフルなEV用の電池、例えばマグネシウム燃料電池を、採用する日まで待ちましょう。(^^
  • まだまだ、全然使えない・・。近所の買い物専用だな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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